こんにちは、ドクダミ淑子です。
緊急事態宣言が出された都道府県に住んでて、勤務もしている私。
今、私は在宅勤務中ですが、実は、会社には一定数の人がまだ出勤をしている状態。
さて、そんな出勤をしている人から、今日はこんな共有がありました。
「意外なんだけど、まだ通勤してる人って結構いるんだよな」と。
私もお客様へ電話をしてみると、オフィスにいる方も多いなと感じています。
むしろ、中小企業の場合は在宅っていう方が少ないかもしれない。
通常と変わらず勤務をしているという方に在宅勤務の話をしてみると、だいたい「ウチは無理だよ」というような 答えが返ってきます。
「検討の余地なし!」みたいな答えが。
在宅勤務する/しないについては、3月下旬~4月上旬くらいに在宅勤務に切り替える決断をしたかどうかで、4月下旬になった今も二分化されている気がします。
つまり、あのタイミングで在宅勤務をしない・できないと決めたところは、今もそのまま通常勤務。
人事・総務や経営者とよく会話をする私ですが、「ウチは在宅勤務はできない」という人は決まって仕方がないという言い方をします。
でも、果たしてそれは本当に、「仕方ない」「無理」なのでしょうか?
そこで今回は、在宅勤務ができない理由で聞くことを取り上げ、考えてみようと思います。
生活や命に直接関わる仕事だから
病院・介護施設・インフラ関係・保険会社など、年中無休で人々の生活を支えている人たちがいます。
そこはもう、在宅勤務する/しないというような問題ではありませんので、今回は特に触れないでおきます。
問題はそこではなく人々の生活に直接関わるわけではないけれども在宅に変えられないというような話です。
ただ、こういう職種でも実はバックオフィス系は在宅可能だったりもします。
でも、そうしない理由があります。
それは後述することと、もう1つ、「現場が頑張っているから」です。
まぁわかるんだけどさぁ・・・少しでも通勤する人を減らそうよ。
ネットワークやシステムなどのインフラが整っていないから
「ウチは在宅ワークは無理だよ」という企業がこういったことを言います。
「うちはネットワーク環境も整っていないし、システムも社内のパソコンでしか入れないし、セキュリティだって心配だし・・・」
もっともらしい回答かと思うかもしれません。
でも、これって本当は「仕方ない」という問題ではないと思うのです。
こういう事を言う会社で一番問題なのは、本来ならネットワークを整備したり新しいサービスを検討するはずの、情報システム担当や総務担当が多忙すぎて、調査・検討ができないという点なのです。
だって、今は無料~格安で使えるサービスがたくさんあるでしょ?
それを使えば在宅も可能なんじゃないの?
そういった可能性を全部吟味した上で「自分の会社は無理だ」と結論づけているのか・・・たぶん検討すらしていないケースの方が多いと思うのです。
そして、そういう会社は大体総務がいつもドタバタしている。
情報システム担当は、おじさんたちのパソコン操作の相談に乗っている。
紙ベースの書類が多いから
これもよくある理由として出てきます。
「うちは紙とハンコの仕事がほとんどだから、みんな出勤しないとハンコが押せないし、 書類が提出できないんだ」
ただ、これもさっきの話と同じように、仕事の仕組みや進め方を変えることでなんとか対応できることがあるはずです。
一部対応できないものがあるにしても、全部が全部紙でやらなければいけないという理由は今や少ないでしょう。
そういった、紙必須/紙じゃなくてもOKの区別をつけるということも出来ていないのです。
結局、これも仕組みを整えるということが出来ていない会社が言いがちな話です。
社員が 仕事をサボるかもしれないから
これは、評価制度がきちんとできていない会社が言いがちです。
私は営業なので、売上が全てで評価をされていますので、売上さえ上げていれば別に何をしていても構わんという社風です。
そうではない、個人の業務を評価しにくかったり、社内でのいざこざを避けるためにあえて個人の実力がわからないようにしている年功序列の会社というのもあります。
そういう会社が在宅勤務になってしまうと、仕事の質をどうやって評価していいのか分からなくなってしまうのです。
なので、無駄に業務報告を求めたり、無駄に電話してくるような上司が出てきてしまうのもこういった会社に多いと思います。
社員が 悪さをするかもしれないから
中にはこんなご意見もありました。
「業務上の横領などの犯罪のリスクを恐れて在宅勤務にできない」という総務担当。
私はこれを聞いた時に、「従業員の事を全然信頼していないんだな」と思いました。
でも、もう少し考えてみると、問題はそこではないのです。
従業員がもしも犯罪を犯したとしても、それを社内であっても在宅であっても防げるような対策を取っていないというのが問題なのではないでしょうか?
これも結局、仕組みが整っていないという問題に集約されるのではないでしょうか?
在宅勤務は無理!と言い切る会社に居続けるリスク
結局のところ、「ウチは在宅勤務なんて無理」と言い切っている中小企業のほとんどが こういう理由だと思うのです。
- 仕組みを考えるのが面倒臭い
- 忙しくて新しいことを考えている暇がない
- 新しいサービスを取り入れて、リスクを背負うのが嫌なので従来通りがいい
- お金をかけて業務効率化をするよりも、人力で頑張ったほうが良い
- 個人で仕事をさせると何をしているかわからないから、みんなで集まって監視しあった方がいいはずだ
だって、同じ中小企業でも、同じ業種でも、在宅勤務をしている会社もあれば、できないと言い切る会社もあるのです。
その会社の考え方・方針・制度の「差」というのは、今は見えにくいかもしれません。
もしかしたら、在宅勤務をしているところの方が売上が下がっているかもしれません。
でも、私は長い目で見て、今仕組みを整えることを考え始める企業や、考えて実行している企業の方が絶対に将来生き残れると思っています。
もしも「ウチは在宅勤務は無理だよ」と言っている会社にお勤めの方は、少しでも時間の余裕があるなら、チャットサービスやWeb会議などぐらいは検討してみるとか、社内システムのクラウド化、セキュリティについて考える、VDI環境を整えるなど・・・できることを見直してみることも大事だと思います。
今も変わらず会議室で長時間の会議をやっていて、忙しくてそんなこと考えている時間なんてないよというような方、もしかしたら数年後はその会社は大変なことになっているかもしれません。
台風の日も、大雨の日、地震の日、大雪の日・・・だんだん無理して出勤しなくても在宅勤務で乗り切ればいいやというような対応ができる会社が増えてきます。
その時もあなたは、会社に行かなければできない業務のために出勤をするのでしょうか?
これを機にあなたの働き方、あなたの会社の働き方をちょっと見直してみませんか?
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