こんにちは、ドクダミ淑子です。
「仕事って、つまらないことが大半で、ルーティンワークの繰り返しじゃないですか?どんな仕事も」
私は突然、クライアントの応接室で、採用担当者兼幹部に向けてボソボソと喋り出しました。
社員がすぐ辞める?
どんなことからその話になったかというと、「社員がすぐ辞める」ということを相談されたからです。
「新卒で入社して、1年以内で辞めちゃうんですよね~」
私はちょうど、その辞める予定の人に半年前くらいに入社後のインタビューなどもしていたので、少し驚きました。
その子は学生時代にその仕事をアルバイトで経験していて、仕事の大変さなども理解した上で「それでも頑張りたい」と入社を決めていました。
だから、入社後に「思っていたのと違う」というわけではないなと思ったからです。
若手が辞めちゃう理由は?と聞いてみたのですが「わからない」という返事。
・・・まぁ、そりゃそうですよね、と思いつつも、この会社、そんなに悪い環境じゃないと思うんだけどなぁ・・・と不思議に思った。
「思った」というか、「御社、そんなに悪い会社じゃないですよね?」と聞いてしまった。
長い付き合いの担当者は笑っていたけれども、うっかりそんな聞き方をしてしまうなんて、私もまだまだだ。
でも、そのくらい、私には「悪い会社」には見えないのだ。
「褒めない会社」は今の時代に合わないのか?
ただ、少し気になることはあった。
この会社は、「仕事は、出来ることが当たり前」みたいな感じなのだ。
個々人の高いモチベーションで仕事がなされているこの会社では、「仕事が出来た」というのは「褒める」に値しない。
「出来て当たり前」だからだ。
今までそういう感じで続いていたけれども、若手社員を中心に「同じことの繰り返し」「本当にやりたいことはこんなことなのだろうか」「もっと休みたい」みたいな感じで、退職してしまう人が昔よりも増えた。
「やりがい」は会社側が演出した方がいいのか?
今まで、「褒めない」でも辞める人が少なかったのは、自分自身が満足すれば、周りからの評価などどうでもいい、職人肌の人が多かったからだろう。
でも、今の時代はそうもいかない。
私は自分の働く会社で、職場環境で、ものすごく感じているけれども、若い子は「褒められる」のが大好きだ。
周りから褒められることで、自分の仕事の意義とか意味とかを実感するみたいなタイプが多い。
だから、「自分の中にモチベーションを持ち、周りの声を気にせず自分の意思を貫け」みたいなのは時代に合わないんだろうなと思う。
そういう意味では、私の会社は「やりがいの演出」が昔からすごい。
表彰式とかは無駄にド派手だったり、たった数万円の受注でも初受注だったらスタンディングオベーションだったり、社員の誕生日をサプライズでたたえたり(これは関係ないけど)。
あとは仕事のやりがいイメージ動画とか、顧客に営業への感謝の気持ちを語ってもらったりとかね・・・
とにかく、会社がなんか「これって、この仕事のやりがいだよな~」みたいなものを演出している。
「褒める」は大事なんだろうな
最初の話に戻って。
仕事なんて、どんなことをしても、「つまらないことの繰り返し」になる。
はじめは新鮮な仕事でも、そのうち「普段の仕事」になり、新鮮さは失われていく。
それは悪いことではなく、自分の中で身に付くということでもあるんだけど。
ただ、そうやって「つまらないことの繰り返し」になって、どんどん腐っていくのは悲しい。
ルーティンワークはルーティンワークでこなしつつ、新しい要素を少しずつ入れていくとか、違う仕事に平行してチャレンジすればいいだけなのに、なんとなく行き詰った感が出てきて、また「新しい世界に行けば私は幸せになれる」と思うのかもしれない。
実際に幸せになれる場合もあるけれども、結局どこに行っても「つまらない仕事」というのはついて回る。
「つまらない仕事ばかり」となる前に、誰かに褒められることで定期的に自分の仕事の意義だとか意味だとかを振り返って、「明日も頑張ろう」となれる方がいいのかな、と思う。
私はもう立派なババアになっているから、誰かに褒められようも貶されようとも、全然関係ないんだけれども、若い子に対しては、どんどん褒めて、仕事のやりがいみたいなのを演出していくことが大事なのかもしれないな・・・
年に数回行われる立食パーティーも、いい仕事発表会も、何かしら「良い方向」に作用しているのだろう。
とはいえ、弊社も若い子はどんどん辞めていくんだけれども。
それでも、少しでも皆が楽しく働けるように、私はババアとして後輩をバンバン褒め、取引先にも「褒めるって大事ですよォ」と話をしていこうかなと思う。
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