こんにちは、ドクダミ淑子です。
タイトルの件。
「自分らしく」とか「自分らしい○○」とか、まぁそれ自体は結構なんですけれども、「自分らしい子育て」ってなると、考えようによっては色々苦しくなるんじゃないか?という話です。
親世代は「母親らしさ」を求められる時代だった気がする
私達の母親世代って、専業主婦がほとんどで*1、パートをしているかしていないかくらいだった。
大体の家庭は「母親とは、家で子供の帰りを夕飯作りながら待っている存在」という感じで、どの親も「母親たるもの」「母親らしく」みたいなことを考えてたのではないか?と思う。
それは、私が片田舎の新興住宅地+周りに農家ありみたいな環境で育ってきたからかもしれないけれども。
PTAの役員なんかも、昨今のSNSで噂されるような感じではなく、「まぁその1年間は頑張りましょうかね~」くらいな感じで、むしろ「一定期間に訪れるちょっと面倒なミッション」くらいな感じで構えていた気がする。
それも、うちの母がなんだかんだでそういう活動が好きだったからかもしれないけれども。
とにかく、周りのお母さんを見ても「出来るだけ無難に、平均的なお母さんを目指す」みたいな感じだったなぁ・・・と、今いろいろ思い出しながらも感じる。
母親であって「自分らしさ」を大切にする時代
「お母さんはずっとお母さんだと思った」と、ちびまる子ちゃんが驚いていたこともあったと記憶しているけど、そんな感じで「母」として生きる女性が多かった時代を経て、今は働き方が多様化しているし、家族の形も多様化してきている。
その中で「母親らしさ」ではなく、「自分らしさ」の方が過剰に強調されているのではないか?と思うことがある。
そしてそれが子どものいる女性にとって新たな「難しさ」を作っているのではないか?と思うのだ。
お母さんとしての人生に切り替えるのは「楽」なこともある
「母になったから、一旦自分だけのことを考えるのはお休みして、子供を最優先にして生きよう」と割りきるのは、考えようによっては「楽」なのかもしれない。
だって、子育ての合間を作って自分のキャリアだの人生だのを考えたり、そのバランスに悩むことがなくなるんだもの。
人生の一定期間は、何も考えずに子供のことだけ考えて行動するっていうのも、ある意味効率が良い。
でも、今の世の中の「自分らしさ」ってやつは、そういうこととは反対のものだ。
「ママになっても自分らしく!」
「子育てしながら自分のキャリアも大事に!」
「ワークライフバランスを保ってご機嫌に生きる!」
・・・このへん、そりゃ出来る人はやればいいけど、「いかなる時も母親である前に自分らしく!その上で母親もしよう!」みたいなのは難しくない?っていうか自分らしくって何?と思う。
「ママとしての自分は、自分ではない」のか?
そういう「自分らしさ>母親らしさ」みたいな文面を読んでいると、「母親であること」がマイナスポイントのように感じることもある。
母親業をやっていると、どうしても時間が取られるし、自分の時間とやらも(特に幼児期は)どう頑張っても独身や子無し時期に比べて確実に減る。
でも、それって当たり前じゃん!と思う。
むしろなぜ、子育ての大変な時期でも「自分らしく!」「自分のキャリア!」「自分時間!」って必死にならんと行けないのだろうか?
まるで、ママである自分は、本当の自分ではないかのような表現を見ると、いつも疑問に思う。
目の前の小さな命をもっと見てあげようよ
そうやって、「自分!自分!」ってやればやるほど、子どもと接する時間を「自分らしさ溢れる人生にとって無駄なこと」「私のキャリアにとって意味がない時間」とか考えてしまうのではないか?
自分の時間が現実的には取りにくい時期に、無理やり時間確保しようとすればするほど、子どもに皺寄せが行くのではないか?
そして、10年後、20年後に後悔しないだろうか?
・・・なんて思ってしまう。
「私私私私ィーッ!」ってやる前に、もっと目の前の小さな命を見てあげた方がいいと思うんだよな。
はあちゅうさんは、企業スポンサー(Webメディアとハウスメーカー)のインスタライブで、「モチベーション?模範解答言っていい?子供の笑顔です(わざとらしいスマイルでキリッ)!」ってやってたけど、きっと彼女は子育てが負担で負担でたまらないんだろうな・・・と思うと、「自分の人生」「自分時間の確保」のことばかり考えていても、子供のいる人はあまり幸せにはなれなそうだな、なんて思ってしまった。*2
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