こんにちは、ドクダミ淑子です。
なぜか、はあちゅうさんのこの言葉が少し前からずっと引っ掛かっていました。
「自分の興味のあることにしか興味がない」
たしか、『スッキリ』のコメンテーターをやっていた時の話か、「またコメンテーターの仕事をすることはありますか?」みたいな質問に対して答えた時の言葉だったと思います。
「自分の興味あることにしか興味がない」と前置きした上で、コメンテーターは色々なニュースに対してコメントを求められるから難しい、今は自分の中を深めて行きたい・・・みたいな趣旨のことを言っていたと記憶しています。
言いたいことはわかるんだけど、なぜ私はこれに引っ掛かっていたのだろうか?
よく考えたら、当たり前?
色々考えて、まずは「よく考えたら意味不明だから」という理由が出てきました。
「自分の興味のあることにしか興味がない」って、日本語的におかしいんですよね。
言いたいことはわかるんだけど、よく考えたら当たり前じゃない?と思って。
「自分が見るものしか見えない」とか、「自分の好きなものしか好きじゃない」とか、「自分の行くところにしか行かない」とか・・・そりゃそうだってなる。
逆に「自分の興味のないことに興味がある」人は、その「今まで興味のなかったもの」を知った瞬間に興味を持つわけで、それは結局「興味のあるもの」に変わるんですよね。
・・・と、これはだいぶ屁理屈なんですけど。
「見えないものを見ようとして」とかあるしな*1。
でも、「自分の食べたいものしか食べない」だと、栄養とかもろもろ考えると、「食べたくないものも健康のためには食べなきゃいけない」っていうことがあるから、こっちに近いんだろうな。
「興味」という言葉を2回使うから混乱するけど、言いたいことは「自分が興味のあることにしかコメントできない」という意味なのでしょう、きっと。
そのシャットアウトはいかがなものか
そしてもう1つ引っ掛かっていたのは、「それは大人としてどうよ?」ってところ。
いや、私だって自分が興味あることは大切だし、興味のないことはどうでもいいと思いますよ。
でも、それを言ったらおしまいな気もしていて。
なんというか、質問したら秒で「わかりません!」って言ってくる小学生みたいな、「いやいや、すぐに答えないでちょっとくらい考えろよ!」って感じがする。
色々なことに興味を持てること、少なくとも「興味を持てるように努力すること」が仕事の幅を広げると思うんですよね。
そんなことを、そういえば仕事で新人を見ている時に感じたことがあります。
「他人に興味がないんですよね~」と言っていた子がいて、モヤモヤしたこともあった。
「私、新聞って興味がないんです。だから新聞配達員の募集も、わからないから成功する気がしないし、だからやる気がわきません」なんて言われたこともあるな。
私だって、全部が全部元々興味のあった分野のクライアントばかりではないけど、担当になったら勉強はするよ?仕事だもん。
そうやって勉強して行くと、知識が増えて、知識を活用したら経験になって・・・って、その一連の流れが君たち若者が大好きな「仕事を通した自分の成長」なんだよ?
・・・と、話したけどイマイチ伝わらず、「じゃあ私が産業廃棄物好きだと思ってるの?」と言ったらやっと伝わりました。
(一例で産廃って言ったけど、実際は工場見学して面白いなと思うようになった)
「自分の興味のあることにしか興味がない」ということを聞いて、この辺の若者たちのことを思い出したのです。
作家としての幅
色々なことに興味・関心を持った方が仕事の幅が広がる、というのは私は自分の仕事で実感しているのですが、もしかしたら職種によってはそんなに周りに興味がなくてもできる仕事もあるかもしれない。
何をどうやっても興味が持てない人に、無理矢理「成長のためだから」と自分に理由を押し付けるのも、なんだかおかしいし。
とはいえ、はあちゅうさんは「作家」だもんな。
作家なのに興味が持てないことにはとことん興味が持てないのか・・・そりゃ、出てくる子の職業はだいたい広告代理店の社員かメディアの編集かブロガーか学生だよね。
自分の経験のある職業しか書けないよねぇ・・・
興味のないことにもパワーを割けるかどうか
そんなことを書いていましたが、やっぱり育児で時間がない中って、自分の興味のないことに時間や労力をかけることって、難しい。
子育てだけでなく、これから年を取っていく中で、限られた時間の中で人生の充実度を上げていこうと思うと、「興味のないこと」にはパワーを割くのがもったいないと思うでしょう。
でも、出来るだけ、100分の1くらいは興味がないことにも接してみることは意識していきたいな。
それが自分の見識を広げると信じて。
リクエスト企画はすごく良かった
少し前に、Twitterで「私に感想を書いてほしい本をください」みたいな企画をしてみたんだけど、それは、今まで書いてきたような「今まで興味のないことにも強制的に接する」ことになっています。
ペースはだいぶ遅めなんだけど、ちゃんと読み進めています。
とっつきづらい、読みづらいって感じることもあるけど、そういう時は「なぜ私はそう、感じるのか?」と考えるいい機会だと思うようにしているし、今まで知らなかったけどめちゃくちゃ夢中になって読むこともある。
そしてどちらも、自分にとって成長の機会だなと思うのです。
メルカリのポイントが余っていて期限が切れそうという、しょうもない理由で始めた企画でしたか、やってよかった(まだ読みきっていないけど)。
機会があったらまたやってみたいな(まだやりきってないけど)。
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*1:BUMP OF CHICKEN『天体観測』