こんにちは、ドクダミ淑子です。
仕事で、初めて同行した後輩がいました。
23歳・新卒入社2年目男性。
営業成績は常に下位をキープ。
とにかく売れないし、売る気もなさそうという評判を聞いたことがあります。
まぁ、そんな先入観を持たずに、話をしていきましょう。
私も先輩として何か伝えられることがあれば!とおせっかい心がムクムクと芽生え、色々と聞いてみました。
「○○君は、仕事していて、どういう瞬間が楽しいの?」
「いやぁ・・・わかんないっす」
「どういう業種のお客様が得意分野?」
「多いのは物流系とかですかね、あと現場作業系」
「へぇ、そういう業種の社長とはタイプが違いそうだから意外だなぁ。どんな会話するの?」
「別に・・・淡々と終わらせたいので仕事の話しかしません」
「お客様と仕事以外の話はしないんだ?」
「そうですね・・・」
「どういうタイプの営業になりたいと思っているの?」
「どうって・・・今、自分のスタイルっていうのを模索中なんですよね」
ああ、なんだろう。
この会話が続かないというか、一問一答な感じというか。
別に、1つ1つの質問には、別に嫌な顔をせずに、きちんと答えてくれているんですよ。
それは伝わる。
でも、なんか発展しないこの感じ・・・
ああ、この人は私と話すことに価値を感じていないのだろう。
だから、とりあえず質問には答えるって感じで、でもそれ以上は返ってこない。
きっとそうなんだろうな。
そんな時、思い出したかのように、彼はぼそっとこう言いました。
「僕、他人にそこまで興味が持てないんですよね」
出、出、出たー!
「他人に興味が持てない」って言っちゃう若者ー!
興味が持てないと言ってしまう、その心は
その会話は結局、そのまま終了しました。
ってことは・・・「俺は貴様に興味はないので、貴様も俺に根ほり葉ほり仕事の話をするな」ということなのでしょうか。
はぁ・・・そうですか。
私のおせっかい心は、急激にしぼみました。
そうだよね、他人に興味が持てない俺なのに、他人に興味しんしんで、ガツガツと「あなたが仕事していて楽しい瞬間」なんて心の深部に関わってきそうな質問をする35歳ババアなんて、邪魔でしかないよね・・・
・・・なんて、しおらしくなるはずもなく、私は「なんか、つまらない人だなぁ」と思ってしまいました。
他人に興味が持てない営業は成り立つのか
そんなこんなで、モヤモヤが残った23歳との会話。
私はとても不思議に思ったのです。
「なぜ、他人に興味が持てない人が、営業なんてやっているのだろうか」
そう、全然売れないことは置いておいても、彼は一応「営業マン」なのです。
営業って、相手の求めているものを聞き出して、自分の知識や経験とすり合わせながら、お客様にとって良いと思う商品・サービスを提案するわけですよ。
だから、大なり小なり、お客様の気持ちとか意見とかは理解すべきはずなんですよね。
そして、お客様の考え方を理解するためには、置かれている立場とかその会社の方針とか、お客様自身の好みとか、その他もろもろを掴んでいたほうが有利なわけで。
ってなると「他人に興味ないです」ってバッサリいっちゃうのって・・・致命傷なんじゃね?とも思ってしまった。
少なくとも、興味はなくても、その場くらいは興味のあるフリをして、色々ひきだしたほうが良いんじゃないの?とも思う。
次世代の営業には、その必要はないのか?
・・・って、それこそAIにとって変わられる存在じゃないのか?
ああ、わからない。
なぜ、彼が営業をしているのかもわからないし、売れない状態で続けているのかわからない。
というか、なんで会社が彼を採用したのかすら、わからない。
無色透明な若い男性と、色づきまくった上の世代とのギャップを感じる
ああ、でも・・・
社内を見回すと、そういう若い子って増えているなと思う。
自己主張しなくて、大人しくて、穏やかで、テンプレ文章みたいなメールは得意で、言われたらちゃんと動くけど、注意すると萎縮しちゃうから優し~く言わなければいけない子。
好きな人も嫌いな人もいなそうだから、誰とでもそこそこ話はできるけれども、簡単に他社にとってかわられちゃうし、その理由もよくわかっていない子。
私も含め、「上」の世代とはちょっと雰囲気が違うんですよね。
いい子であればあるほど、こういう無味無臭・無色透明な子になってしまう。
私はどちらかというと、パンチの効いた子の方が、面白いなと思ってしまうんだよな・・・それがどんな方向であっても。
でも、きっと彼のような無色透明タイプの人が、どんどん出てくるのだろう。
それは自社にも、取引先にも。
私自身もアップデートしていかなければいけないのか?
でも、つまんない人と喋るのって、本当につまんないから、できればやりたくないな・・・
そんなことを考えて、モヤモヤが止まらないのでした。
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