ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

「本質」なんて2000文字書かないと捉えられない


こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

「本質」という言葉を見ると、少しモヤッとする。

 

なぜなら、「本質」と言いたがる人が、本当に「本質」というものを理解しているようには思えないから。

「私は他の人にはわからない本質がわかる人間である」と言うのは大抵がただの勘違いで、じゃあその本質って何?と聞くと、答えられないけれども本質は本質だ、みたいに返ってきて、なんだかなぁと思う・・・というのが理由だろうか?

 

そんな私なのだが、これから「本質」について語ろうと思う。

 

 

周りの営業のトークへの違和感

復職して、周りの営業達がお客様と電話しているのを聞くと、違和感を抱く。

 

彼らは、商品やサービスの話ばかり。

あのサービスを利用したらどのくらい面接が出来たとか、採用単価*1がどうのとか、競合他社に比べて弊社の商品はどんな特色があるのか、とか。

 

もちろん、全部、仕事をする上では大事な話だと思う。

私達は、商品やサービスを提案して使ってもらうことでお客様の採用を上手く行かせるという仕事をしていて、契約をもらって売上を上げなければ、どんなに綺麗事を言っていても商売にならないし、給料は出ない。

 

でも、それだけじゃダメだよな・・・と思う。

 

 

効率を追い求めると、無くなるものもある

採用活動っていうのは、効率を追い求めてシステマチックにすればするほど、どんどんただの「数」の問題になっていく。

今年度の目標人数に達したかどうか、達成率が何%で、今後の面接見込みは何名で、だから逆算するとあと何人くらい書類選考をしたいか、費用対効果がどうのこうので、こっちの方がコスパが良い・・・などなど。

 

応募者をリストで管理し、適性試験の順位別に並べ、もしも上から4番目と6番目の人がどちらも最終面接に通ったら、4番目の人から先に内定を出そうとか。

今年の新卒は30人いるけれども、成績順に配属する支店を決めようとか。

 

全部、悪くない。

 

むしろ全てを点数化して数字で考えると、余計な忖度が入らないから公平とも言える。

 

でも、それでいいのか?と思ってしまう。

 

 

会社の経営と、個人の人生に関わる仕事

私が携わっている仕事は、「経営に関わる仕事」なのだ。

・・・と、少なくとも私は思っている。

 

新規事業をやりたいとか、こんな課題を解決したいとか、こんな人がいたらもっと業績が伸びるとか、会社の空気を変えるためにもこういうタイプの人を入れて新しい風を吹かせたいとか・・・

 

まぁ実際は「人が辞めたから、その人の仕事を引き継げる人を採用したい」「毎年新卒は定期的に入れるから」っていうオーダーが多いのも事実なんだけど。

でもそれも、組織体制や仕事内容を見直すチャンスなのだと思う。

 

 

忙殺されているということもある

人材業界で働く人達は、皆忙しい。

顧客の「できるだけ早く入社させたい」に応えて、とにかくスピード感をもって対応することが求められる。

Twitterの返信がめちゃくちゃ遅い私も、仕事では基本即レスだ。

 

そんな中で、コロコロ細かいところが変わる商品・サービスの知識を詰め込みながら、最近はさらに1案件あたりの単価(金額)が下がりつつあるから、案件数を増やさなければ売上が立たない中で、締め時間に終われながら、やっていかなければならないのだ。

 

そんな中、「経営がどうの・・・」なんて会話は、営業も、クライアントの人事もしている暇がないのもまた事実なのだ。

 

 

扱うのが「人」だからこそ

そうなんだけど、やっぱり忘れちゃいけないのは、「誰かの人生を変えるかもしれない仕事」だということ。

「とりあえず頭数が揃えばいいや」という採用活動と、「たとえ人数が目標に達しなくても、求職者と会社のお互いが満足出来るようにしよう」という採用活動だったら、入る側として幸せになれる可能性が高いのは、後者だ。

ついでに、人事も「楽しい仕事だった」と思えるのは、たぶん後者の人の方が多いと思う。

 

会社のビジョンと、働く人の人生がしっかりと噛み合った時、「いい採用だった」となるのだ。

それは、決して「採用目標人数を満たした」だけでは味わえない、仕事の醍醐味なのだ。

 

・・・なのだが、今の若い営業や若い人事は、そういう仕事の楽しみを味わう機会がないのかもしれないな。

「頭数」が揃わなかったら、人事も怒られるし、営業担当も怒られるだろうし。

 

 

ということで、「本質」とは

さて、ここまで「本質」という言葉を1回も使わずに語ってきたけれども、私が思う人材系の営業の仕事の「本質」とは、まとめると、「採用って会社経営と直結してるし、誰かの人生に関わる仕事だ」ということです。

 

この「本質」を意識している営業と、していない営業だと、見ているものも、言うことも、全然違うと思う。

仕事が楽しく感じられるかどうかも、全然違う。

 

・・・「それを教えてあげるのも、我々の仕事だよなぁ」とボケーッと考えながら、お客様からいただいた「おかえりなさい」のメールに返信すべく、キーボードを叩くのでした。

 

 

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*1:かけた費用÷採用した人数で1人あたりの採用にかかった金額を出す