こんにちは、ドクダミ淑子です。
私は、最近まで、わからなかったのです。
「食べ物を残すという行動」が。
オムライスの最後の一口を残すということ
私が大学時代にバイトしていたファミレスには、オムライスがあったんですね。
って、今もありますね。
直径20cm以上あるディナープレートに、卵4個を使って作る、デミグラスソースのたっぷりかかった、とろ~り卵のオムライス。
これがですね・・・「最後の一口」を残す率が、高かったのです。
最後の二口くらいの時もあるけど、本当にスプーン1杯分くらいを残す人も、結構多かったんですね。
これが私はとても不思議で。
自分はよく食べる方なので、この一口を残すということが、理解できなかった。
なぜ、この一口だけが食べられないのか?
こんなの、パクっとしちゃえばいいじゃん。
残す人の気持ちがわかった
さてさて、そんな私が妊娠しまして。
つわりはあまりないのですが、1つだけ変化したことがありました。
それは、自分のお腹のキャパがわからなくなったこと。
ご飯を食べていると、突然来るんですよ。
「あれ・・・お腹いっぱいでもう食べられない」って段階が。
それが、じわじわ「あ、お腹いっぱいになってきた」じゃなくて、突然ストップがかかるのです。
普段の私だったら、最後は無理やり食べちゃうんですよ、残したくないから。
でも、無理なんですね、これが。
そんな時に、冒頭のオムライスを残す人の気持ちが、やっとわかりました。
結局、自分の立場でしか考えられないのよね
さて、私がなぜそんな話をしたのかというと、男女差別だの、セクハラだの、パワハラだのって、自分の経験とか、自分自身の考え方とか、自分の置かれている立場で語りがちだし、バイアスがめちゃくちゃかかるんだなということを、実感したからです。
- 男性の性犯罪率の方が高いという理由で、男性シッターは全員突然活動停止になった
- 女性は妊娠・出産で抜ける可能性があるから、女性の合格者を減らして男性を増やした
この2つ、どっちもアウトですよね。
でも、男性シッターの活動停止については、「やむを得ない」って言っている女性が、ちらほらいるんですよね。
でも、そういう人は、女性だから不採用とか言われると、怒るはずなんです。
結局、自分の立場が不利益を被ることにだけ、人は敏感になってしまって、逆に自分には影響がなければ、鈍感になってしまうのです。
先日少しTwitterで意見交換をした男性がいたのですが、まさに上記のような状態になっていて。
自分はこれが不快とか、これに傷つくとか、これにモヤモヤするとか書いているけれども、とある属性の女性に対しては、何の迷いもなく傷つけてもOKでしょ、みたいなことを書いていて・・・私がモヤモヤしました。
常に自分も差別しているかもしれないと意識しなければ
無意識に、自分と違う属性の人を差別してしまう問題は、なかなか止めることができません。
だって、自分が加害者になっているなんて、誰も思っていないんだもの。
誰だって、自分は悪くない、自分は良い人だという前提に立っているんですよね。
男性シッターへの差別も、「もしも自分の子が性犯罪にあったら怖いから、念のため排除するのは正義」だと思ってしまう。
その気持ちは分かるんだけど、それって「自分の立場」を全部取り払ったら、絶対に間違っているんですよ。
そもそも、問題なのは、「男性でも女性でも、性犯罪者とか前科有の人をどうやってスクリーニングするか」という話で、「それをやるのは面倒臭いから、とりあえず男性全員、ナシで~」っていうのはおかしいんですよ。
だから、そうやって他人を傷つけないためには、「自分が差別的なことを言っているかもしれない」という気持ちを常に持っていることだと思います。
・・・ということを、私は自分の満腹中枢の変化で、やっと悟ったのでした。
こちらもどうぞ