こんにちは、ドクダミ淑子です。
先日、妊娠検査薬を使いました。
判定窓を見ていると、じわじわと出てくる1本線。
見本を見ると「陽性(妊娠反応あり)」のところに、こう書かれています。
「判定窓に赤紫色のラインがある」
・・・ああ、そうだよな。
生理、来ていないし。
もっと言うと、排卵誘発剤だって打ったし、ホルモン剤だって処方された通り(数回忘れたけど)飲んだし、言われた日で「タイミング」を取ったし。
・・・月曜になったら、産婦人科へ行こう。
こういう時に、近所に住んでいる子供のいる友人がいるのは助かります。
「産婦人科教えて」と言ったら、2~3つくらい、スラスラ出てくるんだもの。
ママ友ネットワークって、凄いなと改めて思う。
さて、そんなタイミングで届いた、こちらの本。
|
はあちゅうさんのことは、以前から触れてきました。
その溢れ出る「私、私、私イィーーーー!!!」というところが、きっと気が合わないだろうな、近くにいてほしくないな、と思っていました。
そんな私が、今この本を読んだら、どんな風に見えるのだろう?
どんな本なの?
公式サイトによると、こんな内容です。
ブロガーの妻、AV男優の夫(子持ち・離婚歴あり)。事実婚のまま、家族を作るのだ――。
周囲の反対、数々の葛藤を乗り越えて見えた、人生の優先順位。
SNSでは見えない、本当の気持ち。
2018年、現役AV男優のしみけん氏と事実婚を発表。2019年に第一子誕生。AV男優の彼を好きになって変えた価値観、妊活をリアルタイムで発信することの難しさ、待ち望んだ陽性反応への戸惑い、妊娠後、どんどん少なくなる仕事への不安……。それでも、他人の目を気にするより、自分の人生は自分で進めるしかない。「人生全部コンテンツ」をモットーに掲げ、実践する、その新しい生きざまを赤裸々に綴る。
妊娠~産後1ヶ月半までの話と、その前の事実婚うんぬんの話です。
タイトルは「子供」なんだけど
うすうす気づいていましたが、この本は、「子供」をちょっとしたスパイスにした、はあちゅうさんの「私語り」本です。
- 私はどうして子供が欲しいと思ったか
- 妊娠してからの私の変化
- 事実婚を選んだ私
- 私とSNSとの付き合い方
- 他人の言葉に傷つく私
とにかく主語は「私」で、言っていることは、『半径5メートルの野望』と大して変わっていない。
子供への思いが少なすぎる
はあちゅうさんは、お腹が重くてつらい、という話の後に、こんなことを書いています。
でも、もうすぐ我が子に会えるんだと思うと、なんだかいてもたってもいられないようなソワソワした嬉しさもありました。一体どんな顔をしているんだろう、無事に生まれてきてくれるのだろうか、今はどんなことを考えているのだろう――。
これがですね・・・189ページ中、146ページに書かれているんですね。
その他にも、ちらほら、「我が子に会える楽しみ」くらいの文言はあったと思うんですけれども、ちゃんとこういう文章になってきたなと思ったのが、146ページ目。
それまでずっと、「子供」に関する記述っていうのは、本当に少ない。
あるのは、「私」のことばかり。
女はどうして・・・と思いながら、でもそれもポジティブに!と言って、また不公平だ・・・と言う。
あの・・・「子供がずっと欲しかった」んですよね?
その思い、あまり伝わってこないのですが。
子供が欲しいと思った理由
そもそもね、子供が欲しいと思った理由というのが、こんな感じなのです。
子供はいつか欲しいとずっと思っていたけれど、20代のうちは、なかなか「今だ」と思える時期はありませんでした。<中略>でも、たまにSNSで、同級生たちの「上の子が小学校に入学★」とか「今日は遠足のお弁当を作りました!」なんて投稿を見てしまうと、夏休みの宿題を私だけがしていないような……やるべきことを後回しにしているような不安に見舞われることがありました。
<前略>20代で漠然と持っていた夢を、すべてとはではいかなくてもそれなりに叶えることが出来ていました。<中略>「そろそろ仕事以外で人生の力点になるものが欲しい」という気持ちが猛烈に高まりました。それが私にとって子供だったのです。
つまりさ・・・みんながSNSで子供のこと書くから、私も負けたくない!次の私のネタは子供にしたい!って読めない?
私の心が汚れているからなのだろうか?
結局、子供もアクセサリーの1つなんだろうな、と思ってしまう。
SNSでしか情報収集できない疑惑
そしてもう1つ。
「子供がずっと欲しかった」と言いながら、この人は、妊娠・出産についての知識がまるでないんですよね。
「学校で教えてくれなかった」「今まで知らなかった」「なんでこういうことは知らされないんだろう」ってずっと言い訳しているけれども、初期流産のリスクや妊婦が食べてはいけない食べ物があることくらい、妊活前の私だって知っていたし、ちょっと調べれば色々な情報が出てくる。
きっとこの人は、自分で情報を収集するというのが出来なくて、SNSでつぶやく→フォロワーさんに教えてもらう、っていうことしかできないのだろう。
そして、それがインチキ科学であろうと、簡単に信じてしまう。
知識がないだけではなく、思いやりもありません。
妊婦の友人が腰痛のためにクッションを四六時中持ち歩いていたのを見て、「へー! ランチのわずかな時間くらい我慢出来そうなものなのに」と思ったり、安定期に入るまで妊婦であることを教えてくれなかった友人に「水臭いなぁ! 出来た瞬間に教えてよ」なんて思ったりと、とにかく無知&思いやりにかけていたなんてことを書いているんですよ。
自分が妊婦でなければ、妊婦に対しての思いやりなんて微塵もなかったのです。
そんな人には細かいことは説明したくないよね。
「妊活詐欺」の言い訳と論点ずらし
ちなみに、「妊活詐欺」についても、言い訳をしています。
実際、私も妊活発表直後に妊娠したことや、リアルタイムと振り返りを混ぜて発信したことで「妊活詐欺」と言われて炎上してしまい「妊活や不妊治療が簡単なものだという印象を広めないでください。あなたには語る資格なんてない」というメッセージが来ました。
妊活にしても、出産にしても、子育てにしても、苦労をしなければ語る資格なんてない、苦労をした人こそが偉いと思う人たちもいます。
つまり、自分が叩かれているのは、「苦労せず、簡単に妊娠したから」と言っているのですが・・・違うそうじゃないーーーー!!!
炎上していたのは、1月に妊娠が発覚していたのに、3月くらいに妊娠検査薬が陰性で「一生子供できないかも」みたいなことを書いていたからですよね?
まとめ:妊娠希望者も妊婦もオススメできない本
ということで、「子供がずっと欲しかった」なんてタイトルですが、子供が欲しかった話は信じられないくらい薄くて、結局「私は色々考えて、私は行動し続けていて、私は毎日発見があって、私は凹んだりしながら、私は私です」という内容でした。
妊娠希望者も、妊婦も、読んでもあまり役に立たない。
妊娠希望者は病院で先生の話を聞いたほうが10000倍良いし、妊婦なら「たまごクラブ」の方が10000倍良いでしょう、私はまだ読んでないけど。
結局、タイムリーな話なのに、全然共感できなかった。
はあちゅうさんのことが好きで好きでたまらない人だけが、読むべき本だと思いました。
こちらもどうぞ