こんにちは、ドクダミ淑子です。
私はですね、「褒めて育てる派」です。
本当は、受験勉強時代から一貫して「自分にも他人にも厳しい、ストイック派」なんですけど、それでは他の人は育たなかったので、方針を変えました。
しかし、そんな褒めて育てるのも、なんだかなと思ったことがありました。
褒めて育てる会社の実態
私の働く会社も、全体的に「褒めて育てる派」です。
ちょっとしたことでも「すごい」「頑張ってるね」「おめでとう」・・・と言って褒めて褒めて褒めまくり、拍手喝采です。
なんなら、「新人の○○さんが、△△しました~!」なんて誰かが言ったら、全員が手を止めて拍手をし、「おめでとう」とか言いながら色々な人がその子のところに寄っていきます。
握手したり、肩を叩いたり・・・とにかく言葉&アクションで褒めます。
たとえそれが、金額的には小さな受注であっても、「受注できたのはすごい」なのです。
そしてそれは、1年目が激しく、2年目でも褒められ、3年目くらいになっても褒められます。
何年経っても、誰かが褒めてくれます。
「スモールステップで成功体験がうんぬん」です。
褒められて勘違いする若手
正直、すごいこともすごくないことも、とりあえず褒める会社なので、若手の中では勘違いする人がいます。
「私って仕事デキる人!」
「それなのに給料低くて評価が上がらないのは、おかしい」
そして「もっと待遇の良い会社に転職して、自分の力を試したい」って思うんですね。
そりゃそうだ。
するとどうなるか?
ちっとも凄くない自分に気づいてしまうのです。
そして、それに気づくのは転職してからしばらく経ってからのこと。
勘違いして会社を辞めた人の行く末
私の働く会社を意気揚々と辞めて、その後転職した会社をすぐに辞め、その後も転々としている人たちの話を、たまに聞きます。
どうしてなんだろう?と不思議に思っていたのですが、この「褒める文化」が原因なのではないだろうか?と最近になって思い始めたのです。
褒められまくる会社から転職した人が、どうなっているのか?
事例をまとめてみましょう。
転職したら褒められなくなる
転職してから、褒められなくなります。
「1度教えたことがちゃんとできたねぇ、すごい!」ではなく、「教わったことならできて当たり前」になるからです。
それが辛いと言っている元社員がいるようです。
自分が優秀ではないと気づく
今まで褒められていたことが「当たり前」になると、当たり前+αをしないと褒められません。
もしかしたら、それでも褒められないかもしれません。
今まで気づかなかった、自分のレベルの低さに気づいてしまうのです。
仕事が出来ずクビになる
気づいて、それを改善できる職場ならいいのですが、そうも行かない場合もあります。
褒められて自信をつけて、GAFA(GoogleとかAmazonとか米外資)に転職した社員もいました。
しかし、残念ながら3ヶ月でパフォーマンスが悪いという理由で解雇。
褒められて勘違いしてしまった故の悲劇ですね。
それでも、褒め続ける
そんな話を聞きますし、勘違いをしている人もいますが、それでも私は褒める派を貫こうと思います。
なぜなら、辞めた後のことなんて、知らないから。
この会社にいて、私がいる間は、褒めと改善ポイントを言うことの両方ができます。
それで自信をつけて、別の会社に飛び立って鼻が折れても、またそれもいい経験じゃないですか。
大事なのは自分の力を見直すこと
そんな私の罠にかからないようにするためには、褒められても調子に乗らないことです。
自分自身に対して「もっと出来ることはないか」とか見直したり、社外の人と比べて、自分の立ち位置を確認していくことが大切なのです。
とはいえ、自分で自分を見直すって難しいんだけどね。
でも、若い人に私が見てダメ出しすると、グサッと刺さり過ぎたりして、心がズタボロになっちゃうからなぁ・・・
今日も私は心の中のナイフを隠しながら、大袈裟に褒めるのです。
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