こんにちは、ドクダミ淑子です。
『オモウマい店』ってテレビ番組がやっていまして。
私はそれを見てモヤモヤしているのです。
どんな番組なの?
公式サイトによると、こんな番組です。
日本全国には私たちの想像をはるかに超える“びっくりなお店”がたくさん!
まだ見ぬ『オモウマい店』を求め、スタッフが日本中を大捜索!
これまで2回にわたって特番を放送してきた「ウマい!安い!おもしろい!全日本びっくり仰店グランプリ」が、この春新たな番組タイトルとともに、火曜日のゴールデンタイムに進出。
気になる店を発見したら飛び込みで交渉!粘りに粘るリサーチと取材スタイル!
“グルメ馬鹿”なスタッフが日本全国を駆けまわり、オモウマい店を発掘!
お客様へのスゴすぎて笑えるサービスはいつしか尊敬に変わり明日を生きる勇気と元気がもらえます!
実際見てみるとちょっと変わった店主をニヤニヤしながら見てツッコミ入れる番組って印象だけどな。
赤字覚悟でやってます?
私が気になるのは、よく出てくるのがコスパ超良好・・・大盛りで安い!みたいなお店ということ。
たしかに大盛りで、美味しそうで、これで「なんと○○円!」と言われるとオオーッ!ってなる。
うんうん、美味しいのはいいよね。
家の近くにあったら私も通いたい。
そして、「創業時から50年値段を変えていません!」って言われると、マジで?ってなる。
・・・真顔になりながら。
インフレってご存知?
創業時から50年値段を変えていない?
あなた、インフレってご存知?
たとえば、最低賃金。
1990年の東京都の最低賃金、いくらだと思いますか?
548円ですよ、548円。
それが2020年にいくらになっているかというと、1013円。
約1.8倍になっているんですよ。
その分社会保険料が上がっているとか、そういう点もありますが、それでも1.8倍の中、お値段据え置きって・・・正気か?
もちろん最低賃金だけではなく、物価も上がっていますよね。
その中でお値段据え置きって・・・正気か?
年金暮らし?副収入?
紹介されている中には、その金額でやっていて「10年ずっと赤字」というお店もありました。
赤字でどうやって生活しているんだ?と思ったら、年金暮らしだったり、脱サラして店を始める前の年収が4000万円だったとか・・・店の売上以外で補っている例もありました。
ああ、モヤる。
儲からないけどお客様のためにと言いながら値上げせずに踏ん張っていて、それがテレビで紹介されて、「え?儲かってないの?」とツッコまれるのが。
そして、儲からないけどやっている店、それは商売と言えるのだろうか?
お客様のために自分を犠牲にしてもいい?
どのお店も、すごくお客様思いなんですよ。
長年通ってくれるお客様のために、変わらぬサービスをしたいという思いがあふれていて。
ただ、その結果として「お値段変わらず」っていうのが、ちょっと疑問になる。
お客様の満足のために自分を犠牲にしてもいいって考え方なら、それはちょっと違うでしょ?って思うんだよな。
仕事をしていて自分が犠牲になるなら、それは良い仕事ではないと思う。
それが誰の、どんなに多くの人の役に立とうとも。
飲食店=赤字でやるもの?
周りの飲食店は、その「この店で利益を出す必要ない」と思っている店に対抗しなければいけないわけですよね。
それも、利益を出しつつ。
そんなの、戦えるわけないじゃないか。
儲からなくても赤字を垂れ流しでもいい店と、何としてでも黒字にしたい店の対決なんて、どこにも勝ち目はない。
赤字でやるのも個人の自由なんだよな
とはいえ、赤字で店をやっていくことも、別に悪いことではないんですよね。
個人の自由なわけで。
普通は収入を得るためのものだけれども、趣味としてお金を使って店をやるのも、いけないことではない。
そうして赤字でやっている当人はいいのかもしれないけれども、周りの人からすると、地域の相場を不当に安くしている人ってわけで・・・だから、モヤモヤするのです。
そして、そんなこと何も考えずに「すげー」「アハハハハ」とやっているバイキング小峠(が目につく)に、さらにモヤモヤするのです。
こちらもどうぞ