こんにちは、ドクダミ淑子です。
今日から仕事始めだった方も多いんじゃないでしょうか?
先日、訪問した顧客先がちょうどサービス業の「接遇」研修を行っていたので、私も同席させていただきました。
そこで学ぶことが沢山あったので、今回はその話を。
サービス業って難しい
サービス業というのは、営業の私からすると、すごく難しい業種だと思うのです。
営業なら、自分から営業をかけにいくことができます。
契約がいただけないようならば、別の企業に提案をしに行けばいい。
お付き合いするお客様を、自分で選ぶこともできます。
たとえば、こういうお客様は避けていくこともできます。
でも、サービス業というのは、基本的に「待つ」ことになります。
来店を待ったり、予約を待ったりしなければいけない。
自分がこういう人に来店してほしいなと思っても、そういうターゲット以外の人も来店します。
そして、お客様は無言で離れていきます。
営業の商談のように「御社とは契約しません」と断られたり、たまに理由を言ってもらえることはほとんどありません。
ただ、「もうあの店には行かないようにしよう」と思って、二度と行かない。
だから、PDCAが回しにくいのではないか?と思うのです。
クチコミという存在で無言のクレームが見えてくる
とはいえ、最近はそんなお客様の「無言のクレーム」が変わってきています。
インターネットでのクチコミがあるからです。
食べログのように★で評価されたり、がっかりした接客などを書き込んだりすることができるので、それで「無言のクレーム」」が表に出てきます。
中には、「ひどい!」と書き込むことで、一気にバズって、企業が謝罪するような騒ぎになったものもありましたね。
ですので、サービス業研修でも、クチコミサイトの評価の観点などについてのお話もありました。
評価項目として、こういう種類があって、こういうところはこういう観点でお客様は見ているんだよ・・・みたいな話です。
自分のことを伝えることが苦手なお客様が増えている
さて、本題に入りましょう。
なぜ、ここまでクチコミサイトにサービス業は左右されるようになっているのでしょうか?
先生が考える答えは、こんな感じの内容でした。
「お客様は、自分の気持ちを伝えるのが下手になっている」から。
ひと昔前だと、「ちょっとすみません、ここが出来ていないですよ」と面と向かって言っていたことでも、なかなか自分から「間違っていますよ」と言えなくなってきている。
確かにな・・・と思います。
先日ケンタッキーに行ったときも、レシートに「商品に不備があったら、店舗に電話下さい」と書いてありましたが、きっとそれもそういうこと。
「不備があったので交換してください」と店舗に直接電話すればいいものを、それが出来ずに「不備があった、ひどい・・・」みたいなことを写真付きでSNSに載せてしまうのです。
相手に「間違っている」ということがなんとなく抵抗がある・・・それが今のクチコミ時代に繋がっているのではないかと思います。
自分のことを伝えることが苦手なスタッフも増えている
そして、一方、自分のことを伝えることが苦手なスタッフも増えている、と講師の方は言っていました。
「今すごく忙しいから、手伝って!」の一言が言えないスタッフが。
そうすると、暇なスタッフがいるのに、忙しくて忙しくてたまらないスタッフがいて、忙しくて手が回らないゆえのミスも増える。
そして、「仕事がつらい」となって、辞めてしまう。
お客様が、接客する側に合わせてしまう問題
また、面白いクレームの事例もありました。
それは「お客様が食べ終わったら料理を提供するようにしていたのに、『料理の提供が早い』というクレームがあった」という話でした。
従業員からすると、お客様のペースに合わせていたつもりなのに、クレームになってしまう。
その理由は、「お客様は無意識にスタッフのぺースに合わせてしまうから」ということなのです。
スタッフは「良かれ」と思ってお客様が食べ終わったタイミングを見て料理を提供する。
でもそれはお客様にとって、良いペースではない。
そのズレはどうやって解消すればいいのでしょうか?
解決方法は、簡単なことなのだ
では、どうすればいいのか?
講師の方が言ってくれた解決方法は、とても簡単なことでした。
「聞けばいいのです、お客様に」
「仲間を信用して、言えばいいんです。『手伝って』と」
そうだよな・・・
なんで、そんな簡単なことができなくなっているのだろうか?
面と向かって、「あなたはこの接客に対してどう思っているんですか?」と聞くこと。
お客様から「私はこうしてほしい」と言うこと。
一緒に働く仲間に対して、「私は今大変な状況なので、手伝ってほしい」と言うこと。
・・・それらを無意識のうちに、みんなが遠慮しているのです。
気持ちを伝える。
これが出来る人が、結局心の負担も少なく、ストレスなく生きていけるのだなと、あらためて思いました。
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