こんにちは、ドクダミ淑子です。
たまにいませんか?
エスカレーターを上がった先すぐのところで、立ち止まっている高齢者。
狭い道で、目一杯い広がって歩く、老夫婦。
私は心が狭い人間ですので、そんな人達を見るたびに思うのです。
「なんで周りの人の道を塞いでいることに気づかないんだろう」と。
いや、わかっているんですよ。
年を取ると注意力とかが落ちることは。
でも、エスカレーター降りてすぐでは立ち止まらないでほしいじゃないですか、危ないから。
私が彼らを避けようとして、とっさに軽やかなステップを踏みすぎて、足をひねる可能性だって、そこからエスカレーターに戻りドミノ倒しになる可能性だってあるんですよ?
せめてちょっと横にそれてくれ!とか言ってもいいでしょ?
でも、ふと思ったのです。
「もしかしたら、この老夫婦は、こんなに人混みの中でも、世界は自分たち二人だけだと思っていて、自分たち以外は誰も見えていないのではないか?」と。
そう考えたら、急にロマンチックに思えてきました。
二人だけの世界
こんな広い世界で、人混みの中歩いているのに、その老婦人には夫しか見えていないのです。
同様に、老紳士には、妻しか見えていない。
二人がずっと寄り添って生きてきて、視力が弱って来たとしても、お互いの気配は感じられるのです。
でも、他の人に対してはその感覚はないから、いてもいなくても同じ、気づかないのです。
駅前・空港での別れ話
たまに、駅前とかで二人だけの世界を炸裂させている人もいますよね。
ラブラブイチャイチャなら100歩譲っていいとしても・・・
別れ話とか痴話喧嘩とかは、ちょっと気になります。
「わかってる?あなたがやったことは私の世界を根底から否定することなんだよ?」
・・・おそらく浮気か既婚バレだと思うけど、違うものを考える余地が出て大喜利が始まってしまう。
あれこれと妄想をしていると、男の方から意外な言葉が出てきました。
「そんなこと言っても・・・俺の世界だって崩れたよ・・・」
え?
お互い違う世界に住んでるの?
もしや二人とも自分の世界の運命を背負って地球にやってきて、お互いが惹かれあってしまったがゆえに男の世界が崩壊してしまい、女の世界も存続が危うくなって・・・そうなの!?
「もういい、私帰るから・・・」
どこに帰るの?
電車で自分の世界に帰れるの?
それともどこかで乗り換えるか、9と4分の3番線が出てくるのかー!?
そんな風に二人の世界観にドキドキしている女がいるんですよ。
柱を挟んだ後ろ側に。
世界は物語にあふれている
そう、 私たちの住んでいる世界は、物語にあふれているのです。
道端をふさぐ人たちも、路上で言い争いをしているカップルも、路上チューしているカップルも、レジでクレームを言っている高齢ジジイも、みんなみんな想像すると深く深い物語があるゆえにそういう行動にとっているかもしれないのです。
そしてそれを想像すると、なんとなく優しい気持ちになれる。
例えば後ろからあおり運転されている時も、「ウンコ漏れそうなんだ、きっと」と思うだけで優しい気持ちになって、道を譲ってあげる気持ちになり、更にその前の車をあおっている時も、「頑張れよ、ウンコ」と応援したくなる。
そしてですね、もしもブログがあれば、それをネタにして換金することも可能なのです。
私の場合は、端金(はしたがね)ですけど。
例えば、ミスドでの痴話喧嘩の原因を妄想してみたり。
車掌のロボットボイスの原因を探ってみたり。
世の中生きていれば、色々な人もいるし、色々な事件もある。
でもそれでいちいち心を病んだり大きく自分が揺らいだりしないように、笑いに変えながら、穏やかに生きていきたいものなのです。
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