こんにちは、ドクダミ淑子です。
その昔、大学時代のバイトの先輩(男)が、こんなことを言っていました。
「付き合うなら、『ありがとう』と『ごめんなさい』の言える子だ。以上!」
その方は結構な面食いさんででして、美女ばかり付き合っているようでした。
「キレイな人と付き合えて、めっちゃ幸せじゃないですか!」とちょっと持ち上げたつもりの私に、さっきのセリフを言ったんですね。
「いくら美人でも・・・」と言いながら。
それはもう10年以上前の話なのですが、なんとなく心に残っていました。
っていうか、私の中では「ありがとう」と「ごめんなさい」が出来ない人なんて、この世のどこにいるんだろう?子どもの時に学びますよね??って思っていました。
でも、この「ありがとう」と「ごめんなさい」が言えない大人って、結構いるんだな、と思うようになってきました。
旅館の食事を「大失敗」というおじさん
今回、そんなことを考えたのが、今ネットで炎上している、こちらの方のツイート。
Go Toでちょっと高い旅館に泊まったら、大失敗。出てきた夕食がこれ。さらに天麩羅とごはん、お吸い物。多すぎて到底食べきれない。シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提(としか思えないし、実際にかなりの廃棄が出ているはず)。不味くはないけど、体験価値としては…… pic.twitter.com/hw3xsCQTfM
— よりかね けいいち@子どもに伝えたいIT/メディアリテラシー(noteサークル) (@k_yorikane) August 10, 2020
「大失敗」「廃棄前提」と言いながら、旅館の夕食の写真をアップ。
そして、「場所は万座温泉」とまで書いてしまう。
観光協会のサイトには宿泊施設9つしか載っていないんですけど!
炎上しても謝れないおじさん
そして、色々な「反対意見」「たしなめ」のようなものに対して、彼は反論しているんですね。
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少食の実感なし
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こういったご馳走がいい方は良いだろうが、私にとっては大失敗(また言ってる)
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多いほうが喜ばれるなら、マーケティングのリサーチデータがぜひ見たい
- 業界全体は、一般論として効率を優先して犠牲になってしまっている(何が?食材廃棄?)
- このままで本当にいいんだっけ(食材廃棄が?)、というのは、気づいている人は気づいている
うわぁ・・・「マーケティングのリサーチデータ」ですって!
こういうことを言う人って、意識高い系っぽいなぁ。
「業界全体」「食材破棄の問題」「一般論として」など、頭いい人っぽい言葉の使い方をしているところも、ポイント高いですね。
それっぽい言葉を並べて、それっぽい文章にして、自分の持論をこじつけるような。
「気づく人は気づいている」とかね、お前らと違って高い視点で物事を見ているんだぜ!みたいな人が良く言うセリフじゃないですか。
この炎上の理由って、まさにこれが答えだと思うんですよね。
多すぎて食べきれなかったという話ならそう書けばいいのに。
— とらちゃん (@triangle83) August 12, 2020
旅館のおもてなしの心を『大失敗』なんて書くから、読んでる側も不快になる。
この品数は旅館としては普通だと思います。今後もしまた旅館に泊まるようでしたら、事前に食事は少なめにして欲しいと伝えておくと良いでしょう。
40代になって、初めて「いい旅館」に泊まったからご存じなかったのかもしれませんけれども、旅館って大体このスタイルでしょ?
それを「食べきれない~」とか言いながら食べるのが楽しいんでしょ。
だから一言、「大失敗」の部分を言い過ぎだったとか、自分が無知だったとか、自分にとっては多すぎたとか、そういう言い方に変えればいいのに。
でも、言えないんです。
その「ごめんなさい」とか、「配慮が足りませんでした」とかの一言が。
さらに、「法的措置」をチラつかせるおじさん
ここで終わりではありません。
さらに、「法的措置」をチラつかせるんですね。
ごく一部ですが、看過できない個人攻撃、誹謗中傷、嫌がらせが見られるため、友人の弁護士への相談を開始しました。詳細検討し、必要に応じた手続きを取っていきます。
— よりかね けいいち@子どもに伝えたいIT/メディアリテラシー(noteサークル) (@k_yorikane) August 13, 2020
何、この、開き直り!
それでも自分のツイートの内容は訂正しない。
いや、きっと彼の中では「大失敗」は絶対的正義なんだろう。
なぜだかわからないけれども、謝ったら負けなのだろう。
弁護士の友人とやらも大変だな・・・
早い時点で「ごめんなさい」が言えればボヤで済んだのに
こういう、フリーランスで、(おそらく)本名で仕事をしている人で、こういう「不特定多数の人が不快感を示す言動」って今後ビジネスをしていく上で、痛手になると思うんですけどね。
私がもしも彼の立場だったら、「旅館の方への配慮が足りなかった」「失礼な言い方をした」という内容で、早々に追記すると思います。
っていうか、そもそもこんなこと言わないけどな。
長らくサラリーマンとして社会で経済活動をしてきた私には、ない感覚なんですよね。
この、「絶対に謝らない」ってやつが。
謝ったほうがいいポイントと、譲れないポイントっていうのは分けて考えるし、どう転んでも最悪の結果を避けることだけは守る。
そして、その対応でいかにプラスに転じられるかどうかが、腕の見せ所なんですよ。
自分の意見と違う意見がたくさん来た時に、どういう受け入れ方をして、どういう風に返すかって人間の器量が問われるよなぁと思った。
— ドクダミ淑子 (@dokudamiyoshiko) August 12, 2020
「自分は広い目線で考えている」とか言って意見をシャットアウトするこの人から、教わりたいことはないわ。
余談だけど私はこのくらいの量なら完食する。 https://t.co/EN9NRlpUwR
タイミングと言い方で、人の反応は変わるものよ
こういう対応って、手を誤るとどんどん炎上していきます。
「スルー」「無視」をしていくと、止まらなくなるし、「謝罪に見せかけた言い訳」っていうのも見透かされる。
いかに上手く「ごめんなさい」ができるかって、結構な高等テクニックなんでしょうね。
だから「私悪くないもん、だから謝らないもん」っていう一見すると簡単な方法に走ってしまう。
そして、「へへん、実はこれは炎上マーケティングでしたぁ~」と言いたくなってしまう。
それは地獄の入口なのです。
だって、燃え続けて、嫌われ続けて、誹謗中傷と闘い続けて・・・ってしなければいけないんですもの。
どっかで聞いたことがあるような、「インフルエンサー」みたいな道を行くってことなのよ。
「ありがとう」「ごめんなさい」の言える人でありたい
さて、冒頭の話に戻って。
私は「ありがとう」と「ごめんなさい」がちゃんと言えてるかどうか?
若い頃と比べると、ちゃんと言えるようになったな。
昔は「そこはまず、謝れ!」って怒られたりしたもんな、言い訳してて。
「ありがとう」は気軽に言うように心がけている。
実在するかどうかわからない、ポテサラおじさんと違って、実名(たぶん)顔出しで勝負している人が、この事態にどう対応するか?
件の彼が、今後どういう対応をしていき、どういう「着地」をさせるのかは、ちょっと楽しみです。
最後に、この件の彼については、「廃棄前提おじさん」という素敵な名前が付き、写真が掲載された旅館は、予約が入ったという素敵なお話も追加されました。
めでたしめでたし。
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