こんにちは、ドクダミ淑子です。
今まで特に触れていませんでしたが、『東京タラレバ娘 シーズン2』を読んでいます。
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今回は、4巻の内容に考えさせられたので、その感想をお送りします。
どんな内容なの?
こちらは、『東京タラレバ娘』の主人公が変わって、令和になったばかりくらいからスタートする物語です。
倫子・香・小雪の3人とは違い、実家でゴロゴロしながらネトフリ見ている令菜が主人公。
彼女に「あなたの夢は?」と言うバーのマスターと出会って、物語が動き出す・・・という話。
公式サイト(試し読みもあります)での紹介文も載せておきましょう。
廣田令菜30歳、フリーター。 夢や人生の目標もなく、彼氏も好きな人もいない日々を送っていたが、 元号が変わったとともに、夢を探して孤軍奮闘することに…‼ 令和という時代に、東京という都会で生きる 30代・40代の女性の夢とリアルを描く大人気シリーズ最新作‼
自分の夢、他人の夢
そもそも、タラレバ娘シーズン2って、平凡な主人公の周りにある日突然イケメンがたくさん出てきて、トントン拍子にデートに行って、今度は突然のキス!?みたいな展開が、「ああ、また少女マンガ的なご都合主義ですか?ああん?」って感じで、わりと遠巻きに読んでいたのです。
でも、そんな私が今回こちらを紹介しようと思ったのは、4巻で感じ取ったメッセージがこれだったからです。
「人は皆、自分の夢の実現のために他人を巻き添えにする」
『デス・ゾーン』を読んだばかりの私にはビンビンくるワードだったんですね。
「家族が欲しい」「パートナーが欲しい」「皆が遊びに来られる家を建てたい」などなど、人が語る夢って、一人では実現できないものが多々あります。
それを実現するためには、誰かと一緒にやらないといけなくて。
もちろん、同じ夢を見ている人が一緒にやるなら、そこに「犠牲」「負担」はないんだけど、そういうケースは稀で。
どこかしら「相手の夢に乗っかる」「相手を巻き添えにして自分の夢を叶える」っていう面はあるんだよなぁ・・・と改めて思ったのです。
ちなみに「少女マンガのご都合主義」的な展開についても、どんでん返しがありましたね。
「方向性の違い」ってそういうことだよな
「人は皆、自分の夢の実現のために他人を巻き添えにする」
私の妊活だって、あまり乗り気ではない夫を巻き込んでやったんだから、当初は私の夢のために夫を巻き添えにしていたと言っても良いと思います。
まぁ、生まれた途端にネジが吹っ飛んで、赤ちゃんメロメロモードになったからよかったけど。
そういう、「結果オーライだからよかった」っていうケースもあるけれども、途中で「やっぱり、あなたの夢には乗っかれません」ということもあるわけで。
だから、そういう時に離婚っていう選択肢があるんだろうな・・・と改めて思ったのです。
巻き込まれるのも乗っかるのも、面白いけど
他人の夢に乗っかることも、誰かの夢に巻き添えくらうのも、別に苦しいことではないんですよね。
楽しく、乗っかってよかったと感じることも多々あるでしょう。
でも、その夢が「苦しい」ものだったら?
到底実現ができないのに、後戻りもできないものだったら?
乗っかったり、巻き込まれた人は大変な思いをするのです。
『デス・ゾーン』では、著者をはじめとした多くの人が、「エベレスト登頂」という実現可能性が(登山者のスキル的にも)限りなく低い夢に巻き込まれて行きました。
「巻き込まれて」という意味では、言い出しっぺの本人だって、本当は誰かの夢の巻き添えになっていたのかもしれません。
そういうケースもあるんだけど、人間は誰もがそうやって「夢」を媒介に他人の、というかお互いの人生を変える力を持っているんだな・・・と、なぜかタラレバ娘を読みながら、『デス・ゾーン』を思い出したのです。
4巻まで読んで急に面白くなってきた『東京タラレバ娘 シーズン2』。
令菜の夢、森田の夢、1号の夢、2号の夢がどう交差するのか・・・5巻が発売されるのが、今から楽しみです。
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