こんにちは、ドクダミ淑子です。
そういえば、はあちゅうさんは、離婚前にこんなストーリーズをあげていました。
ざっくり書くと、「私は息子が生まれてから人に会う機会も減り自撮りも減ったので、息子と旦那の写真出してます!」と書いていた数時間後に、「AV業界の人にも家族があって日常があるということを知ってもらいたい!世の中を変えたい!そんなお気持ちでAV男優の仕事以外の顔を出した!」と言い出したという話ですね。
はあちゅうさんの、この手の「世の中を変えたい!AV男優を身近な存在に!!」って言うのを読むと、すごく違和感を抱くんですね。
それ、誰が望んでいるの?って思ってしまう。
性=秘め事、だと思う
「性をオープンに!」と言う主張は時々見かけるけど、私はそれを聞くたびに不思議に思う。
「秘め事だから面白いし、興味をそそられるし、秘め事だからお金を出す人がいるのではないか?」
普段は服を着て、「性器なんてついてませーん!」みたいな感じを装って生活している我々が、2人きりになったら(3人以上の場合もあり)、あんなことやこんなことをやっちゃうし、普段とは違う顔を見せる。
・・・それが愉しいんじゃないの?
後ろめたい気持ちや恥ずかしい気持ちがあるのに、それを上回る性欲が出てきて、もう止まらん!GO GO GO~!ってなるから、愉しいんじゃないの?
余計なお世話で営業妨害だと思うのだが
AVを見る人だって、きっと色々な気持ちで画面に向かうだろう。
ワクワク・ドキドキ・後ろめたさがスパイスになる、ムラムラした感じ。
そんな時に、頭の中にガリガリのアラフォー女性が浮かんできて、そいつがか細い声で「そのマッチョな男優にも家族がいるよ、日常生活があるよ。私は彼が、というか(元)妻である私が、日陰者にならない社会を作りたい・・・」とぼそぼそと、しかしこちらをまっすぐ、じっとりとした眼で見つめながら呟いてきたらどうでしょうか?
盛り上がっているものも、元に戻るを通り越して、凹んでしまうのではないでしょうか。
家族とか日常生活とか、そういうのを全部超えたファンタジーだから、楽しめるってものでもあると思う。
時間を止めたり、肩が凝って整体に行ったらあんなことやこんなことになる・・・とかって、フィクションじゃなかったらハイテクノロジー過ぎるし、犯罪だからね。
無関係な嫁(つぶやいた時点でほぼ離婚確定)が、日本トップクラスの出演数のAV男優の営業妨害しているよなぁ、と思ってしまう。
「しみけんが出ているAV見ると、はあちゅうの顔が浮かんで萎える」って意見、本当に気の毒。
「そういう気分」の時じゃないと見くないって人もいて当然よね
「普通にインスタ開いたら、AV男優の顔がドーンと出てきたので、その妻のフォローを外した」みたいなコメントも見つけたけれども、その気持ちもわかる。
「そういう気分」の時じゃないと彼の顔を見たくない!って思う人もいるだろうし、性にまつわるもの全般が不快に感じられる人もいるだろう。
それは差別を通り越して、「生理的に」「ホルモン的に」無理って話。
そういうものを全てひっくるめて、(元)妻からすると、「それは職業差別だ!」となるかもしれないけれども。
「性」をオープンにしたい人達への違和感
はあちゅうさんに限らず、時々「性」についてオープンに会話し、セックスワーカーをもっとスポットライトを当てるべし!みたいなご意見を見かけるんだけど、それって本当に必要なのかな?と思ってしまう。
セックスについてオープンに語り、子供に対しても包み隠さず説明し、自分の性癖を明らかにし、その性癖を誰もが尊重する世の中・・・って、特にそうなる必要はないんじゃないか?と思う。
セクシュアリティについても言いたい人は言えば良いし、言いたくない人はオープンにする必要もない。
はあちゅうさんの場合は、自分のお子さんの父親の職業について、ごまかしたり卑下した言い方したくないんだろうけど、それにしても「ちんちんのYouTuber!」はどうかと思うし、でもそれ以上の説明をするのも難しいよなと思う。
彼女は、自分や子供が好奇の目に晒されるのが嫌なんだろうと思うけど、特に自分を日陰で生きる存在にしたくないのだろう。
でも、だからといって、「性について気軽に語ってセックスワーカーを恥ずかしくない職業にしよう!」は難しいし、それを当事者達が望まないんじゃないの?と思う。
イメージって大事だと思う
私の友達が、ずっと昔に「スーパーの袋から長ネギ出したくない。生活感が出るから」と言っていた。
今は2人のママをしているから、もしかしたらそんなこと言っていたのはすっかり忘れて長ネギ出ているかもしれないけど。
でも、その時その子は「長ネギを出さない自分」というセルフイメージを大切にしていたのだろう。
助産師YouTuberのHISAKOさんという方が、女優の加藤夏希さんに対して、「育児中はスッピン頭ぼさぼさで必死にやっているんでしょ?」と何度も質問し「はい」と言わせていたシーンを見た時、「イメージを壊すなよ」と思ってしまった。
そんなこんなで、私はとにかく「イメージを壊すな」ってことを考えてしまう。
生活感あふれる現実と違う場所で、イメージを大切にした商売をしている人に、「裏側も見せろ!」「裏側も見せてやる!」っていうのは、余計なお世話だし、当事者もクライアントもそれを望んでいないんじゃないか?と思う。
hydeさんの完全オフの私服も、マツコ・デラックスのスッピン顔も、見たくない。
それと同じように、「AV男優の普段の姿」を見たくない人だっているし、そういう裏側を見せてイメージを崩したくないと思う人だっているだろう*1。
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*1:念のため書いておきますが、「職業差別しろ」「セックスワーカーは表に出てくるな」って話ではありません。