ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

インタビューをする時に私が大切にしていること


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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

私の中で(だけ?)話題だった、はあちゅうさんの「街録」を聞きました。

 

内容については、多くのはあちゅうさんファンにとっては既知のことばかりで、特に新しいことはありませんでした。

開始して10分くらいは、高校時代の「スクールカースト」がどうのこうのとか、帰国子女枠で慶應の付属校に入ったとか、そのへんの話でした。

初めのキョドり具合からイッキにペースアップして、聞いてもいないのにペラペラと喋り始めるこの段階をしっかり聞くことが、というか耐えることが出来る猛者かどうかが、最後まで聞けるかどうかのポイントになると思います。

といっても、次のステップに進めても、特に良い事はなく、最後まで聞いても「時間を無駄にしたわぁ・・・」って思うだけなんですけれども。

 

まぁその内容については、今回は触れません(触れんのかーい!)。

 

そんな、ペラペラと喋るはあちゅうさんを見て、私は自分の仕事での「インタビュー」を思い出しました。

今回は、そんな、インタビューをする側の人の話をしましょう。

 

 

たくさん聞いても、何もつかめない時

はあちゅうさんの街録を聞いて、私は思ったのです。

「これ、私がインタビュアーだったら、終わった後に超がっかりするやつだ・・・」と。

 

一見、ペラペラと喋ってすごい情報量なので、あまり取材をしたことがない人だと、「すごく聞けた」と思うかもしれません。

でも、全くそんなことはなくて。

取材の経験がそこそこある人なら、むしろ「何も聞けなかった」と思うんですね、きっと。

 

それは、なぜか?

「本人がすでに用意してきたことを記録しただけで、自分がインタビューすることで引き出したことがゼロだから」です。

 

 

インタビュアーの存在価値

私の仕事でのインタビューというのは、主に「仕事」の話がテーマになります。

どんな仕事をするのか、その仕事はどういう人が向いていてどういう人が不向きなのか、会社の理念や雰囲気に合っているのはどんなタイプの人なのか・・・などなどのイメージを固め、募集したい人物像とのブレをなくし、ターゲットに届きやすい求人票にするために行うもので、募集したいポジションで現在働いている人に聞くことが大半です。

ある程度、「こんな感じの質問をします」という質問事項を渡して、あとはその場で聞いていく・・・というスタイルを取っているのですが、時々、いるんですね。

「話すことを全部考えてきて、その通りに喋るだけの人」が。

話すことが苦手な人や、真面目な人がそういうことをしてきてくださることが多い印象です。

 

ただ、そういう内容って、わりとあっさりしていることが多い。

 

ですので、その話を一通り聞いたあとに、「ちょっと質問いいですか?」とさらに詳しく聞いて、掘り下げていきます。

そうやって、掘り下げていくことで、その人があらかじめ考えてきたこと以上のことが出てくると、私は嬉しくなります。

 

また、口下手な人や、緊張していてなかなか話せない人だったとしても、簡単に答えられるような質問から聞いていきながら、少しずつ心をほぐしていき、その人が感じている「仕事のやりがい」までたどり着けると、それも嬉しくなります。

 

私が聞くことで、本人も思っていなかったような心の奥底にある「核」みたいなものに触れられると、「ああ、インタビューしてよかったな」って思うんですよね。

 

 

相手と視点を合わせる

ただ、それって「見ず知らずの人にいきなり心の奥底を探られる」行為なので、なかなか難しい。

私はもう、そこそこの人数をインタビューしているので、その辺は多少は慣れているのかと思いますが、最初はここで苦戦しました。

 

少し「あ、上手く出来るようになったな」と思ったのは、取材対象の方と「視点」をある程度合わせられたなと思った時でしょうか。

 

クライアントの仕事や求める人物像を考える時に、ある程度の「客観的な視点」っていうのは必要なんですよね。

「こんな素敵な仕事なのに、なんで良い人が採用できないんだ!?わからん!」なんて営業が言っていたら仕方ないわけで、ある程度「この会社はきっとこういう理由で避けられているんだろうな」と考えた上で提案しなければいけないですから。

 

でも、インタビューに置いては「取材対象」と「取材者」っていう立ち位置で、客観的な視点でばっかり聞いていくと、どうしても壁が出来てしまうのです。

だから、立ち位置を「向かい側」ではなく、「隣」に感じてもらえるような話をすることが大切だな・・・とわかった時から、少し変わってきた気がする。

 

・・・そんなことを、はあちゅうさんのインタビュー動画を見て、思い出しました。

 

 

第三者が入ることで見えてくるものもある

これはちょっとだけ自慢ですが、私のクライアントで、私のインタビューを楽しみにしてくれている方が何名かいました。

理由を聞くと、「インタビューされた人が仕事に自信を持つように感じるから」と。

なかなか、自分の仕事を見直して、楽しいところや自分の強みをどう生かせているのかを、洗い出すのって、出来ていない人、というかそうさせる取り組みがない会社も多いんですよね。

「良い仕事発表会」みたいなのがそれにあたるんですけど。

 

だから、第三者に話を聞いてもらって、「それってすごいことですよ!」って言われる機会が貴重でありがたい、とのこと。

そんな風に言われると、こっちの目的は全然違うけど、インタビューされた人の気持ちが上を向けるようにしたいなって思ったりもした。

 

 

インタビューって、難しい

はあちゅうさんの動画の話に戻って。

別に、インタビュアーの方が上手くなかったとか、そういう話ではなく、きっとはあちゅうさんが取材慣れし過ぎていて、ついつい「皆が面白がる(と思っている)鉄板ネタ」「ストーリー仕立てで話せるネタ」を披露してしまったんだろうなぁと思います。

 

ただ、本人がすでに用意していたネタだけだと、やっぱり見ていてつまらない。

「はあちゅうさんが描く自分の物語」だけだから。

 

きっと、インタビュアーの方も同じことを考えていたのではないか、なんて勝手に想像してしまう。

 

今の私はインタビューをする仕事ではないけれども(育休中)、復帰したらまた色々な人に話を聞いて、「あ、心を開いてくれた!」と思う瞬間をまた体験したいなぁ・・・なんてことを、この味気ない(って言っちゃった、失礼!)動画を見て思ったのでした。

 

 

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