こんにちは、ドクダミ淑子です。
以前、ヒトデさんの「今日は社畜祭りだぞ!」に『1000人の人事・経営者に会ったからこそわかる!ブラック企業の見分け方を伝授する! 』という記事を載せていただきました。
人材業界に籍を置く身として、ブラック企業にうっかり入ってしまう人を一人でも減らしたい・・・!そう心から思っています。
しかし、巷を見ると、明らかにアフィリエイト目的で、サービスの実態も知らない・悪い噂や被害報告を知らない(または見て見ぬふりをしている)ような就職・転職サービス紹介記事があふれています。
そこで今回は、夢ある若者がそんなサービスに引っかからないように、アフィリエイト無し・本音のみで就職・転職サービスについて語ってみようと思います。
そもそも、働くことは、労働力と賃金の等価交換である
マルクスとか詳しくないですのでざっくりで言うと、働くってことは、その人の労働力(スキル×能力×人柄×若さなどの将来性)と賃金(お金)を交換するということです。
労働力が低ければ、もらえるお金も低い・・・これは当然のことです。
ですので、自分は労働力として提供できるものは何も持っていないのに、「ニートやフリーター、低学歴・・・そんなあなたも大手企業に転職できる」なんて言っているサービスは、大体嘘です。
労働力が低い人を転職させるのは、「根性叩き直し系」人材サービス会社
しかし、「労働力としては低いあなたでも、大手企業に転職できる」というサービスも実際にあります。
それが私が最も注意喚起をしたい、「根性叩き直し系」の企業や、そんな企業を薦める人材サービス会社(こちらも根性叩き直し系)です。
「どんな人でもウチに来たら、根性を叩き直してソルジャー(兵士)にするから大丈夫!」
・・・こういうことです。
ちなみに、大手企業だから大丈夫ということはありません。
大手企業でも、内部で「キャリア枠」「ソルジャー枠」と分けている場合もありますので。
合同面接会型サービスの裏側
ある人材サービス会社は、人を採用をしたい企業側には「しっかり教育・研修したいい子を揃えましたよゲヘヘ」と合同面接会に誘い、合同面接会でそれなりに根性の叩き直された、ハキハキしゃべる若者がプレゼンをして、そこでマッチングをする・・・という場があります。
しかし問題はそこから。
「どうですか?内定出しますか?」と人材サービスの営業は、採用したい企業にプッシュします。
「うん、いいね。内定出したいね」
・・・この瞬間に課金です(企業による)。
そして、このサービスのタチの悪いところは、辞退しても返金がないということです。
合同面接会なので、求職者側も何社も内定をもらい、その中から選びます。
「たくさん内定もらったけど、今回はやめておこうかな」という求職者もいます。
するとどうなるか?
「え?あれだけいた、求職者はサクラだったの?」となり、マトモな企業がいなくなります。
そうすると、こういった研修+合同面接会型の人材紹介サービスを利用するのは、ソルジャー系の会社や、「どうせ辞退されるけど、その中でも1人くらい引っかかってくれたらラッキー」というTHE☆ブラック企業ばかりになります。
ですので、合同面接型の転職サービスは、人材業界での評判を聞く限り、絶対に親しい人におすすめしたくはありません。
では、転職したいときにはどうすればいいか?
そんな恐ろしい実態を書きましたが、では、転職をしたいときにはどうすればよいのでしょうか?
具体的に気を付けるポイントをまとめます。
今の仕事で、十分なスキルを身に着ける
大卒でなくても、スキルが低くても、いい転職はできます。
ただし、闇雲に転職活動をしてはいけません。
今の会社で、どんなことを身につけてきたのか?自分に何ができるのか?そのくらいは語れる位になってから、転職しましょう。
例外として、20代なら「第二新卒」と言って何もなくても転職できる場合もありますが、それも初めての転職のみです。
なので、「1回は転職に成功したから、次もどうにかなるだろう」と思わないことです。
すぐに転職しなければいけない!状態にならない
ブラック企業・グレー企業・ホワイト企業・・・様々見てきた私からすると、サービスにもよりますが、ホワイト企業は全体の5%程度だと思います。
そして、そういったホワイト企業は、大体1年に1回またはそれ以下の頻度でしか募集しません。
入った人が辞めないからです。
今この瞬間にホワイト企業の求人があるかというと、募集をしていないかもしれません。
ですので、「すぐに働かなければいけない」ということにならないように、十分なお金を蓄えて転職活動をすることをオススメします。
ネットの情報を鵜呑みにしないで、実際に自分の身体を使って調べる
ネットには、「転職サービス○選」なんて記事があふれています。
そういうサイトはアフィリエイトを貼っているケースが多く、サイトを作っている人が、そのサービスを使って転職したことがないことも多々あります。
サービスの詳細・使い心地など一切知らない・わからない人が書いている記事が大半とうことを覚えておきましょう。
そこで大切なのは、ネットの情報は参考程度に、自分の目と耳と足を使って調べることです。
その会社の面接に行けば、人事の人と会えますし、会社の前で張っていれば、社員がどんな顔で出社・退社しているか、何時に退社しているか、何時まで明かりがついているかがわかります。
サービスを体験できる会社なら、お客様として行ってみたり、家族にミステリーショッパーを頼んでもよいでしょう。
満足度高く仕事をしている人に転職体験談のインタビューをすると、「ネットの情報だけじゃなくて、実際に見学に行ったほうが良い」「何社も見て、違いを比べたほうがいい」という意見が、どの仕事・どの会社でも、驚くほど出てきます。
便利な時代だからこそ、ネット上のアフィリエイトの落とし穴にはまることなく、自分自身が心から納得できる1社にたどり着いてほしい、と心から思うのでした。
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