こんにちは、ドクダミ淑子です。
ネットサーフィンしていると、こんな感じの言葉を見つけました。
「好きなことを仕事にしないっていうなら、嫌いなことを仕事にするんですか?」
これにモヤモヤしたんです。
いや、別に、世の中「好き」と「嫌い」だけじゃないぞ?と思ったんですよね。
「好きなことを仕事に」しなきゃいけない?
まず、この話は「好きなことを仕事にしよう」という風潮があることが前提になります。
「好きなことを仕事に」が目指すべき姿で、それが上手く行かないときに「嫌いなことを仕事にしなきゃいけないのか・・・だったら好きなことを仕事にしたいからフリーランスに!」なんて風に考える。
でも、ちょっと待ってください。
世の中には「好きなこと」と「嫌いなこと」しかないのか?って思うんですよね。
「好きでも嫌いでもない」ことの方が、たくさんある
世の中は「好き」「嫌い」の2つだけで構成されているわけではありません。
むしろ大半が「好きでも嫌いでもない」ものなのではないでしょうか?
例えば、ネジ。
ネジが好きで好きでたまらない人がネジの営業になったら、きっと楽しくネジの営業ができるでしょう。
でも、ネジ商社に勤める人全員が、家でもネジに囲まれて生きていたいくらいネジ大好き・・・ではないはずです。
「ネジが好きかというと・・・別に好きではないですね」レベルの人だって、たくさんいると思います。
だからと言って「好きでもないネジを仕事にしているなんて、不幸だ!」とは思いません。
ネジを扱い、ネジの知識を蓄え、ネジについてはなんでも知っている営業マンとして日々仕事している・・・別に不幸じゃないくないですかね?
「好きなもの」にこだわるとBtoCしか見えなくなる
もう1つ。
「好きなものを仕事に」ということにこだわると、BtoCのみで仕事を選びに行きがちになってしまうのです。
就活生は顕著ですが、自分が知っている業界・知っている会社にしかエントリーしない人がいます。
TVCMをやっているような大企業しか受けなくて、結果「就活が上手くいかない」となるパターンが多いのです。
- BtoB=Business to Business:企業と企業の取引
- BtoC=Business to Customer:企業と個人の取引
BtoBというのは一般消費者にはなかなか見られないのですが、BtoCに比べて総量も多いマーケットです。
それをすべて「好きじゃないから」で見逃してしまいかねません。
もったいない。
自分のやりたいことに、いつの間にかつながっている
私も「好きでも嫌いでもないことを仕事にしている」人の一人です。
厳密に言うと、営業としてノルマについてごちゃごちゃ言われるのは嫌いで、扱うサービスは好きでも嫌いでもないけれども、人と話したり、人の話を聞くのは好きだし、世の中に求人票(的なもの)を出す準備をするのは好きだし・・・トータルでいうと「好きなものを扱っているわけではないけれども、仕事は好き」って感じになります。
もともとは「編集者になりたい」と思って、マスコミ関係ばかりを就活では受けていましたが(軒並み落ちた)、別にそうじゃなくても「本が好き」「マンガが好き」って生かせるんですよね。
「扱うモノが好きか嫌いかで言われると、どっちでもないけれども、仕事は楽しい」
私はこれでもいいと思うのです。
二律背反に持っていこうとする人には注意
「好きでも嫌いでもないこと」を仕事にしてもいいじゃないと思うのですが、ここで注意したいのが、「好きなことじゃない=嫌いなこと」と世の中を「好き」「嫌い」の2分割で語ろうとする人です。
「好きなことを仕事にしない?じゃあ嫌いなことを仕事にするの?」
こういうことを言って、「嫌いなことを仕事にするくらいなら・・・」と何かを差し出してくる人に引っかかることがないように、「好きでも嫌いでもないことの方が、世の中にたくさんある」ということを覚えておいてほしいと思うのでした。
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