【本感想】婚活中毒 ミステリー小説の面白さを再認識する

こんにちは、ドクダミ淑子です。

先日、書店に行ってフラフラとしていて、タイトルが気になって買ったのが、こちら。

その名も、『婚活中毒』！

文庫　婚活中毒 （実業之日本社文庫） [ 秋吉　理香子 ] 価格：715円（税込、送料無料) (2020/9/21時点) 楽天で購入

婚活をテーマにしたミステリー小説です。

どんな内容なの？

公式サイトによると、こんな内容です。

運命の出会いはいのちがけだ――

この人となら―と思ったその時、
あなたはもう騙されている！

人生はどんでん返しの連続
『暗黒女子』著者が贈る
サプライズ満載の〈婚活〉ミステリー

「理想の男」………崖っぷち女が紹介された運命の相手は連続殺人犯？
「婚活マニュアル」…街コンで出会った美女の暴走に戸惑うマニュアル男は…
「リケジョの婚活」…本命男を絶対に落とす〈婚活ツール〉の中身とは？
「代理婚活」……息子の見合いで相手の母親に恋心を抱いた父親は…

幸せになりたいすべての男女必読!
婚活にはミステリーがいっぱい！
婚活中の方も、そうでない方もお楽しみいただけます。

テーマは「婚活」だけど、婚活がわからない人でも大丈夫。

結婚相談所、街コン、婚活TV番組、代理婚活などが出てくるけど、ちゃんとそれぞれ簡単にルール説明してくれるし・・・実際の婚活の場での「あるある」はあるけど、実際にこの小説に出てくるような人達は「ありえない」だから。

1話目で気持ちを持っていかれる

こちらは、4話が入った短編集になっていますが、1話目でグッと引き込まれました。

なんだろう？はじめは主人公目線で物語を見ていて、どんどん気になる点が出てきて、「まさか・・・もしや・・・」とあれこれ予想をしていると、最後にアッと驚くどんでん返し！

そこで伏線を思い出して、ああ・・・こういうことか・・・伏線回収された・・・と思う。

短い中にも、グッと感情移入して、ドンっと突き放されて・・・あああ翻弄される！って感じがたまらないなと思いました。

サクサク読めるミステリー

4話とも、その「どんでん返し」はあるんですね。

だから2話目以降は、最初から疑って、こういう展開なんじゃないか？とあれこれ予想して、当たったり当たらなかったりするのが、また面白かった。

私は結構、軽めの小説とかマンガとかをは、寝室でゴロゴロしながら読むのも好きなんですけど、これは読んでいてですね・・・頭使うしドキドキするし、眠気が吹っ飛んでしまったことが何度か。

読みやすいんだけど、でも「浅い」わけではなく、作りこまれたストーリー。

たとえるなら、バターたっぷりで濃厚なのに、なぜか軽く感じられる、ヨックモックのシガールみたいな感じ。

ああ・・・好き、この感じ。

イヤミス映画を思い出す

そうそう、読んでいて途中で気になって、著者のプロフィールを読んでいたら、『暗黒女子』って書いてあったんですよね。

暗黒女子は、映画版で見てなかなか面白かったなと思う。 

www.dokudamiyoshiko.com

なぜこの人の書くものが「イヤミス」と言われるかと言うと、人間の汚いところとか嫌なところとかを、余すことなく書いちゃうからなんですよね。

たしかに4話とも、違うジャンルの「嫌な人（たち）」がバンバン登場してきているし、その嫌な性格や行動が、全部マネするかしないかは置いておいて「わかる～」「こういう人いる～」って思うんですよね。

「だめだめ～」って止めたくなりながら、でも「行け行け行け～」と思ってしまう、性格の悪い私が浮き彫りになるのも、きっと「イヤミス」ならではの味なのだろう。

小説って、楽しいな

最近、小説を読む量が減っているなぁと思うのです。

面白い小説家を探していないからというのもあるし、なんとなくエッセイとか実用書とかに気持ちが行っているからかもしれない。

でも、家にいながら、カフェにいながら、異世界に飛べる小説って、やっぱり面白い。

今回、ジャケ買いした結果、面白い作家さんに出会えたので、しばらく秋吉さんのミステリーをガンガン読んでみようかなと思いました。

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