ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚40代女、ドクダミ淑子の毎日

【本感想】マルチの子 他人事とは思えないのだ

こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

ずっとほんのり気になっていた、こちらの本を読み終えました。

 

 

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マルチの子 (徳間文庫) [ 西尾潤 ]
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どんな内容なの?

公式サイトによると、こんな内容です。

 

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実体験をもとに
「マルチ商法」の深淵を描き切った
震慄のサスペンス!
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賢い姉、愛らしい妹に比べて自分には何もない。
夢を持てず、鹿水真瑠子は毎日をなんとなく
過ごしていた。

そんなある日、バイト先の掲示板
不思議な貼り紙を目にする。

「磁力と健康セミナー・無料開催」

それは地獄への扉だった――。
認めてほしい。
ただその一心で始めただけなのに、
どうしてこんなことになってしまったのだろう。
マルチ商法にハマった女性の
“乱高下人生”をリアルに描く、
ノンストップサスペンス!

 

 

スポットライトを浴びたあの日

読んでいて、「私の社会人人生もこんな感じだったな」と思いました。

 

お客様から大型の契約があって、「お願いします」と言われた瞬間に胸がわっと熱くなったこと、最終日に数字(売上)を刻んでいるときのハラハラドキドキした感じ、そして、MVP表彰でライブ会場として名前を聞いたことがある有名なアリーナのステージに登壇したこと・・・

「MVPが山のようにいる会社(笑)」と言われているのはわかっているし、私もそう思うけど、でもやはり晴れやかなステージに登壇して、スモークのせいもあって薄暗くなった向こう側からの拍手を聞くと、胸が躍るものがあった。

 

そう、私も一種の中毒者なのだ。

 

 

目が覚めた時

そんな、ある意味同類と言ってもいいような中毒者にとってこの本は、「あの時の溢れ出るドーパミン」みたいなのを思い出すような内容だった。

 

ただ、私はそういうギリギリドタバタな働き方が嫌になったので、働き方をどんどん変えていった。

そう考えると、入社5年目くらい、少しずつ仕事ができるようになってきたタイミングで、あの中毒状態からはたと目が覚めた人間なのだろう。

 

ギリギリまで、全力のその先まで頑張らないと行けない仕事なんて、ずっと続けられない。

限界を超え続けるというのは聞こえが良いが、それは自分の命を削っているということなのだ。

 

そこで働き方を変えようと思わなければ、私は真瑠子のような「もっと!もっと!」の人間になっていたのかもしれない。

いや、元々が怠惰な人間だからそうはならなかっただろうな・・・

 

そうそう、そういう意味でものすごく印象的だったのは、真瑠子がマルチで作った借金をマルチで取り返そうとしていたところとか、どう考えても脅しに乗ってヤクザに金を払ってもいいことなんて一つもないのに、「集めなきゃ」と思ってしまうところとか。

著者も真瑠子もまともなご家族がいたからどうにかなったところはあると思うけど、それらがなかったらさらに落ちるところまで落ちていくんだろうなという恐ろしさがあった。

 

 

私も、もしかしたらあなたも

さっきサラッと書いたけど、著者もマルチ経験者。

まぁそうだろうなと思うくらい、詳しく制度について書いてあった。

追い詰められているのにその事実から目を背けて走り続けることを選ぶこととか、交通費にすら悩む状態なのに成功を信じてやまないところとか、とにかく「外側」にいたら違和感しかないことも、「内側」にいたら受け入れてしまうのだろうなと思った。

 

そういう意味では、働けば働いた分だけ給料が入り、社会保険や年金も天引きになる会社員という形でブラック企業体験ができたのは幸いなことだったのかもしれない。

 

そういう感じで、他人事の話とは思えない読み方になった。

 

 

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