こんにちは、ドクダミ淑子です。
最近ネット上で、この記事関連のニュースが話題になっていますね。
事件の概要
まだ内容を知らない人は、絶対に読んでほしいのですが、概要を下記にまとめておきます。
- とある地方に移住をしたばかりの時に、友人が遊びにきた
- 「仲良しのおじいちゃん」が車で案内をしてくれた
- 友人を連れて一緒に泊まろうとしてた場所の家主が帰れないから、おじいちゃんの家に泊めてもらってほしいと言ってきてた
- おじいちゃんの家に泊まったその夜「なにか」があった(タイトルに「性被害」とある)
- 友人は家を飛び出して、一人で山を下りた
- 活動のことをつぶしたくなくて、警察に相談するにとどめた
- おじいちゃんは「片づけないで帰ったこと」「ずっと寝ていたこと」で気を悪くしていると問題をすり替えていた
- その後、彼女は自分が「邪魔者」だと思われていると気付き、東京へ戻った
- NPO法人の寄付を募るページに、そのおじいちゃんが載っていて目を疑った
信じられないような話なんだけれども、ものすごくリアリティがあって、残念ながら「事実なんだろうな」と思わざるを得ない内容だった。
そしてこの文章から、絶望感を感じた。
ただ一つわかったのは、わたしが”仲の良いおじいちゃん”と慕って半年近く付き合ってきたはずの人は、わたしたちをただの”女”という記号でしか見てなかったということだ。
中編では、こんなことも書かれています。
当該の団体には、何度も何度も話し合いを重ねて訴えてきました。お願いだから、被害に遭った人たちのためにもこれからは対処して欲しいと。
「本人がなにもしていないと言っている以上、あなたたちの話だけを信じることはできない」
そう言われるうちに、いつの間にか自分の方が”邪魔者”になってしまっていることに気づきました。
なんか、おじいちゃんだけでなく、「当該の団体」にも怒りがこみあげてくるわ。
大事なのは、トラブルが起こってしまった後の話
この事件の内容を読んでいて、思ったのは「トラブル対応が下手すぎる」ということです。
事件は残念ながら、起こってしまった。
まだタイムマシンは開発されていないから、事件が起こる前に戻ることはできない。
だったら、加害者とそれに関与する人達が、どう対応するかというのが、一番大事なのです。
「自分達の団体には関係のない話」って認識でいたのではないか
この話に出てくるNPO法人は、若者が中心になって地方移住を促進している団体です。
おそらく、ここを束ねている若者たちの思考は、こんな感じでしょう。
- 自分たちの団体とは関係ないジジイが起こしたこと
- でも、このジジイのご機嫌を取っていないと、今後の活動ができなくなる
- だったら、この女の子のことを「なかったこと」にすればいい
「だって俺のせいじゃないもん」「俺とは無関係だもん」、こんなことで俺たちの活動が頓挫したら嫌だ、だから女の子を排除しよう・・・これでどうにか乗り切れると思っていたとしか思えない。
仮にもNPO法人と名乗り、「社会に影響力を及ぼそうと思う団体」としては、認識が甘すぎると思いました。
トラブル対応の経験がある「大人」がいないのではないか
若者が頑張っている、それはとても素晴らしいことだと思います。
それは、ものすごく応援したい。
でも、「何かあったとき、どう対応するか?」というのは、若者だけでは足りないことがあると思うのです。
私は会社員として長年働いていますが、ツメが甘いところがあり、何度も反省文を提出しています。
おそらく会社の歴史上の3本の指に入るような大きなミスをやらかした経験もありますし、細かいミスは年に数回は起こしています。
そんな中、毎回トラブルについて相談する上司(オッサン)の対応力って本当にすごいなと思うのです。
事実確認・関係各所への報告・対応策の提示・お客様へのお詫び・改善案・・・この対応が早く、そして冷静。
社歴が長く、1人あたりにすると年に1回あるかないかのトラブル対応を、部下の数だけ経験していると、これだけ的確に対応できるのか、と毎回反省文を書きながら上司に感謝しています。
このNPO法人には、そういう「トラブル対応」「ステークホルダーへの対応」「社会人としての対応」などをきちんと知っていて、対処できるような大人がいないのではないかと思うのです。
有名なブロガーやインフルエンサーとやらが理事やサポーターとして付いているようですが、社会人としてのトラブル対応を知っているかというと、そこは疑問。
「私は知りません」「私のせいじゃありません」からのツイート削除、くらいしかできない人だったら、それはトラブル対応ではないと思うのです。
大事なのは、「隠さない」こと
私はミスばかりというお話をしましたが、幸いにも会社をクビにならない理由は、おそらくですが「ミスを隠さない」というところだと思います。
(逆に隠していたことが発覚した人は、だいたいクビになっている)
ミスは多いですが、「トラブルが発生したら、どんなに些細なことでも、すぐに上司に報告する」、これだけは100%できています。
トラブルは起こってしまったら、起こる前には戻れません。
だからこそ、隠さないこと、誠意をもって対応すること。
これをしないと、今のネット上に何でも好きなことを書ける社会で、生きていくことは難しいでしょう。
被害にあった方が、被害にあう前の状態に戻ることはできませんが、前を向いて、未来に向かえるような、誠意ある対応をしてほしいと思いますし、そのためにも、声を上げる人は応援していきたいと思っています。
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