ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

【本感想】ウツ婚!! ストレス社会で生きぬくノウハウ満載

こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

出産予定日の2週間前に生まれてしまったので、色々としわ寄せが来ていました。

たとえば、こちら。

 

「淑子、これ届いてた」

夫が、私の実家まで来てくれた時に、ある本を渡してくれました。

なぜ開封して持ってくるのだ?普通勝手に封筒とか開けなくない・・・?と思ったんだけど、そういえば彼の実家はプライバシー少なめだったわ、と思い直しました。

 

 そして、その本を実家のテーブルに置いておいたらですね、母に怪訝な顔されました。

 

「淑子ちゃん、あなた・・・死にたいってどういうこと?」

 

その本が、こちらですね。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ウツ婚!! 死にたい私が生き延びるための婚活 [ 石田月美 ]
価格:1760円(税込、送料無料) (2021/1/18時点)

楽天で購入

 

 

 「ウツ婚!! 死にたい私が生き延びるための婚活」です。

 

 

どんな本なの?

公式サイトによると、こんな内容です。

 

笑って泣いて役に立つ、
生きづらさ解体新書

うつ、摂食障害・対人恐怖・強迫性障害など様々な精神疾患を抱え、実家に引きこもり寄生する体重90kgのニートだった著者がはじめた「生き延びるための婚活」。何度も失敗し、「喰い逃げ」もされ、それでも婚活を通じて回復していく経験を綴る傷だらけの物語編と、その経験から得たスキルとテクニックをありったけ詰め込んだHOW TO編の2本立て。ケッコン? 何ソレ、おいしいの? 笑って泣いて役に立つ、当事者はもちろん支援者にも読んで欲しい、生きづらさ解体新書。

 

ちなみに帯コメントは、こんな感じ。

今まで死なずにいただけでも精一杯のウツ女子たちへ。史上最低のスタートラインから走り出す当事者発の婚活実践メソッドは、どこまでも精緻で、優しさと容認に満ちていた。
──鈴木大介(文筆業)

 

超・具体的で、超・自己開示している婚活本

色々なエッセイを読んできたのですが、この本は凄いな!と思いました。

何がすごいかというと、超・具体的にHOW TOが書かれているんですね。

どういうステップで結婚まで行くかが、婚活しようと思ったその日から、婚姻届を出すその瞬間まで。

しかも、ターゲットの「ビョーキ女子」でも無理なくできるような方法で。

 

前半の著者自身の婚活についても、めちゃくちゃ細かく、超・自己開示しながら超・具体的に書いていて、これを読めば無理なく婚活ができそうな気がするのが、とても良いなと思いました。

 

 

ビョーキな人が書くからこそ、響くのだ

私自身は、心の調子を崩したことがないのですが、友人には何人かそういう人がいます。

 

www.dokudamiyoshiko.com

 

彼女らから話を聞いていると、本当に沈んでいるときは、布団から出られないし、起き上がれないし、だれかに連絡を取ったりする気力もない・・・なんてことも往々にしてあるようです。

そんな中、(おそらく調子の良いときに書いているのだろうけど)実際にそういう経験をしている人が、自分の知識や経験をさらけ出すというのは、同じような境遇の人にとって、本当にわかりやすく、救いになるんだろうなと思います。

 

そして、それは私のような、未経験者にも響く。

 

 

風呂は命の洗濯・・・だけど

その中でも、印象に残っているのが、お風呂に対して。

うつでフリーズした頭では、お風呂ですることはとても多くて困難ということと、湯船はフラッシュバックの引き金になりやすいということで、まずはシャワーを推奨しています。

 

エヴァでの有名なセリフで「風呂は命の洗濯よ♪」っていうのがあるけれども、洗濯って結構パワーかかるもんな・・・と妙に納得。

 

・・・という感じで、細かい部分も「ビョーキ女子」に寄り添って、彼女らに合わせて書かれています。

 

 

ストレス社会で生きるためには

この本のターゲットは、「普通に生活することが困難になっている人」達かもしれませんが、「とりあえず普通に生活できている人」でも、役立つことが満載です。

私が読んでいて思ったのは、「そうか、私たちはこんなにストレスフルな世界にさらされているのか」ということ。

こんなに、色々と考えて、行動して、人と接してやっていかなきゃいけない世界なんて・・・疲れて当然じゃないですか。

そりゃ、一時的にでも慢性的にでも調子が悪くなる人もいるだろうよ。

 

だからさ、無理しないってすごく大事なことなんだよな。

この本は無理せず、極々小さなステップを踏みながら、最終的には「病を抱えたまま社会と繋がる(≒結婚)」を目指していくためのノウハウ本なんだけど、もう少し置き換えると病とまではいかなくても「自分のダメなところを抱えながら生活していく」というノウハウ本ともいうこともできる。

そのためのヒントが、めちゃくちゃ散りばめられていました。

 

 

1983年生まれの著者が繰り出すカルチャー

そしてもう1つ。

前半の物語編は、膨大な量の脚注がついています。

 

これがねぇ・・・時代がほぼ同じ私には、ビシバシと響きました。

マンガ、小説、映画、トレンディドラマ、90~00年代ソング・・・色々なところから、ワードを引っ張ってきて、物語編の婚活奮闘記に彩を与えてます。

 

「うわ、懐かしい・・・」そんな風に思いながら、「っていうか、脚注多すぎ」と全部読みたい派の私を悩ませる。

そんな読み方も、久しぶりで面白かった。

 

 

ビョーキの人も、ビョーキでない人も

この本は、「ビョーキ」の人も、そうでない人も楽しく読めるし、発見があると思いました。

婚活中でつまずいている人も、結構いいと思う!

 

そして家に置いておくと、意外な効果もあるかもしれません。

「淑子、たまには子ども置いてカフェでのんびりしてきたら?リフレッシュ大事だよ!」

この表紙に驚いたのか、元からそう考えていたのか・・・夫からこんなことを言われました。

 

 

こちらもどうぞ 

www.dokudamiyoshiko.com