ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

「あなたはアイドルにはなれない」と言うこと

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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

このnoteを読んで、2週間ほどモヤモヤしていました。

 

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9割は理解できるし、賛同できるんです。

でも、残りの1割にどうしても引っかかってしまった。

 

そして、言葉に出していいかどうか、迷っていた。

でも、ようやく自分の頭の中でモヤモヤしていたものが、形になろうとしているので、吐き出してみようと思います。

 

 

職業選択と需要とのはざま

引っかかったのは、この部分です。

 

女は芸能の仕事始めたら水着やらないと仕事できないよって言うなよ。女の子がその仕事を断ったときに「そんなこともできないなんてやる気がない」とか言うなよ。断ったからって待遇悪くすんなよ。その子のできる仕事を振れるように努力しろよ。

 

言いたいことはわかる。

分かる、分かるんだよ。

 

でも、「女の子が芸能の仕事を始めたら、その子のできる仕事を振る努力をしてもらって当然」って言う風にも読める文脈に、ずっとずっと引っかかっていた。

芸能の仕事から性産業・風俗業に流れていく人は多い。

それが、「男たち」がそうしているから、というのもあるだろう。

 

でも、最終的には「女の子の意志」も入っているんだと思ってしまう。

 

たとえば、こういう4択があるとします。

 

  1. テレビに出られる有名アイドル
  2. 田舎のショッピングモールを回って活動するアイドル
  3. 全国紙・マイナー誌の小さなページに水着姿で掲載されるアイドル
  4. アイドルを諦めてバイト生活や一般企業に就職

 

1が無理だとしたら、2みたいな地道な方と、3みたいな一発逆転を目指す方、4の夢を諦める方、どちらの道を選ぶのか?というと、大体の人は3を選んじゃうと思うんですよね。

 

2は脱がなくていいかもしれない、でも有名になる可能性はほぼなくて、食べていくのもやっとの生活。

アイドルになるという夢は諦められないから、少しでも可能性が高い3の方に行きたくなってしまう。

 

フェミニストの彼女は、きっと、選択肢5を提示しているのでしょう。

 

 5.水着にならずにテレビに出られて、給料もそこそこの仕事

 

でも、その女の子が、そういう仕事を取れるのかというと、それはまた別の「実力」勝負になってしまう。

彼女よりももっとカワイイ子がいたら?

彼女よりもトークが上手い子がいたら?

 

マネージャーの努力にも、限界が来てしまうと思うのです。

 

 

見た目という超えられない壁と自意識

みんなハッキリは言いません。

でも、見た目がすべてなのです。

いくら頑張っても、見た目が良くなかったら、華やかな場には立てない。

 

でも、自分では気づきにくいんです。

私は大学生になったとき「ブス」と初めて言われて、自分の見た目レベルについて気づきませんでした。

 

ネットで、「YouTubeの再生回数が伸びない」と悩んでいる人の画像を見たら、スッピンの疲れた顔をした女性がいました。

「そりゃ伸びないよな・・・」と思うけれども、「あなたの見た目が悪いから伸びないんですよ」と言う人はいません。

だから、「サムネイルを変えました」とか、「効果音を付けました」とか、頑張ってしまう。

その努力の方向性は違うんじゃないのかなと思ってしまう。

 

 

「もう少しだけ頑張れば」と思ってしまう

アイドルを目指す女の子は、「君は1は無理だから、2の地道なところを目指そうよ」と言う言葉よりも、「今は1は無理だけど、3の水着を経験したら1になれるチャンスが増えるよ」という言葉の方が響いてしまうでしょう。

「アイドルになりたい」という夢を叶えることを考えると、2みたいな道よりも、3の方が近道のような気がしてしまうのではないでしょうか?

 

そして、2の地道な道を提示する人は、「可能性をつぶす酷い人」に見えてしまうのです。

 

 

「あなたはアイドルにはなれない」と言ってあげられる人がいるかどうか

だから、もしもアイドルを目指す女の子が、どんどん脱いでいく状況に陥っているならば、マネージャーが仕事を選ぶことだけでは限界があります。

女の子は「少しでも可能性があるなら、脱ぐ」となってしまう。

 

そんな状態になっている子に、何が必要かというと、「あなたはいくら脱いでも、アイドルにはなれない」と言ってあげられる人なのではないでしょうか?

 

それは「もうちょっと頑張れば、もうちょっと脱げばどうにかなる」という甘い声よりも強く、引っ張れる力じゃないといけない。

 

そういう、厳しいけれども「この人が言うことなら、信用できる」と思うような存在がいるかどうか、そしてその声に自分の立ち位置を考えられるかが、性産業の沼にズブズブと落ちて行かないためには、必要なのだと思います。

 

だから、「男のせい」だけではない。

モヤモヤしていた1割が、形になった気がします。

 

 

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