こんにちは、ドクダミ淑子です。
みなさん、シニアパーソンと上手くコミュニケーション取れていますか?
私は、仕事で日々ネットリテラシーの足りない50代60代に優しく、そして時には厳しく使い方をご説明しています。
そんな経験は、自分の親に対しても役立っています。
例えば、自分の母親。
先日、母の機種変更のために実家に帰りました。
ちなみに私の母はこんな感じ。
会話ができるけれども、コミュニケーションが成立していない時もあります。
理解度が低めで、口癖が「わかんなーい」。
キャリアショップのお姉さんを困らせるのは目に見えているので、通訳として機種変更に望みます。
事前準備からサポートします
まずは実家に行き、母に手帳を用意させます。
「じゃあ、まずは移管したいアプリを書き出して」
スマホを見ながら、あれもこれもとアプリを書いていきます。
「はい、次はそれぞれの機種変更方法ね」
ここから母は「方法?」って感じだったので、スマホを取り上げ、1つずつ確認していきます。
ハイ、まずはGoogleのIDとパスワードの確認!
「Google?何それ?知らない」
そうですよね、前も私が設定しましたからね。
前回パスワードを書いたメモを渡したから、それ出して。
そして出てきた汚い茶色の紙。
コーヒーの染みと・・・なんかカビついてない?
取り敢えずパスワードはわかったからOK!
次!アプリ!
アプリは機種変更にいくつかのパターンがあります。
- ID・パスワード認証
- SNS連携
- 会員カード(実物)等との紐付け
- 上記全部なし→移行諦める
1つずつ、アプリを開きながら、どんな感じで機種変更後対応できるのかを確認していきます。
「◯◯のアプリのパスワードは覚えてる?」
「うーん、どれかしら?(手帳パカッ)」
パスワードをメモしたページ、汚いな。
「パスワード→xxxxxxx」って書いてあるけど、なんのサイトのパスワードなのか書いてないのですが・・・
そんなやり取りを経て、事前準備が完了です。
いざ、ショップへ向かいます。
それ、ショップのお姉さんへの質問なの?
予約していったショップで、優しそうなお姉さんが対応してくれました。
「今日はね、娘が◯◯からこっちまで来てくれたんですよ」
それ、お姉さんに関係ないから。
うちの母って、なんでいつもそういう話をするのかしら?
昔から、「もうすぐ孫の誕生日なんですぅ」と自動車整備士さんに言ったりと、なぜこの場でそれを言うー!?ってことが多かったけど、きっと、その時に嬉しく思っていることは誰でもいいから言っておきたいのだろう。
お姉さんもこういう困った客には慣れているんですよね、優しい。
さらっと流して商談がスタートします。
iPhoneに変えたい、理由は特にない
「iPhoneにしようかなって迷っているんです」
え!?そうなの?
なんでさっき言ってくれなかったの!?
「iPhoneにしたい理由はありますか?」
「理由・・・?特に・・・みんな使っているから」
出たー!主体性なくぼんやりとしたやつー!
みんなiPhoneだからiPhoneにしたいとか、小中学生かー!?
「みんな使っているから、お母さんも使いたいの?」
「わからない」
昔、「うちはうち、他人のことなんて気にしない」とか言っていましたが・・・
お姉さんも援護射撃します。
「iPhoneとAndroidだと、操作が違う面もありますから、変えるとちょっと覚えるのに大変ですよ」
「でも・・・」
「でも、何?」
「写真がキレイみたいだから」
「お母さん、それはお兄ちゃんが11Proだからだよ?」
「お客様、Androidの他のやつでも今のよりキレイになりますよ!」
決められない性格が爆発
私とお姉さんの力で、とりあえずiPhoneにするのは止めました。
続きまして、Androidの機種です。
絞りに絞って、2種類の中から決めることにしました。
「えぇ・・・どうしようー!わかんなーい。淑子決めてよぉ」
嫌です、自分で決めてくれ。
「スペックもあまり変わらないですが・・・△△の方が4g重いです」
必死で比較を作ろうとするお姉さん。
「どっちでもいい・・・」
「じゃあさ、色と形で決めて!」
「えー、どうしようー」
10分くらい悩んで、決めました。
まぁ、いつもより早い方だ。
続きまして、プランの見直しとかもろもろです。
ここでも決められない性格が爆発。
クレジットカード払いと、口座引き落としかどちらにするか問題。
「お母さん、クレジットカードだとポイントがつくよ」
「でも口座引き落としにすると、銀行の時間外手数料が無料になるのよね」
「時間外、銀行に行くの?」
「わかんない」
「・・・(わかんないってどういうことやねん)」
これは、「普段は行かないけれども、もしかしたら行くかもしれないから、100%行かないとは言い切れないから何と答えていいかわかんない」です。
気を取り直して。
「お客様、どちらになさいますか?」
「え、どっちがいいですか?」
知らんわ!お姉さんに聞くな!
はい、クレジットカード!
まぁそんなこんなで、機種変更は終わりました。
なぜか自分に絶対的な自信がある
そして、帰宅して再度設定をします。
はい、じゃあGoogleにログインしましょう。
Googleさん、セキュリティが厳しすぎて、60代では機種変対応できないですね。
しょうがないな、私やります。
次は、LINE。
「年齢確認するのに、携帯の契約した時のパスワードが必要だよ、数字4桁の。何?」
「わかんなーい」
・・・年齢認証できないから、ID検索できないけどいいよね。
実際に会ったことのある人としか友達になれないけど、影響ないよね。
ここからはお母さんやってね。
あとは、アプリのダウンロード→さっきメモしたパスワードで入っていきましょう。
「淑子ぉ、このアプリ、入れないのぉ」
「なんで、エラーの理由は?」
「理由?わかんない」
「画面に書いてあるでしょ?」
「画面に・・・?ああ、これかしら『未入力の項目があります』だって」
「それだろ・・・」
「淑子ぉ、パスワードの入力が間違っていますだって。私、間違ってないのに!」
「・・・アプリが間違えてるってこと?」
「そう、だって私xxxxって入れたもん」
「でも違うって言ってるんでしょ?じゃあ打ったのが違うんじゃないの?」
「そうなの?」
そうなの?じゃねぇ・・・なんで機械がパスワード間違えるんだ・・・?
そう、なぜかシニア層の一部は、自分が間違っている可能性を考えないのです。
そういう人の方が間違えることが多いんだけどね。
マジ、謎。
というやりとりを20回くらい繰り返し、見事機種変更が完了しました。
それにしても・・・
親の機種変更を通して改めて思ったのですが、「わからないくせに、わかったつもりで、わかろうとしない」のが年を取ったということなんだろうな。
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