ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

私たちは、他人の人生を消費しながら自分の人生を生きている

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こんにちは、ドクダミ淑子です。 

 

ネットウォッチ活動をしていると、こんな言葉を見かけます。

「他人を観察してあれこれ言う人は、他人の人生を生きている。自分の人生を生きるべきだ」

 

また、私もこんなブログをしているので、こういった言葉で評されることもあります。

「他人の観察をしてこんな文章を書いている人は、異常だ」

 

SNS等で、他の人の書いている文章を読んで感想を書くことは、そんなにダメなことで、異常なことなのでしょうか?

 

 

「他人の人生を生きている」って、どういうこと?

そもそも、「他人の人生を生きている」ってどういうことなのでしょうか?

 

たとえば、(今はもうやっていないかもしれないけど)食事にウインナーを鬼のように使う、辻希美さんを観察している人がいたとして。

彼らの言う、「他人の人生を生きている」というのは、毎日ブログを見て、「ま~た、ウインナー使ってる!」とぼやく人のことです。

その人は、ウインナーを大量に使用する辻ちゃんの人生を生きているのでしょうか?

仮に「辻ちゃんの人生を生きている」なら、ウインナー大量消費を始めるはずですが、ウインナーはそこまで爆売れしていないようです。

 

そうではなく、辻ちゃんのウインナーを見ながら、自分の食生活と比べて、思うことを述べているだけですね。

 

 

本を読むことは勧めるくせに

私は今、子育ての合間に『デス・ゾーン』と『無職、ときどきハイボール』という本を少しずつ読んでいます。

前者で「ニートのアルピニスト」の生涯を追い、後者では飲んだくれ女子の生活を疑似体験しています。

両方とも、今はお酒が飲めなくて、エベレストに登って死ぬ予定もない私には無い「人生」です。

今の自分では体験できないことを、本を読むことで疑似体験し、感じてみているのです。

 

・・・これって、いけないことなのでしょうか?

 

そして、SNSウォッチも、「読書」と同じようなものだと思っています。

私は、本を読むように、漫画を読むように、他の人たちの書いた文章やつぶやきなどの投稿を見ているだけです。

 

「他人の人生を生きるな」なんていう人たちだって、読書は勧めていますよね?

むしろそういう人の方が、激しく読書を勧めていることが多いように感じます。

なぜ他人の人生を疑似体験するような読書は良いもので、他人がネットに落とした文章を読むことはいけないことなのか・・・さっぱり分かりません。

 

 

他人の人生を消費しながら自分の人生を生きている

私たちは、他人の「人生」を消費しながら、自分の人生を生きているのです。

自分ひとりでは体験できない、経験できないことを、本やマンガや映画やSNSの書き込みや写真などなどを見ながら疑似体験(消費)し、自分の人生に彩りや毒を取り込み、そこから何かしら学んで、よりよい生き方を追求していく・・・

私自身も、きっと誰かのウォッチ対象として「消費」されているのでしょう。

 

そうやって、関わり合うこと、「他」を見ることこそ、人間らしさなんじゃないでしょうか?

自分の人生は、一人で、何もない部屋の中でも生きられると思いますが、それは果たして充実していると言えるのだろうか?

答えはNOだと思います。

リアルでも、仮想世界でも、「誰か」と触れ合うことでこそ、幅が広がっていくと思うのです。

 

 

批判的なことを言われたくないだけでしょ?

結局、「自分の人生を生きなよ」なんてことを言う人達は、自分の人生をネット上にばらまいて観察対象にしておきながら、良く言われることだけを望み、悪く言われることが気に食わないだけなのでしょう。

「私のことを悪く言わないで欲しい」「私は誉め言葉だけしか受け付けません」、それをかっこいい言葉に書き換えたのが、「自分の人生を生きなよ」という言葉なのです。

 

だったら、自分のことを「消費される材料」としてネット上に出さなければいいじゃないか?と思います。

それは、「痴漢されるなら外に出なければいい」という意味ではなく、「他人の視界に入りたくないならば外に出なければいい」って意味で。

 

 

ネットウォッチはほどほどに

とはいえ、ネットウォッチをすることは高尚な趣味だと思いません。

読書をするにしても、偉人の伝記を読む時と、ゴシップ誌を読む時の精神状態が違いますよね。

ネットウォッチの対象は、どちらかと言うと品行方正なほうではなくて破天荒な方だったり、どこかしらが破綻している人の方が見応えがあります。

私が見ているのはそういったどこか狂った方が多いかもしれない。

だって、私には無いものを持っているから、惹かれてしまうんだもの。

 

でも、見過ぎていると、引っ張られてしまうところもあります。

「もっと私を見て!」「もっともっと私を褒めて!」「私はみんなに愛される人気者なの!」・・・自分のそういう面が引き出されていると思う瞬間も、ある。

 

だから、本当はスピ系や育児デマ絵本作家、トンデモ医療系などなど・・・もっと気になる世界があるのですが、ネットウォッチはほどほどにしなければいけないなぁと思います。

 

 

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