こんにちは、ドクダミ淑子です。
前回のブログで「痩せねぇよ!こんな生活じゃ痩せるわけねぇよ!」ということを書きました。
こんなことを書いているけど、一応ジムは週2回ペースで通い続けている。
やっている内容はマシン10~15分なので、当然だが痩せないけど。
書き終わった時に、ふと「太るといえば・・・」と、ある方の小説を思い出しました。
「太る」という表現
私は柚木麻子さんの小説を2冊だけ読んだことがあるんだけど、両方とも「太る」という表現が出てくる。
『BUTTER』では、痩せっぽちのジャーナリストが、ぽっちゃりした詐欺容疑の女に勧められてバターのたくさん入った料理を食べ、太っていく。
『ナイルパーチの女子会』では、お人形さんのような完璧な美人だった人が、「親友」に執着するにつれて自分の容姿に意識が行かなくなり、どんどん太っていく。
「太る」というのは何の象徴なのだろうか?
「欲」がわいてくる
2つの小説を読んでいると、「太る」というのは決してマイナスの表現として書いているのではないのだろうな、と思った。
どちらかというと、「開花」って感じ。
これまで慎ましやかに、もしくは自分を制してとか、自分を蔑ろにしながら生きてきた女達が、食べることで自分の何かの殻を破る!みたいなものとして「太る」が出てくる。
生きるための「欲」がわいてくるみたいな感じだ。
(『ナイルパーチの女子会』の方は、今まで制していた自分の何かが弾けとぶみたいな表現なので、プラスなのかマイナスなのかというと微妙だけど。)
でも、食べて、太っていく主人公達は、私にはとても魅力的に感じたのだ。
自分の欲に素直に従い、身体は太り、それでも欲のために暴走しながら生きるみたいな姿が。
「欲」=生きる力だと思う
無欲で清廉なミニマリストのシンプルライフみたいなのが少し前にもてはやされていたけれども、私はそういうのよりも、欲にまみれて生きている人の方が人間としてのパワーと魅力を感じる。
「教師はダイエットをしてはいけない」とどこかで出会った人が言っていた。
「食べることは生きること、食べないことは生きることを拒否しているということだから、それを生徒に見せてはいけない」みたいな話だったと思う。
食欲に限らず、欲を持つということは、生きるパワーに繋がることだと思う。
あくまでも「欲」は秘め事
欲を持つことは悪いことではなく、良いことだとは思うけど、だからといって、「欲」をオープンにすること、丸出しにすることを礼賛するってわけじゃない。
人を動かす原動力としての「欲」って強力だけど、欲=良いことではない。
「欲=良いこと」と言えるのは、人にオープンに出来るような種類の欲を持っている人か、倫理観や羞恥心がぶっ壊れている類いの人だけなのだ。
人には言えないようなジャンルの「欲」を持っている人だっているし、そもそも「欲」を丸出しにするのは、人前で性的なあれこれを行ってはいけないという法律を作るような人間らしくない。
「欲」ってのは、あくまでも内に秘めた、自分を動かす原動力として、あった方がいいものだと思う。
欲にまみれて生きていきましょう
そんなこんなで、私は今日も欲にまみれて、食べたいものを食べていくのです。
このブログは、「食べたいものを食べるぜ!」と言いながら「痩せねぇ!」と叫ぶ私の盛大な言い訳のような気がするけれども、まぁ気にせず、次のランチを何にしようか考えることにします。
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