こんにちは、ドクダミ淑子です。
20代の男性社員から、こういう質問をされました。
「女性が働きやすい職場ってどういうのがありますか?」と。
聞けばその子が担当しているクライアントの会社が女性を採用したいけれども、なかなか採用が出来ず離職も多く・・・で、「女性が喜ぶ制度を作ろう!」となっているとか。
私は思いました。
「そういう思考回路だから女性が定着しないんだろうな」と。
そして彼にこう答えました。
「女性が定着するようになるためには、”女性が喜ぶ”と一括りに考えないことだよ」と。
女性を一括りで考えるからダメなのよ
「一言で”女性”といっても、その中身って本当に人それぞれで。」
結婚する人もいるし、しない人もいる。
出産する人もいるし、しない人もいる。
子育てしながらバリバリ働きたい人もいれば、仕事をセーブしたい人もいる。
仕事が好きな人もいれば、そこまで好きではない人がいる。
昇格したい人もいるし、したくない人もいる。
そういう「人によって色々だよね」という当たり前のことを無視して、「女性はこれをすれば喜ぶ」って言っている時点で、その会社はダメなんだろうと思う。
女性だからという理由で働き方を制限したり男性と別ルートにしたり、結婚したというだけで「仕事はセーブしたいよね」と勝手に考えたり、結婚しないからと言って「ってことは男性同等にバリバリやりたいんだね」とか考えたりする・・・みたいなのが、全部本人にとっては的外れなことがあるのです。
人生いろいろ、女もいろいろ
・・・という話をしたんだけど、後輩男性は「そうなんですね、勉強になりました!」みたいなリアクションでした。
軽っ・・・
わかってなさそう・・・
なんでだろうな?と思ったけど、きっと男性の人生には「仕事がど真ん中にあって、それ以外は些細な違い」「仕事が好きだろうと嫌いだろうと、続けなければいけない」って感じなのかもしれない。
少なくとも、20代のその子の頭の中では。
仮に上のような「男性には1パターンの生き方しかない」だったとしたら、女性の働き方やライフスタイルはバリエーションに富んだものだろう。
本来ならそのバリエーションというのは、男女の性別に関わらずどちらもあるべきものだとは思うけれども、産休育休を取るのは女性だから、なかなか「子育てはママメイン、収入はパパメイン」というのはなかなか簡単には変えられない。
だからといって「女性は子どもが出来たらサブ業務へ」とか「寿退社を促す」というのはまた違うのだ。
だから、「全女性が喜ぶ女性向け福利厚生」などは存在しない。
時代は変わってきている
とはいえ、時代は変わってきていると思う。
男性だって育休を取る人は取るし、急に休めない奥さんに代わって在宅勤務に切り替える旦那さんだっている。
以前よりも働き方に対する柔軟性とか、働く場所への柔軟性とかが増してきている企業もある(10年前と全く変わらない会社も時々ある)。
私の勤める会社にも、4人の子育てへのウェイトを上げている男性もいる、一方で「なんで子どもの卒業式なんかで会社を休むんだ!」みたいなアラフィフ男性もいる。
まぁその辺も多様性っちゃ多様性なのだろう。
男性でも女性でも、自分の働きたい(働ける)スタイルがあって、それに企業が寄り添えるのかというのが、今後の採用のしやすさに関わってくるんじゃないかなと思う。
そういう意味で、男女ともに選べる働き方と得られる給料と・・・という選択肢がたくさんあるといいんじゃないかなと思う。
冒頭の企業には「そんな細かなニーズに対応しきれない」と言われそうだけど。
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