こんにちは、ドクダミ淑子です。
以前、はあちゅうさんの訴状を読んだ感想文を書きました。
今回は、はあちゅうさんの代理人をしていると公表されている弁護士さんが、原告本人での訴訟を起こし、その訴状がネット上で公開されていたので、それを読んで感想文を書いてみようと思います。
読んだのは、こちらです。
※私は法律の専門家ではないため、今回はあくまでも「文章」としてこの訴状を読み、気になったところ、面白かったこと、新たな発見だと思ったことを記載しています。「訴状」「法的な文書」としてのフォーマット・定型文などがあればご指摘ください。
この訴状で言いたいことは
訴状は16ページに及ぶ長文なのですが、結局何が言いたいか?というと、「請求の趣旨」に書かれている、この2点。
- 被告(インターネット通信を提供しているプロバイダ)は、発信者(ツイートの主)の個人情報を教えなさい。
- 原告と被告の訴訟の費用は、被告のあなた(プロバイダ)が払ってね。
もう少し掘り下げていきましょう。
Q. そもそも、なぜ、発信者の個人情報が欲しいの?
A. 名誉感情を侵害されているから。
(訴状を送るためには、氏名・住所などの個人情報がなければ送れないが、その個人情報をプロバイダが持っているので、寄こせと言うこと)
Q. どういうことで名誉感情が侵害されているの?
A. 「自称弁護士」「ガムテ弁護士」として侮蔑し、「パパ活」という虚偽事実を提示して、原告の名誉権を侵害している。
以上がこの訴状の根幹で、その他については「自称弁護士」「ガムテ弁護士」「パパ活」についてや、その他もろもろの補足・蛇足(今回の件とは関係ない話も含む)をつけまくっているんですね。
関係ない自慢話(?)が多すぎる
訴状には、先述したことの根拠・裏付け・補足となるべきことを記載すべきはずなのに、関係ない情報が多すぎるんですよね。
まずは、原告であるご自身の自慢っぽい話。
- 最近世間で話題の誹謗中傷に関する業務をやっている。
- はあちゅう・ゆたぼん・立花孝志の代理人を務めている。
- ホリエモンやメンタリストDaiGoとも仲良し。
- 100平米のマンションに住んでいて、一人暮らしにしては大きい家だった。
はあちゅうさんの訴状でもあるけど、ちょいちょい自慢話っぽいやつを挟んでくるのって、どういう思考回路なんでしょうかね?
私が裁判官だったら、「それ、関係なくない?」って言うと思う。
「ちなみに」言い過ぎ
また、「ちなみに」を言い過ぎているのも気になりました。
- ちなみに、発信者はブロックしていたのに、敢えておそらく別アカウントから原告のことを覗いていた。
- ちなみに、ガムテ弁護士と呼ばれている理由は、インターンの女子大生と人狼ゲームをした時の胸に名札代わりのガムテープを貼ったことがきっかけ。
- ちなみに原告は俳優A・BとメンタリストDaiGoとホリエモンとよく人狼ゲームで遊ぶ<以下略>
- ちなみに、原告はネットで絡まれたら、言われたら言い返すという方針を取っているので炎上を招くことは頻発している。
4ヶ所ですね。
どこかでも指摘がありましたが、「ちなみに」というのは、話の本筋がズレているサインだと思うから、訴状の表現としてはあまり良くないんじゃないかしら?(個人の感想です)
私が裁判官だったら、「ちなみに」って言い出した瞬間、「あ、ちなみには、いらないです」って言うと思う。
言い訳パートは、一文が長めになる
はあちゅうさんの訴状もそうでしたが(2回目)、一文が長ったらしいんですよね。
特に、「女子大生の胸にガムテープを貼った経緯」と、「女性を居候させた経緯」のところ。
ガムテープの経緯なんて、6ページ目の5行目から、( )に入った文章も含めると計17行に渡り、途切れず続いています。
女性を居候させた件については、もう少しコンパクトだけど、苦しい言い訳っぽいなと感じました。
パパ活は犯罪で虚偽の事実で名誉権の侵害なのか?
訴状の中には、パパ活=援助交際=犯罪みたいな書き方がされていて、そういう風に言うのは侮辱だということが書かれてました。
アラフォーのおじさんが女子大生に寿司をご馳走することは、女子大生からすれば「パパ活」と言われてもおかしくないんじゃないのかなぁ?というのが私の感想です。
あとは、犯罪じゃないって認識だから、パパ活アプリとかあるんじゃないの?
訴状ってなんだろう?
以上、今回2通目の訴状を読んでの感想文を書いてみました。
やっぱり私は思うのです。
訴状って、こんなにダラダラと、ブログみたいに書いていい文書なのかしら?
もっと簡潔に事実を伝え、原告の被った損害とか「ああ、それはたしかに大変だね」と思わせるような内容じゃないの?
前回の感想文の時に、実際に訴状を書いたことがある方々からは、「普通はこんな文章ではない」というコメントがあったので、そう思うのは、私だけじゃないと思います。
今回は、他の弁護士さんからもツッコミが入っていましたね。
誰もが、自由に意見を言える世界であれ
最後に・・・
私は、訴状を読み慣れていないような方、もっと言うと長文を読む気がしないという方に向けても分かりやすいように、ある程度、割愛しながら面白おかしく読める文章というのを意識してこれを書いていますが、私は実際にこういう件が「面白い」とは思っていません。
むしろ、こういう「個人の過剰な自意識を守るために、他人の意見論評の範疇を出ないような言葉すら認めない」という姿勢にはものすごく疑問を抱いています。
誹謗中傷は、絶対にダメ。
ただし、意見・論評・批評を「誹謗中傷だ!」と曲解して、すべて封じようとするのはおかしい。
誰もが、思いやりを持って自由に発言し、意見を出し合い、よりよい世の中になることを、心から祈っています。
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