ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

おじさんおばさんの考える「成長」と、若者の考える「成長」は違う


こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

お客様と時々、答えのない会話をすることがあります。

 

「どういう観点で仕事を探しているのだろう」

「人は何をもってここで働こうと思うのだろうか」

「成長できる環境とは何か?」などなど。

 

採用活動をずっとやっていると、おじさんおばさん達はそろって「若者の気持ちがわからない」となる。

 

私も30代後半・社会人生活15年を超えるので、社会人2~3年目くらいの子達が何をもって「この会社でよかった」と思っているのか、また仕事を探すときに「○○だからこの会社に入りたい」みたいに考えるのかは段々わからなくなってきます。

 

でも「わっかんね~なぁ」だけで終わらせるわけにはいかないので、クライアントの新人さんにインタビューをさせてもらったり、自社の新入社員に話を聞いたり、自社のアルバイト学生やインターン学生なんかに声をかけてヒアリングしたりして、若手にどんどん話かけるおばさんになって、彼らのことを少しでも知ろうと努力はしている(が、理解できているかどうかはわからない)。

 

 

しっかり固まった足場でジャンプしたい

「若者はどういう会社で働きたいのか?」などを考えていると、「若者は成長したくないのか?」なんてことを言いだす人もいるんだけれども、私はそうは思わない。

成長したいという気持ちはたっぷりあるんだけれども、そのためにも盤石な足場でジャンプしたいみたいな気持ちが強いんじゃないかと思う。

 

ある程度の年代から上は、「成長と苦労はセット」「成長したいならそれなりのリスクのある環境に身を置いた方がいい」みたいな感覚があるのかもしれないけれども、若い方からすれば、「苦労しなくても成長できる」「安定した、リスクの少ない環境だからこそのびのびチャレンジできる」みたいな感じになるのだと思う。

 

 

ストライダー式の成長

そういえば昔、「今の若い子の成長はストライダー的な成長の仕方をする」みたいな話を聞いて、なるほどと思ったことがあります。

昔ながらの自転車の乗り方というと、補助輪をつけて漕ぐことを覚え、ある一定の年齢になったら補助輪を取る練習をして、乗れるようになるというプロセスだった。

ただこのやり方の場合、補助輪が取れた瞬間バランスを取らないと一気にコケるようになるので、ある程度の「転ぶ」という経験をすることが必要になる。

ところが、ストライダーを使っている場合、最初から補助輪がついていないので、「バランスを取る」というのができるようになっている。

もちろん最初はバランスが取れずにグラグラしているんだけれども、両足を地面につけたままバランスのとり方を覚えるので、転びながら覚えていくということがない。

 

・・・というのが、今の若い子の「成長」にも関係しているんだよ、と言われた時、何かがスンっとつながった気がしました。

 

成功のためには失敗して転んで痛い思いをするのが当たり前だったオールドタイプの人とは違って、失敗しなくても成功できるように仕組みとステップが整えられているのだ。

 

そうなると、「最初はハードな働き方だけれどもそれを乗り越えると大きな成長が待っている」なんて環境は嫌だろう。

最初からしっかりした体制で、そこに立っているだけで少しずつ成長していつの間にか大きなステップを上っていた、みたいな感じを求めるのも、なんとなくわかる。

 

 

「成長」のアップデート

・・・ということを考えると、中小企業の雑さとか、逆に言えば自由度の高さみたいなのは、働きづらいと思う人も増えているのかもしれないなぁと思う。

私なんかはワガママで主張の強い人間なので、「自分で考えたあれこれが実現できる環境がいい」って思うんだけれども、困ったことがあったら声を上げて組織を動かすなんて面倒だし負担だと思う人もいて、しっかりした体制の中で無理なく「成長」出来るだろう会社、イメージ的には「大手企業」を選びがちなのだろう。

そうやって安易に老舗の安定企業を選んで「つまらない」「自分には合わない」って言う人もいるんだけれども、それはまた別の話で。

 

我々おじさん・おばさんは何をしなければいけないか?というと、「成長」にまつわるイメージのアップデートなのではないか。

苦労を伴う、人並み以上の努力が必要、自分のやる気次第、困難を乗り越えた先の成長・・・みたいな「必要なマイナスとセットになる成長」みたいなものを取り払って、「お膳立てした成長」を若手向けの意味で「成長」と語れるように。

 

そんな話をしていると、「そんなの成長じゃねーよ」よオッサンから返ってきた。

まぁ、そうなんですけどね・・・

 

 

 

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