ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

はあちゅうさんの訴状を読んだので、感想とツッコミを書いてみた

こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

先日、初めて「訴状」ってものを読んだんですよ。

といっても、私がもらったのではなく、ネット上に掲載されていたものを読みました。

今(私の中で)話題の、トイアンナさんに対して、はあちゅうさんが「220万円払え」と訴えたというものですね。

 

その訴状を読んでいて、思ったんですね。

「訴状ってこんなに文学的かつおかしい文章でOKなのか・・・」と。

そう、一言でいうと、単純に「面白いもの(色々な意味で)」だったんですね。

 

ということで、感想文を書いてみることにしました。

 

こちらのブログの中にリンクが貼られている、「01_訴状_塗りつぶしあり.pdf」を読みました。

toianna.hatenablog.com

 

※私は法律の専門家ではないため、今回はあくまでも「文章」としてこの訴状を読み、気になったところ、面白かったこと、新たな発見だと思ったことを記載しています。「訴状」「法的な文書」としてのフォーマット・定型文などがあればご指摘ください。

 

 

まずは自己紹介からはじまる

まずは、原告&被告の自己紹介・プロフィールから始まるんですね。

原告(はあちゅう)さんのプロフィールは、こんな感じ。

 

  • 多数の書籍出版
  • Twitter、Instagramのフォロワーがそれぞれ○万人以上の著名人
  • 「はあちゅう」の名義は社会的実体を伴い広く認知されている
  • 自らの宣伝力の高さ
  • 著名な作家(多数)

 

「原告はすごい有名人ですよ」から始まるストーリー。

ほうほう、有名人なのか。

きっとここは盛っておいた方が、後からの訴えがお涙頂戴のストーリーになるのだろう。

 

「社会的実体を伴い広く認知されている」については、十数年前に若者の星として話題になったけど、今の認知度っていうと・・・少々疑問ですけどね。

まぁ、筆者(原告側)がそう主張しているので、今回はそういうことにしておきましょう。

 

被告である、トイアンナさんと、某法人の件は、塗りつぶされていて読めなかったです。

こっちも「著名なライター」とか書いているのかしら?

 

 

経緯の説明

続きまして、今回の「事件の経緯」の説明になります。

ざっくり言うと、ゴールとしては、「妊活の本のプロモーションのために、妊活詐欺をしたんでしょ」という趣旨のツイートが拡散されて、はあちゅうさんが損害を被っている、という内容ですが、そこに至るまでの経緯が・・・長く、とても長く、大変長いのです。

いやぁ・・・長い。

 

その長い理由は、なぜかというと、「私、妊活詐欺なんてしてないもん!」ということを、色々な観点から検証(的なものを)しているから。

 

 

妊活詐欺疑惑はあくまでも否定

はあちゅう側さんの主張は、こんな感じ。

  • 1/10時点での妊娠はわかっていなかった
  • 読者の一部が、意図的に虚偽事実を公表していたとして批判するようになった
  • ビジネス目的で妊娠を隠していたわけではない

 

特に、ブログやインスタは、妊活の本出版という「ビジネス目的」で書いているわけではないというのが、トイアンナさんのツイートに対して引っかかったポイントらしい。

 

「PV稼ぎのためなんじゃないの?それもビジネスじゃん」という意見をつぶすために、こんな主張もしています。

 

  • TwitterやInstagramには広告収入はなく、Amebaブログのわずかな広告収入と、妊活に関する他社の著作物の中にわずかなインタビュー記事が掲載された程度
  • もっとビジネス(ウェブ広告収入等)として儲けようと思ったら過去のことを書いたり、公開(妊娠発表)後に書いてもいいはず
  • 3/19及び3/20の排卵誘発剤に関する記事は妊娠公表する1週間前のことであり、ビジネス目的で虚偽報告するメリットがない

 

いやいや、「わずかな広告収入」でも、収入があればビジネス目的では?に対してNOの証拠にはならないし。

ビジネスとして儲けようと思ってなくても、過去のことも織り交ぜて書いていたし。

3/19&3/20の排卵誘発剤に対してのブログは、その1週間後に妊娠を発表する前に書くメリットがないからビジネス目的ではないというのもよくわからないし、そもそもリアルタイム宣言をしているのにあえて発表の1週間前にぶっこむ理由なんて、どこにもないよね。

