ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

他人との距離の詰め方を考えた話

f:id:dokudamiyoshiko:20201223122813j:plain


こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

入院した産院の夜勤担当のオバチャン助産師さんが、産後に初めてバイタルチェックに来た時、私をじっと見つめて、こう言いました。

 

「ドクダミさんって、大人しいわねぇ~」

 

「はぁ・・・そうですかね?」

「お仕事は、何されているの?」

「営業です」

マジで?って言う顔のオバチャンに、曖昧な顔で笑う私。

 

そして心の中でこんなことを思っていました。

「ハァ?何言ってんの?こちとらあなたを絶賛警戒中なんだよ!?あなたに心、開いてないだけなの~!」

 

 

オバチャン助産師さんが苦手だった

出産した時の話でも書いたけど、このオバチャン助産師さん、私はなんだか苦手だったんですよね。

破水して入院した時に最初にお世話になった人なんだけと、いきなり「破水するなんてアカン。身体を大切にしろ!」みたいに怒るし、爪が長いと怒るし(確かに長かった)、あわてて来たからマスク忘れたら怒るし(夫が買いに行ってくれた)、陣痛が痛いと行ったらもっと痛くなるって脅すし(確かにもっと痛くなった)、かと思ったら、突然手を握ってくるし、自分が刈り上げヘアーだからか、前髪が長いとか怒るし(これは出産関係なくない?)・・・

 

んで、出産したら突然モードチェンジして、「ママ~」とか呼び出すし・・・なんだろう、一言で言うなら、やっぱり苦手。

 

そうか、大人しいと思われていたのか。

そんなことないのにな・・・

 

と思っていたら、お隣の部屋の人が廊下でオバチャンと喋っている声が聞こえました。

「そうなんですよぉ~、明日が退院でぇ~、さびし~ですぅ~!」

「頑張るんだよ、ママ!」

「はぁ~い」

・・・ああ、確かにお隣さんと比べたら私はめちゃくちゃ大人しい。

っていうか、お隣さんの方がすごい頼りにして、懐いている。

すごいなぁ、オバチャンをめちゃくちゃ頼っているのか、もともとこんなに人懐っこい感じなのか、出産でハイになっているのか、面会できない分会話に飢えているのか、それともこれが若さというものなのだろうか?

 

あんな風に、素直にオバチャンに甘えられないのは、私が年を取ってしまったからなのか、もともとひねくれた性格だからなのか?

 

 

人との距離感を変えなければいけないかもしれない

私は今までサラリーマンとして生きてきて、初対面の人との接し方であったり、距離の縮め方というのをなんとなく自分の中で習得していました。

でも、もしかしたら母の世界、ママ友の世界というのは、今まで私がやってきた人付き合いの仕方が通用しなくなるのかもしれません。

 

初対面でどこまで距離を詰められるか、初対面でどこまで仲良くなれるかで、その後の付き合いが変わっていくような接し方・・・正直そういうのは結構苦手なんだけれども、やろうと思えばできなくもない。

 

年齢も趣味も、育ってきた環境も何もかも違う人達と、ただ一点「ママ」はというだけで 交流を持たなければいけない世界・・・その入口を少し見たような気がしてしまいました。

 

 

オバチャンとの和解

冒頭に出てきたオバチャン助産師さんは、夜勤3回分お世話になりました。

1回目は入院時で、もっと母になる自覚をしろということで細々怒られ、2回目は冒頭にあったような「大人しい人」という評価をされ、3回目は授乳が始まるタイミングだったので夜中にマッサージをしてもらい、寝ない子のあやし方を教えてもらったりと・・・なんだかんだで距離が縮まりました。

 

3回目に会った、オバチャンの夜勤明けの朝が、私の退院の日の朝でした。

深夜のマッサージや搾乳などなどで、またオバチャンの私への評価が変わったようです。

 

「あんた頑張り屋さんだから、無理しちゃダメよ」

 

あれ?

母になる自覚なしダメ妊婦→大人しい人→頑張り屋さん、になってる。

相変わらず決めつけて喋る感じだけど、ちゃんと見ててくれているのかな。

 

「旦那のこと、うま~く使って頼って行きなさいよ見た感じ、あんたの旦那は協力してくれそうだから」

 

その言葉を聞いて、ふと思いました。

このオバチャンが若い時、仮に育児をしていたとしたら、旦那さんは協力してくれてたのだろうか?と。

今とは時代が全然違うし、助産師としてバリバリ働いている妻はプロだからと言って、子育てを任せきりにする旦那さんだったかもしれません。

 

そして、朝9時に迎えにくる約束だった夫は、オバチャンの指令により直前に30分前倒しで呼び出され、こう言われました。

「ちゃんと奥さんを出来る限りの範囲でサポートしてあげてくださいね」

きっと、自分の夜勤明けに間に合うように、前倒しで呼び出したのだろう。

お迎え時間の前倒しについては、正直なところもう少し早く言ってほしかったけど、まぁきっとこれも、オバチャンの優しさなのだと思う。

 

あのオバチャンは、どうやら夜勤が専門のようなので、またあの産院で産むことがなければ、2度と会うことはできないかもしれません。

 

少しずつ距離を詰めるんじゃなくて、いきなり距離を詰めて、すぐに何でも相談できて頼れる関係になる事も、大切なのかもしれないなぁ、とオバチャンの後ろ姿を見て、思ったのでした。

 

 

こちらもどうぞ 

www.dokudamiyoshiko.com