ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

【本感想】ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由 考え抜く力

こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

もう数年前になるでしょうか?

DMMブックスで新規登録限定のセールをやっていた時に、あれやこれやと電子書籍を買いこんだ時期がありました。

 

その時に「積読(スマホ上で)」をしていた1冊を、最近読み切りました。

 

それが、こちら


 

 

どんな内容なの?

公式サイトによると、こんな内容です。

 

「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)著者出演!
日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017受賞!

いま話題の「未来食堂」店主、初の書き下ろし!

メニューは1日1種だけ。
決算、事業書は公開。
ちょっとしたおかずのリクエストができる「あつらえ」。
一度来た人なら誰でも店を手伝える「まかない」。
etc,etc.

店主1人、客席12席の小さな定食屋から、未来の"ふつう"が生まれている。
その超・合理的な運営システムと、ちょっとした非常識。
削ぎ落とした果てに見えてきた、業種を超えて注目される"起業"の形。

"誰もやったことのないアイデアを形にするということは、

誰もやっていないゆえに普通とは違うわけで、
イコールそれは弱点にも成り得ます。
だからきっと、「やらない」理由はいくらでも思いつくでしょう。
でも「やらない」と決めるのはぎりぎりまで待ってみませんか。
あなたのアイデアを形にできるのは、あなたしかいないのです。" (本文より)

 

古くて新しいシステム

この本の中で、店のシステムである「まかない」「ただめし」「あつらえ」「さしいれ」について、それぞれどういうきっかけで生まれて、どういう試行錯誤を経て現在はどんな形で運用されているのか?などについて細かく書かれていました。

 

「面白い」と思うと同時に、「突き詰めれば突き詰めるほど、合理的な仕組みになるんだな」と思ったりもした。

たとえば、まかないさんというアルバイトではなく時間帯ごとに入ってもらう人を募集して、彼らの出来ることをやって、その報酬代わりに「ただめし券」を支給、使い切れなかった人がそれを店の前に貼ったら、誰かがただで食べられて、貼った人もちょっといい気分になるとか。

 

そんな感じで、至るところで「誰も損をしない仕組み」が作られているのが面白かった。

 

 

生きづらさを抱えた人が

読んでいて、とても生きづらい人だったのだろうなと感じてきた。

 

この人は、とにかく何でも深く考える。

「モヤモヤするなぁ」だけで済まさずに、「何が」「どのように」「なぜ」→「モヤモヤするのか」をずっとずっと考え続ける。

そして「仕組み」「ルール」にたどりつく。

 

そうやって、誰もがそのルールに従うことで「不」を感じづらくするような仕掛けが店の中の至るところにある。

 

生きづらさを抱えながら、じゃあそんな自分が生きやすい場所を作る、過去の自分が生きやすくなるような仕組みを作る、みたいな姿勢がとても「強い」なと思った。

っていうか、この人はとても頭が良いのだ。

 

普通の人間っていうものは、ここまで考えながら生きていけない。

考えて・考えて・考え抜けるというのは、まず考える頭がある人ではないと難しいし、考え抜くのには根気とか忍耐力が必要なのだ。

 

それをしないで「生きづらいなぁ」「不便だなぁ」と感じている人は多いし、むしろそうやって何かしら割りきって生きていかないと、生きづらくて仕方がないのだ。

 

だから、そういう意味でも、この著者は貴重な存在だなと思った。

 

つらく、苦しい状況にいる人は、「そこから抜け出す」ということが難しいことがある。

 

なぜなら「抜け出す」には戦略とそれを実行する体力、要するにパワーが必要で、そのパワーがないから困っていることが多いからだ。

 

自分で抜け出すことが難しい人は出来るだけ行政や福祉の力を頼って欲しいし、周りも声をかけるべきだと思う。

 

著者はそういう意味で、生きづらさとそれを打破するパワーの両方を併せ持つ貴重な存在なのだ。

 

 

いつか行ってみたい、未来食堂

未来食堂は神保町にあるとのことで、近々行ってみたいなぁと思いました。

 

現在はランチの営業だけで「あつらえ」のある夜はないけれども、短時間で出てくる単一メニューの定食ランチ。

 

とても気になります。

 

 

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