ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

【本感想】事実vs本能 目を背けたいファクトにも理由がある

こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

出産前に買った本を少しずつですが読めるようになってきました。

といっても、夜は寝落ちしてしまうことも多いので、お昼寝が出来た日の夜限定なのですが。

 

妊娠前に半分くらい読んでいて、最近最後まで読み終わったのは、こちら。


 

 

普段あまり読んだことが無かった、橘玲氏の著書です。

 

 

どんな内容なの?

公式サイトによると、このような内容です。

 

人は「本能」のせいで、「事実」を正しく判断することができない!? 日本人の3人に1人は日本語が読めない、男はなぜ不倫するのか、女は男より競争が得意、自民党は実はリベラルなどなど、身近だけど目を背けたくなる事実を徹底解説。さらに日用品の買い占め、自粛警察、他県ナンバー狩り……新型コロナに関するコラムも追加しました。高度化するこの知識社会の「不都合な真実」が全てわかる一冊!

 

 

この本を読んで、タイトル通りの感想が出てきました。

「全ての事実(ファクト)には理由がある」

 

なぜ、日本では女性差別が根強く残っているのか?なぜ、トイレットペーパーの買い占めが起こったのか?なぜ、いじめはなくならないのだろうか?などなど、色々な理不尽に対して「そもそもなぜそんな理不尽がまかり通っているのか?」という視点で考察しています。

 

以前、トイレットペーパーの買い占めについての話をまとめましたが、これ以外にも、「ああ、そういう理由だったのか」と思うことが沢山ありました。

 

たとえば、「女は男より競争が得意」という話は、男性は常に勝負をする、女性は勝てる時には大きく仕掛け、負ける時には身を引くので、男性の方が無謀な勝負に出て大きく負けることがあり、女性は勝負を避けることもあるが大きく勝てることがある・・・という話でした。

そう書かれると、確かに納得できる。

 

 

赤ちゃんが泣いている理由を探しても見つからない

この本を読み終わって思い出したのが、Twitterで話題になった赤ちゃんのケアについての話でした。

 

少し前に、赤ちゃんが泣いているのを見た夫が、チェックリストに照らし合わせて問題がないから、肺を鍛えるために放置していたのを見た妻が驚いた、その後男女の違いを話し合った・・・という話が話題になりました。

彼の、「赤ちゃんが泣いているという事実には理由がある」と考え、その理由を見極めていくという姿勢は、とても論理的ですね。

ただ、最終的に結果的に赤ちゃんを「放置」していたのが問題なのです。

 

この問題は、「赤ちゃんがかわいそう」「チェックリストでは分からない」と批判する人が多くいました。

中には、「泣いてる赤ちゃんを放置できなくて膀胱炎になってしまうお母さんもいるんですよ!」という声もありました。

私は、膀胱炎になるほどトイレを我慢するお母さんは、それはそれでちょっとやりすぎだと思います。

ほんの数分くらい赤ちゃんをベッド等に置いて、トイレには行ったほうがいい。

 

 

別に、チェックリストでチェックすることは問題ないと思うんですよね。

私の夫も、赤ちゃんが泣いている時には、件の男性のような頭の中のチェックリストに沿って何が原因なのかを考えているようですし、なんだかんだで「正解」にたどり着いている気がします。

 

でも、件の男性と違うのは、チェックリストを全部クリアした最後に残っているのが、「眠いから泣いているんだ。肺を鍛えよう」からの「放置OK」ではないのです。

私の夫の場合、全てのチェックリストが埋まっても、泣いているわけがわからなかった時にはこう思うようです。

 

「抱っこしてほしい」「甘えたい」「寂しい」

 

理詰めで理由を考えること自体は悪いことではないと思うのですが、そこに思いやりがあるかどうかが重要だと思うのです。

 

 

理不尽だ!と声を上げる前に

話はそれでしまいましたが、この本には新型コロナウイルス、フェミニズム、貧困、いじめ、高齢者、国際問題などなど、色々な問題があげられています。

それぞれの問題には、理由があり、それをデータをもとに検証していく・・・という姿勢は変わりません。

時には「おいおい、それを言ったら元も子もないじゃないか」というような話題もあるのですが、確かに「そうかもしれないな」と思わせてくれます。

なぜなら、そこにはきちんとしたデータがあり、論理があるから。

 

後半の方に書かれていますが、彼は「幸福になるにはまず自分がどういう世界に生きているかを理解すべきだ」と言っています。

だから、「理不尽だ!」と声を上げる前に、そもそも「理不尽なことがまかり通っている理由」を徹底的に考える。

 

「世界のルールを踏まえて人生を攻略する」「理不尽だと声を上げる前にどうしてこんな理不尽がまかり通ってるのだろうかと考える」そういった姿勢は、理由を考えずに瞬間的に「理不尽だ!」とすぐに言いたくなってしまうからこそ、大事にしたほうがいい姿勢だと思いました。

 

 

こちらもどうぞ 

www.dokudamiyoshiko.com