こんにちは、ドクダミ淑子です。
前回に引き続き、『かしましめし』を読んで思ったことを書いていこうと思います。
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いつもくだらない話しかしない友達がいる
私には、学生時代からの友達が数名います。
今も定期的に会う人は合わせて10名程度なのですが、結婚しても、子どもができても、 まぁ会えている間柄だと思います。
そんな中、ある友人と飲みに行くと、大体3軒くらい行くのですが、話すのはくだらない話ばかり。
学生時代の思い出話、最近笑った話、アホな職場の後輩の話、テレビやマンガや映画の話。
「婚活が」「結婚生活が」「転職しようかな」とか、「今後のことを考えると」「将来的には」とかは一切出てきません。
とにかく、くだらない話をして酔っぱらって、ゲラゲラ笑って、解散。
私はそういう話が一切出てこない飲み会なんて、アラサーになってから体験することがあまりなかったので、なんだか新鮮で、そして違和感もありました。
その不思議な感覚を抱えたまま、33歳になりました。
月1で会う彼女は、相変わらずくだらない話しかしません。
でも、最近ビックリすることを言われました。
「私、実は4月からずっと休職しているんだ」
話したくないことは話さなくていいんだよ
話を聞くと、彼女はいつもくだらない話をしていなかった中で、職場での取引先からのプレッシャーに悩み、先輩からのシングルハラスメントに悩み、頼りない後輩にイライラしているうちに、自分の体調まで悪くなってしまったということでした。
話を聞いてちょっと深刻そうになった私に対して、彼女はこう言いました。
「こういう風にシリアスな感じになるのが嫌だったんだよね。飲もう飲もう」
そこからはいつものようにくだらない話ばかりして、大いに笑って、解散しました。
・・・という出来事を、『かしましめし』のココを読んで思い出したのです。
「話したくなければ無理にはなさなくていーよー」
「美味いもん食うとったら、美味い美味い言うだけで時間過ぎるやん。最高の贅沢やん」
そうだね。
美味い美味いって言って、くだらない話をして、ゲラゲラ笑って、それだけでいいんだよね。
生活のことや最近の出来事じゃなくて、ずっと思い出話とテレビの話でも、話したいんだからいいじゃないか。
このマンガの3人は、3人ともすねにキズ持つ人達なのです。
千春は色々あって会社を辞めているし、ナカムラは仕事が好きなのに思う存分仕事ができない状態になっているし、英治は恋人関係でゆらゆらしているし。
『地獄のガールフレンド』みたく、立場の違う3人がトコトン話し合うのも楽しいけれども、そうじゃなくて、全部ごまかして美味しいものを食べて過ごすだけというのも、またリアル。
私はこの友人とは、きっとずっとくだらない話をする関係で居続けるのだろう。
そこに「楽しいけれども、こんな話ばかりしていていいのかな?」なんて悩みがなくなりました。
こちらのマンガ、2巻からは『NANA』の毎号の最後のページみたいなことが書かれていて、結末がちょっと見える構成になっているのが気になって仕方がありません。
このままずっと、美味しいご飯だけ、みんなで仲良く過ごす様子を見せてほしいなぁと思うのですが、2巻の最後に出てくる人の顔を見ると、そうもいかないんだろうなぁ・・・と思うのでした。
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