こんにちは、ドクダミ淑子です。
中小企業の経営者と話をしていて、「難しいなぁ」と思うことがあります。
この前出てきたのは、「入ってくれた人が優秀なら、働き方に融通を利かせることもできるんだけれども・・・」という話題でした。
中小企業の難しいところ
従業員数が20~50人くらいの中小企業って、1人が抜けるのって結構大きいんですよね。
1万分の100名とかだと、残りの9900名でどうにかカバーできるかもしれないけれども、20分の1名とか50分の1名とかが抜けてしまうのは、結構痛い。
なので、「その人が妊娠・出産・育児などで働く環境が変わる可能性がある」みたいなのにすごく敏感になってしまう。
・・・んだけれども、その先もある。
「頑張って働いてくれる人だったら、融通利かせられるし、なんならその人のために就業規則を変えたり、規則以外の事だってできる」
明文化できないけれども、やろうと思えば本人の働き方に合わせることも出来る。
ただし、「戦力になる人限定」だったりもする(だから明文化出来ない)。
なので、いい感じの中小企業に入れて、そこで戦力になれれば、働き方もそれぞれの事情に合わせて出来て・・・ってなるんだけど、なかなかそういう「いい会社」に巡り会う機会がないし、明文化されていないからわからないし、中小企業側も両手を挙げて「誰でも多様な働き方歓迎!」というわけでもない。
だからいろいろと難しい。
中小企業が生き残るためには
時々、大企業がポンコツを抱えてしまうリスクみたいな話が出てくるけれども、中小企業がポンコツを抱えてしまう方が結構痛い。
優秀な人を1人採用するとのポンコツを1採用することの売上に対する影響が大きいのは、中小企業の方だと思う。
ただ、だからといって優秀な人に入ってもらうこともなかなか難しい。
だから最近の私は、「アホでも業務が出来るようにシステム化していますか?」みたいなことばかり言っている。
少子高齢化で採用が難しくなる中だし、人は様々なことが便利になる中どんどんアホになるしワガママになる。
そんな中で中小企業が生き残るのは、「優秀な人を採用する」のではなく、アホでも出来るようにシステムを整えるか、何かしらの制約がある人をその制約ごと受け入れるしかないだろうと思っている。
成長には痛みを伴うけれども
私は中小企業のクライアントには、出来るだけ成長してほしいと思っている。
成長すればするほど、人の問題も安定してくるし、企業のブランディングが出来ればまた成長につながる。
ただその一方で、成長のペースというのは大事だなとも思うこともある。
私は採用に関わる仕事をしているけれども、時々事業の拡大に伴う大規模採用計画とか、新しい風を吹かせるための大量採用とか、そういうのを聞くと「急に大きくなって歪みが出そうだな」と心配になる。
いろいろと考えていると、優秀な人が個人~少数精鋭の経営で細々とでもきちんと儲かる業種をやっていくのと、大規模にやって分業でやっていくのののどちらかの方がやりやすくて、その狭間にいる中小企業って色々な面で難しいんだろうなと思う。
人がいる悩みと、人がいない悩みと。
成長したいけれども、成長する時にはまた大きな変化が起こることと。
採用のコンサルティング的なことをしていると、そんなジレンマにぶつかる。
でも、変化を恐れすぎず、よい方を見ながらドーンと突き進む方が、未来は明るいんだろうなと思っている。
私がそうやってのんきなことばかり言っているので、クライアントも楽観思考の人が残ってくれていると思う。
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