 

そして、この自分で描いた「3/19及び3/20の排卵誘発剤の記事」が、一番の炎上の原因になっているんですよね。

「一部読者の勘違い」「リアルタイムで書かなきゃいけないなんて通例はないでしょ?」という主張が本当に腹立たしい。

 

「リアルタイムではない過去の妊活事情について公表していることは通常になっていた」 なんて書いていますが、そんな説明、どこにもなかったわよ?

 

 

トイアンナさんの発言がターゲットにされた理由は?

さてさて、そんな「ビジネス目的」と書かれたけど違うの!ということをネチネチと書いた後、トイアンナさんを訴えた理由が明らかになっています。

 

  • 紙媒体の「妊活の本」という事実適示をした点について、原告に与える社会的評価の低下の程度は極めて大きい

 

これは訴状の中で何度も書いていますね。

ざっくり言うと、「ブログ」はすぐ公開できるけど、本の出版は時間をかけた準備が必要なものだからその分悪質っぽく思われるじゃん!って意味に読めました。

実際に、「より計画性を帯び、虚偽の妊娠報告をすることへの悪質性の評価を伴うし、<中略>原告に与える社会的評価の低下の程度は遥かに大きい。」と書かれています。

この文章の後も、ねちねちと「妊活の『本』って書かれたことがひどい!」と書き続けています。

 

突然、「妊活ブログはやってたけど、妊活の本は出していない!ブログよりも本の方が嘘ついていたなら悪質!」って言いだした・・・これはトイアンナさんの一点のミス(妊活の本は出していなかった)を突くために必死にひねり出したように、私には思えました。

 

  • 社会的影響力や信用性を伴って伝播されている

 

「一般読者等とは比較にならないほどの社会的影響力、発信力、拡散力のある被告トイアンナが本件ツイートをしたことにより、原告の社会的評価は大きく低下してしまった。」と書かれていますね。

冒頭で24万フォロワー、11万フォロワー、12万フォロワーがどうのこうのって書いていましたが、トイアンナさんはあなたほどフォロワー多くないんですよね。

フォロワー数でマウント取るなら、そのスタンス一貫してほしいんですけど。

 

  • 原告は自身の妊活、妊娠、出産に関する貴重な思い出を傷つけられ、大変悔しい思いをしている。

 

え・・・?

悔しい思いをしているから、だから訴えましたってこと??

「したがって、原告が被った損害を慰藉(なぐさめ、いたわること)するためには、金200万円を下回らない」

 

すごいなこれ。

『行列のできる法律相談所 絶対に訴えてやる』を思い出しました。

Give me the truth~!!!!

おっと、ゲスト弁護士の中で1人だけ「訴えられる」を押しているぞぉ~!

ええ~っ!?

 

 

「文章」として気になったこと

そんな感じで、「事件の経緯」と「被告らの不法行為責任」があって、今回アップされた訴状は終わりました。

ああ、訴状ってこういうものなんだ・・・勉強になるなぁと思う一方、読みながら気になったことがあります。

それは、「文章として、これ、どうなの?」という部分。

 

そこにもツッコんでいきましょう。

 

関係ない愚痴も多い

今回の訴訟に、それ、関係ある?みたいな内容も多く見受けられました。

 

  • インターネットでビジネスを始めるのが早く~長年にわたって複数人から嫌がらせや様々な誹謗中傷を受け続けてきた
  • 例えば「事実婚なんて正式な結婚ではなく都合よく扱われているだけだ」「AV男優の子供が生まれたら可哀想」等と好き勝手に侮辱されて誹謗中傷を受けてきた
  • 日頃から原告に対して誹謗中傷を繰り返す人を中心に、明確な具体的な理由もなく、前提事実を歪曲して原告がビジネス目的で嘘をついていたと決めつけ、「妊活詐欺」「ニセ妊活」「妊活偽装」などと銘打って、誹謗中傷を繰り返している

 

今回、トイアンナさんが「虚偽のツイートをし、拡散されたこと」が訴えポイントなのに、全然関係ない「アンチにいじめられているんです、私」と言ったところで、どうなんでしょう?

