こんにちは、ドクダミ淑子です。
仕事をしていて一番つらいのは、貧困ビジネスを目の当たりにした時なのかもしれません。
普段あまりそういう企業に接しないように努力しているのですが、どうにもこうにもならず接することになることもあるのです。
若い子に苦労はさせたくない
我が社は万年ホワイトニング中の企業。
私が入社した当初は、なかなかのブラック企業でした。
会社に泊まり込み?まぁ大詰めなら仕方ないか〜!くらいの。
そんなんだから、ブラック企業を相手に出来るのはブラック企業だけみたいな感じで、取引先にもなかなかのブラック企業とかバリバリのワンマン暴君社長みたいなのが時々いる。
まぁ、今はそのあたりはだいぶ整理整頓されて、あまりにもな会社は取引停止させたりしているんですけどね。
その中でもまだ、「多少話の通じないこともあるが、まぁこの取引金額ならオッケーかなぁ」みたいなところも多少残っている。
そしてそういう厄介な顧客は、あまり若い子に任せないようにしている・・・というわけで、ジジババが駆り出されるのです。
私は時短勤務おばさんなのでそのあたりはわりと免除されていたりするのですが、とはいえ他の人が忙しい時なんかは対応することもあります。
・・・という流れでの、「じゃあ今回はドクダミで!」が来てしまいました。
まぁいいんだけど。
私も、若い子が苦労したり気を揉んだり、ブラック企業ならではの人を人と思わない、取引先なんて普段上司や経営陣から虐げられている自分よりもさらに下の存在だと思うような人達との接点なんて持たない方が良いと思っているからな。
私が行って、「我々はちゃんとした企業としか取引しませんので!」と言って帰って来る方がよいだろう。
移動に1時間かかるので、直行でお願いしまーす!
アウトな言葉の羅列
さてそんな嫌な予感しかない新規の問い合わせ先に行きました。
すると出てくる出てくる、「あちゃー」なワードのオンパレード。
- 入社初日に辞める人も結構いる
- 採用にそんなにコストはかけられない
- 新入社員であっても自分の食い扶持は稼いでもらう
- 素直な心さえあればいい、あとはこっちで教育するから
- 高卒の方が染めやすいからいい
はい、もう私の中で「取引してはいけない警報」がビービー言ってますよ。
しかもこの人事、全国を飛び回っているからということでWEB・・・ではなく、「この日のこの時間帯に3社を順番に集めて話を聞きたいから来てくれ」って感じだったんですわ。
コストかけたくないのに、我々には交通費と移動時間というコストをかけさせようとするのですか?
さらにさらに、「社長も同席しますので」と言って我々を来させたくせに、社長は裏でおにぎり食べてましたけど?
・・・ということで、「我々もボランティアではありませんので」ということをお伝えして、帰りました。
「お疲れっした〜」と最後に言われて、オナラして帰ろうかと思ったけどそんなにすぐには出なかった。
貧困ビジネスを感じる瞬間
その会社は、あまり恵まれない環境で育った社長が色々と勉強して立ち上げた会社ということで、「過去の自分と同じ恵まれない環境にいる子を救いたい」みたいなことをコーポレートサイトで謳っていたんですけどね・・・
実際にやっていることは、その恵まれない環境で育った子を搾取するみたいな商売なんですわ。
これがキツイなと思った。
バリバリのお金持ちのお坊ちゃんが恵まれない環境などの想像力もつかずに社員を見下し酷使しているなら(ダメだけど)まだしも、「俺も同じ立場だったんだよ」と言いながらこき使うんですわ。
それでも、若い子達は「社長のビジョンに惹かれて」とか言いながら入社してきちゃう。
その子達は、スキルも何も身に付かない一生給料の上がらない仕事を頑張り続ける。
こういう会社は滅びて欲しいと思う一方で、じゃあここで働く子達の受け皿になるような仕事はあるのだろうか?と思ってしまう。
そういえば、同じような感じの土木建築業に巡り合ったこともある。
スマホ支給・Wi-Fi完備の寮あり・3食付きで生活を安定させつつ、その料金を給料から引くので月数万円しか手元に残らない、つまり働いている以上は安定だけれども仕事を休めないし辞められない。
行くのは建築現場で、その場所と作業内容は当日になるまでわからない。
スキルが身に付く作業ではなく、「誰でもできる」作業が大半。
これも、幸せに感じる人もいるっちゃいるけれども、貧困ビジネスの一種なんだよな・・・と思うとちょっと悲しくなる。
世の中のブラック企業が滅びますように
私は大手~中小企業の色々な企業の顔(表も裏も含め)を採用という切り口から見ているんだけれども、とにかく裏の顔がヤバい企業については、働く人がゼロになることで滅ぼしていくしかないのだろうなと思っている。
「嫌だ」「ブラックだ」と思いながら働き続けるのが、その会社の存続を支えていることになってしまうからだ。
「辞めない」ということで、その会社の経営を潤しているのは、働く人自身なのだ。
どんどん人が辞めれば、会社がホワイトニングするかもしれないし、経営が危うくなり他の会社に買収されるかもしれない。
そう思って、「この会社で働く人がどんどん減りますように」と祈りながら会社に戻った。
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