こんにちは、ドクダミ淑子です。
最近、積読*1が増えているので、本を買わないためにも書店に行かないと自分の中で決めていたのですが・・・子どもの絵本を買いに行くという名目で、とうとう足を踏み入れてしまいました。
ただ、子どもの絵本を買う日はそっちを熟読するので、自分の本探しはパパっと・・・ということで、新刊コーナーにあったこちらを買いました。
|
どんな内容なの?
公式サイトによると、こんな内容です。
野々山りつ子(旧姓:町田)35歳と野々山修一35歳。つき合って18年、結婚して5年。変わらず仲の良いふたりの日常を男女両方の目線で描いたザッピングストーリー。 妊活、仕事、親との関係など、若い頃には考えもしなかったリアルな問題がふたりを待ち受ける。
こちらは「続」とあるとおりに続編で、無印バージョンは長年付き合った二人が、長年付き合った二人ならではの結婚するかしないかで悩み、すれ違い、すり合わせていく様子が描かれていました。
「続」はその後。
今度は30歳で結婚して、5年経ったころからの話。
ここから第1話が読めるので、気になる方はぜひどうぞ。
大人の道徳の教科書
「相手の気持ちになって考えましょう」
小学校で習った道徳でよく言われてきたことですが、なかなか大人になっても、相手の立場や気持ちに立って考えるって、難しい。
難しいんだけど、放棄せずに続けたいけれども、どう頑張っても分かり合えないことだってある。
このマンガでは、1つの出来事に対して、りつ子サイドからの話があったら、その後にのんちゃんサイドの話があります。
話によっては、別の人サイドの話もあったりする。
別の人の視点から同じ出来事を見つめると、全然違うことを考えていることもあり、それがまた面白い。
「ああ、相手はこんなことを考えていて、この発言に至ったのか・・・」と考えることで、少し「自分の感覚だけに凝り固まっていたらいけないな」と思う。
そういう意味で、「大人の道徳の教科書」だなぁと思う。
妊活の終わり
この巻での最大のテーマは、「妊活」でしょうか。
不妊治療に励むりつ子が、タイミング法から「ステップアップ」するかどうかで悩むシーン、そして結論を出すシーン、孫大好きじいちゃんばあちゃんの気持ち・・・などなど、「不妊治療あるある」なんだけど、やっぱり「ああ・・・」ってなる描写が沢山ありました。
妊活って、「就活」「保活」とかと比べて、終わりがない。
というか、いつまでも妊娠しなかったら、妊活の終わりを自分&パートナーで決めなければいけない。
・・・だから苦しいんだなと思った。
でも、その辺も「りつ子とのんちゃんらしいなぁ」と思わせる結果になったところが、また微笑ましいなぁと思う。
この感じは、前作(無印)から読んできたからなのか、自分の周りの話とリンクするからなのか、作者の描写力が高いからなのか・・・はわからないけれども。
気になる方は、ぜひ前作から読んでみてください(全5巻)。
|
モヤっと来て、考えて、前に進む
このマンガはストーリー的には繋がっているんだけど、基本的に1話完結なんですよね。
モヤっとくる出来事があって、それについて考えて考えて考えて・・・あるタイミングでパッと目の前が開けて「あ、そういうことなんだ!」と気づき、今までと同じ風景なのにそれを見る自分の「眼」が変わっていることに気づき、気づいたら前進している・・・みたいなストーリー。
人間、そう簡単に1話完結はできないけれども、マンガではそういう展開も出来るし、なんだかスッキリする。
現実でも数日~数ヶ月~数年単位で考えれば、きっと同じことが出来ているんだろうな。
苦しい時や悩んでいる時って、なかなかそこまで「課題→解決!」って短時間でスッキリ行かないけれども。
ただ、「考えて考えて考え抜いたからこそ、前に進む」というのは大切なことだと思う。
壁から逃げるのは簡単だけど、そうすると何年か経ってまた同じ壁にぶつかってしまうのだ。
壁は、しんどいけれども乗り越えなければいけない。
そんなことを改めて思った1冊でした。
こちらもどうぞ
*1:つんどく。積んでいるだけで読んでいない本のことを言う。読んでいないけれども積んでいるだけで効果があるという説もあり。