私が仮に裁判官だったら、「それ、関係なくない?」って言っちゃいそうなんですけど。

 

 

日本語の使い方が気になる

気になったのは、日本語としてどうなの?それ?ってこともある。

 

まず、「いわゆる」を入れれば何でもOKなのか問題。

  • いわゆるAV男優
  • いわゆるアンチ
  • いわゆる妊活

 

もう少し詳しい説明をすればいいところを、「いわゆる」って入れればOKみたいなところが気になった。

こういうのって、「成人向けビデオ俳優(いわゆるAV男優)」とかって最初に書いて、その後AV俳優って使うもんじゃないの?

 

そのうち、「いわゆる」すら忘れていますね。

  • スクショ

 

これは、ずっこけた。

「スクリーンショット」!!!

 

 

重複表現が多い
  • 勝手に決めつけられている
  • それを隠し偽って妊活している振りをして
  • 普通の一般人

 

「決めつける」には「一方的に」って言葉が含まれているので、「勝手に決めつける」は、「自分の都合で一方的に決める」という感じになり、意味が重複してしまうと思うんですよね。

その他も同様。

「頭痛が痛い」とか、はあちゅうさん文学でよくツッコまれる「冷たいアイスコーヒー」と一緒の表現で、それゆえ「この訴状、はあちゅうさんが書いたのでは?」と噂されるのも、こちらが原因になっていると思われます。

 

 

文章が意味不明

なんか、やたら句読点が多くて、一文が長いんですよね。

  • ~わけではないし、~いるし、さらに~だが、このように~からも、~である
  • この点について、~からは、~があるかもしれないが、~にいて、~はなく、むしろ~おり、~において、~が、~という、~と解釈できる

 

この「喋っているうちに結局何を言いたいのかわからなくなったけど、そのままアップしちゃおう」的な、編集テロップ入れなしYouTuber的な文章は、何なんでしょう?

 

  • さらに原告をさらに追い込み

 

誤字ですよね?

 


普通に日本語がおかしい
  • 一般読者の普通の注意
  • お些末な人間

 

「一般読者の普通の注意」っていうのは、トイアンナさんのツイート(著名なライターからの間違った情報を含む批判)の対になる表現ですが・・・まぁ表現としておかしいよね。

「お些末」については、「お粗末(下級)」と、「些末(取るに足らない小さいこと)」がごちゃごちゃになっている可能性が高い。

 

 
カジュアルな表現

また、「訴状ってこんなにカジュアルな表現でいいんだ」と思った瞬間が沢山ありました。

 

  • 嘘がバレて
  • そんなはずはないし
  • ちなみに
  • しかも

 

完全に「口語」ですよね。

私だって、会社で謝罪文や経緯報告書(始末書)を書くときにも、もう少しちゃんとした日本語を使いますが・・・と思った。

 

そのうち、フワちゃんとかが、「ってゆうか~マジむかつくんだけど~(# ゚Д゚)」っていう訴状を書いても受理される時代が来るのかもしれない(来ないよ)。

 

  • 愛称が「しみけん」のため、原告はけんちゃんと呼んでいる
  • 原告の誕生日は1月22日

 

・・・そ、そうですか。

 

 

初めての訴状は、「面白かった」

今回、訴状を初めて読んでみて、思ったのは「面白かった」でした。

 

こんなにツッコミどころがあり、こんなによくわからない文章だらけで、こんなに「私悪くないもん!だってだってだって~」という内容で良いものなのか!?という発見があるものだったなんて・・・

 

機会があれば、他の訴状もぜひ読んでみたいと思いました。

 

 

下のリンクは、画像として使いたかったから載せた、『無罪モラトリアム』。

訴訟というと、この画が思い浮かぶのは、若い頃林檎様に毒された世代ならではなのだろうか・・・


 

 

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www.dokudamiyoshiko.com