こんにちは、ドクダミ淑子です。
「社員思いの会社」と聞いて、どんな会社を思い浮かべますか?
給料の高い会社?
社員食堂が充実している会社?
教育制度がしっかりしている会社?
・・・色々ありますよね。
私が思うに、社員思いの会社って、2通りあるのです。
どんな状況でも社員を守る会社
1つが、「どんなことがあっても社員を守る会社」です。
赤字でも絶対にリストラはしないと断言する会社、3年間無収入でも社員に給与を払い続けられるほど内部留保のある会社などなど・・・私のクライアントでも、そういう「社員思いの会社」がありました。
そんな会社はコロナ禍の今でも、社員を減らさず踏ん張っていることでしょう。
いいなと思う一方、デメリットもあるのです。
それは・・・有事にも対応できる一方、平時の給与が低めなこと。
だって、「3年間無収入でも社員に給与を払い続けられる」ですよ?
どんだけ溜め込んでるんじゃい!?ってなりません?
ですので、そういう会社は、どちらかというと優秀な人には不向きです。
「こんなに成果を上げているのに、給与が上がらない」ってなりがちだから。
どちらかというと、そこそこの人やそこそこ以下の人、ローリスクローリターンを是とする人に向いているし、だいたいそんな感じの人がたくさん在籍している。
だから、教育制度も充実しているところが多い印象があります。
そこそこの人やそこそこ以下の人をきちんと教育して仕事ができるようになってもらい、長く働き続けてもらえるようにする・・・って感じで繋がってきます。
どんな会社でも働ける社員を育てる会社
2つ目が、「どんな会社でもやっていける社員を育てる会社」です。
「その会社で長く活躍できる人材」ではなく、「どこでも働ける人材」を是とする。
なので、給与は高く出すし、その高い給与でも納得いかないなら、辞めてもらって構わない。
セミナーや外部研修なども積極的に参加できるけれども、「全体で」「一律で」っていう教育は少ない。
だって、スキルアップのためのものって、そんな風に上から決められて受けるものじゃないでしょ?
ただ、そういう会社にもデメリットがありますね。
さっきのと逆で、普段から社員に給与で還元している場合、不景気になると一気にその高い給与が払えなくなったり、下手するとクビを切られる可能性もある。
「社員の幸せ」の考え方が真逆なのよね
この2つは、「社員の幸せ」に対するアプローチの仕方が違うのです。
前者の、自社で働き続けるように守るという会社は、「ずっとこの会社で働き続けることが幸せ」だと思っている。
たとえるなら、「彼と付き合っているから、私は幸せなのだ」みたいな感じ?
自社があってからこそ、社員は幸せになれると思っている。
後者の、どこでも働けるようにスキルを身に着けさせる会社は、「社員1人1人の幸せ(そのために転職するとしても)を求めることが重要」だと思っている。
たとえるなら、「彼と付き合えなくても、彼が幸せなら私も幸せ」みたいな感じ?
社員の幸せを第一に考えると、それは自社で働かなくてもいいと思っている。
だから、「社員思いの会社」と一言で言っても、全く逆の考え方なんですよね。
それは考え方から派生して、給与形態や福利厚生などなど、すべてに関わってきます。
もしもあなたが就職や転職を考えているとしたら、どちらの「社員思いの会社で働きたいか?」は、きちんと考えた方がいいと思う。
考え方の方向性が違うと、ただの「給与の低い会社」だったり「安定性の低い会社」に見えてしまうのだから。
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