こんにちは、ドクダミ淑子です。
金曜日の夕方、今週もよく頑張ったなぁ、と少し緩んだ空気の社内。
それは突然、ニュースサイトの速報として、社員それぞれのスマホに上がってきました。
「野村沙知代さんが死去」
私(32歳)は、向かい側の後輩(24歳)に声を掛けました。
「サッチー亡くなったんだって!!」
後輩から出たのは、意外にもこんなコメント。
「サッチー?誰ですかそれ?」
「・・・ジェネレーションギャップ!!」
その日、日本のオフィスで、こんなやりとりが何回繰り広げられたのでしょうか?
ミッチー・サッチ―騒動、私は中2だった
ミッチー・サッチー騒動が起こったときは、私は中学2年生でした。
(なので、先ほどの後輩ちゃんは小学校低学年なんですね、そりゃ覚えていないはずだ)
中2からすると、ワイドショーを日々騒がせていたこの騒動は、主役の2人が70歳近くということもあって、どこか遠い世界のように思えました。
「おばあさんたちがTVでケンカしてる、怖い」くらいしか思っていなかったと思います。
私の記憶の中だと、ミッチーというガラガラ声のバアさんと、サッチーというケバいバアさんが、カメラの前でお互いの悪口を言っているシーンだけしか残っていませんでした。
実際は、メディアの一方的な叩きと、脱税騒動などの事件もあったらしい
Wikipediaによると、こんな事件だったようです。
- 衆議員選挙に立候補して繰り上げ当選しそうだったサッチ―を、ミッチーが呪いの言葉をかける
- サッチーが「金持ちケンカせずよ」と流そうとしたところ、ミッチーの怒りに火が付いた
- 「そういえばサッチーにこんなこと言われた」「あんなこと言われて傷ついた」という人がわらわらと出てくる
- デヴィ夫人も参戦
- 気づいたら熟女バトルから、一方的なサッチー批判になる
- サッチーがいろいろあって逮捕される
- ミッチーが「正義は勝つ」なんて記者会見をする
すごい、「起承転結」っていう流れになっている、美しいストーリー。
途中からググっと流れが変わってきたものの、最終的にはミッチーが〆るという展開も、意味不明ですね。
中2からすると、ミッチーが怖かった
Wikipediaを見て、こんな事件だったのか・・・と思う今。
でも、やっぱりハッキリと覚えている記憶は、「ミッチー怖い」ということでした。
相手がかわそうとしているのに、その隙を与えずに、リングに引っ張り出そうとするような勢い。
そして、「告訴してやる」「お天道様は見ているんだよ!」と言う、ガラガラの声。
とにかく、見た目と声が恐ろしくて、いろいろ詐称しているサッチーの方がまだ上品に見えていました。
今振り返ると謎だなって思うのですが、最終的にミッチーが「正義は勝つ」と言っていた記者会見って何を目的として開いたのでしょう?
駆け付ける記者は、どう思っていたのでしょうか?
「あの時には『数字になるぞ』と思って興奮していたけど、今思い出すと最強にくだらなかったな」と思うような、まともな人であることを願います。
人は死ぬのだということを、改めて感じた瞬間だった
さて、先ほどのオフィスに戻って。
「ドクダミさん、なんでそんなにサッチ―っていう人が亡くなったことで騒いでいるんですか?だって85歳ですよね・・・?」
「違うんだよ!殺しても死ななそうな人だったんだよ」
そう、私がショックを受けたのは、「どんな人でも死ぬ」という揺るぎない事実を、サッチーの死で改めて実感したからなのです。
どんなに濃いキャラでも、いろいろな人から憎まれても逮捕されても飄々と生きている(ように見えた)人でも、人は年を取り、そして死ぬのだということ。
だから、後悔のないように生きていかなきゃいけないな。
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