こんにちは、ドクダミ淑子です。
1年前くらいに発売された、キラキラ起業女子・小田桐あさぎさんの本を、今更ながら読みました。
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私は昔、アメブロをやっていたので、キラキラ起業女子に狙われていました。
「いいね!」がついたり、読者になってくれたり(+お前もフォローしろよのプレッシャーをかけられたり)、お茶会やらセッションやらのお誘いが来たり、コメントで「私のブログも読んでね♥」みたいなのが来たり・・・
その中で、おそらく向こうからいいね!が来たか何かで、小田桐あさぎ(当時宮本あさぎ)という名前は知っていたし、ブログは読んでいたんですよね。
喋ったらきっと面白い人なんだろうなぁ・・・くらいに思っていました。
そのへんはこちらをご覧ください。
どうやら、彼女も色々とやらかしていたみたいですね、知りませんでした。
さて、そんなキラキラ女子界隈から逃げ出し、「はてな村」という、何かしらのオタク色の強そうな村の住民になり、早2年。
メルカリでもそろそろ著書の値が落ちてきたというところで、読んでみることにしました。
どんな本なの?
公式サイトでの紹介は、こんな感じです。
仕事・結婚・育児の両立はすでに“無理ゲー”だった
ギセイとガマンはブスを生む!
高校卒業→携帯電話の販売員→7度の転職で迷走→営業職で成績上昇→育休中に起業→2年で年収約10倍!
“家事しない、育児しない、仕事しない”スタイルが大人気!
- 100%理想の男性と出会って2週間で結婚、6年間たった今もラブラブ
- 家事と育児はほぼ外注、好きなときにやりたい範囲でだけ
- 六本木に自宅とサロンを構え、年収は約10倍に
- 仕事は本当にしたいことだけを、月に8日程度だけ
- 3万人近いフォロワーや、一緒に夢を叶える多くの友人に囲まれている
「使命なんて趣味でいい」「パーフェクト人間に需要なし」「育児すら自己犠牲ゼロ」など固定観念をぶち壊す辛口トークで人生を変える女性が急増中。
自分を大切にして周りもハッピーになる方法がここにあります!
「本当に、やりたいことしか、やっちゃダメ」と背中を押される本。
本の帯には、こんなことが書かれています。
世界や自分の思い込みから、自由になろう!
- ダメに生きたらモテモテに
- 「美」をサボる女はニート男と同様
- やはり女は外見が1000%
- 子どもを預けての月イチデート
- 娘の送り迎えは会社員の夫
- 私だけ毎月国内外に旅行してもラブラブ
- 我慢はエネルギーを消耗する
- 不幸な顔しているとザツに扱われる
- 自分だけの人生に必要なもの
- 使命なんて趣味でいい
- 良い母親なんて目指しても無意味
- 苦手なことは人に丸投げしちゃおう!
- 100の努力より1の勇気
- 夫が妻に求めているのは笑顔だけ
- お金は我慢代じゃなくて勇気代!
- やりたいことしかやっちゃだめ!
- 会社に行きたくない日は行かない
- 才能は「好き」からしか開花しない
- パーフェクトな人間は需要なし
- 時間の優先順位は常に自分>他人
なかなか、面白そうな内容じゃないか。
従来の家事/仕事と男女逆転しただけ
私がこの本を読みおわり、まず思ったことは、「新しい女性の輝き方みたいなこと言ってるけど、結局男女逆転しただけじゃん」ということでした。
「嫌なことはやらないから、家事はほぼ外注」
ここまでは、別にいい。
でも、「普段の私は脱いだ服を投げ捨て、ティッシュをゴミ箱に捨てない」というところはおかしい。
これって、
「夫がティッシュを放り投げるの・・・」
「あるある!うちの旦那は脱いだ靴下をそのまま起きっぱなしで・・・」
・・・こんな奥様方の、旦那さんを体現しているだけですよね。
つまり、小田桐あさぎの旦那さんがこういうグチをいう立場になってるだけ。
この件は、「脱いだ服とかティッシュとかは自分で片付けろ!」であるべきはずなのに、自分が世の中のダメ夫と同じことしてどうする!?
こういう、新しい女とか言いつつ、「昔ながらの男像」を体現しているだけの人、一体何なんでしょうね?
しかし彼女はそんな自分をこう肯定します。
以前、夫に「さすがに使ったティッシュはゴミ箱に捨ててほしい」って言われたことがあるんですが、「ティッシュを捨てたいのは私じゃなくてあなたなんだから、あなたが捨てたらいいと思う」と言ったら納得してくれました。
私が、彼女をおかしいと思うのは、この徹底した「自己中心的な考え」で、「自分の良いように、こじつける」というところです。
ちょうど1年前くらいに、『食べ物は残すことにしました』で炎上したようですが、その時の文章も、「こじつけ」「自分の良いように解釈」そのもの。
だって料理人さんは楽しく美味しく食事をしてほしいという一心で素晴らしい料理を提供してくださっているわけで、お客さんが自分に気を遣って苦しくても食べてる!って分かったら、逆に悲しい気持ちになる気がしませんか?
食べたい分だけ、楽しんでくれれば良いって思ってるんじゃないかなぁ。
そして、最終的に「男性向けの量を作っているから、私は残すのだ」とこじつけ。
大げさですが、本当に今の世の中って「男性が」「男性向けに」作ったシステムだと思うんです。
世の中にはこの「量が多すぎ問題」を始めとして、女性が無自覚なままに、男性基準を押し付けられてることが、もうめちゃくちゃ多いと思う。
こういう人って、電車で子どもが泣き叫んでも放置して、「私はみんなに気付きを与えている」「あなたが不快だと思うならそれはあなたの心が疲れている証拠」「娘が泣きたいと思って泣く、私はその意思を尊重したいから何もしない」とか言いそうだよなー(妄想)。
あ、電車とか乗らないセレブ(設定)か。
食べ物残す問題が気になる方は、こちらをご覧ください。
ここまで自己中になっちゃダメだという教訓本
この本は、自分の意見を出せず、ただ周りの人の言いなりになっている人にとっては、「こういう生き方もあるんだ」と驚きを与えるでしょう。
でも、自分自分自分私私私私私私ィィィィィ!!!!!!!!という人が、周りにストレスを与えながら突き進んでいる姿は、本当に憧れるものなのでしょうか?
私はやっぱり、他人への配慮を忘れない人であり、お互いが「きれいにしよう」と自分のゴミ・自分じゃないゴミを拾って捨てられる人になりたいと思ったのでした。
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