こんにちは、ドクダミ淑子です。
書店でビビビっと来て買ってしまった文庫本があります。
|
前回書いていた、阿佐ヶ谷姉妹のエッセイと一緒に買ったんですよね。
どんな内容なの?
公式サイトによると、こんな内容です。
「いざ行かん、地上の楽園へ!」。大ざっぱだけど超絶技巧のアジア系マッサージから謎のセレブ客御用達のヘッドスパまで。もまれながら考えた、女性が働くこと、癒やされること。疲れた体と凹んだ心をグイッともみほぐす、マッサージ放浪記! 文庫オリジナルルポ収録。
テーマはマッサージのエッセイです。
深夜の30分ドラマのような、水戸黄門のような、アンパンマンのような…
読み進めていて思ったのが、「深夜の30分ドラマみたいだな」ってところです。
『孤独のグルメ』みたいな、『昼のセント酒』みたいな、『ワカコ酒』みたいな。
アンパンマンのような、水戸黄門のような・・・
・・・というのが、もう「型」がしっかり決まっていて、それに沿って話は進むのに、毎回面白いってところが似ているのです。
こちらのエッセイの1話は、だいたいこんな感じです。
まず、ひと仕事終わるんですね。
そのまま帰るところなのか、仕事と仕事の合間に時間が空いているのか、時間ができます。
そして、身体がカチコチなんですよ。
首なのか、肩なのか、頭なのか、全身なのか・・・とにかくどこかしらがカチコチで。
「もう、行くしかない!」とアプリ(ホットペッパービューティー)をポチポチして、GO!するんです。
出てくるのは・・・美女なのか、中国人女性なのか、はてまたどんな人なのか。
そして、施術を受けて、色々考えたり、うとうとと極楽へ行ってしまったり。
だいたいが、身体が軽くなるけれども、たまにモヤっとが残るお店もある。
最後に、お支払い、感想。
このエッセイの9割くらいが、この「型」に収まるんですね。
だから何?って感じだと思いますけれども、私が言いたいのは、こういうこと。
「型にはまる安心感がありながら、新しい発見があって、読んでいて楽しい本」なのです。
女を癒すのは、女だ
この本の中でとても印象的なのは、筆者がマッサージサロンを「野戦病院」と言っていることと、セラピストの女性が、元バリキャリというケースが多々あるということでした。
男性は、キャバクラとかで女性に癒してもらうかもしれない。
じゃあ働く女性は誰に癒してもらうのだろうか?
それが、セラピストやマッサージ師だ、と。
もうね、これ、めっちゃわかる!って思いました。
「女の敵は女」とか、「女の職場はピリピリしている」とか、そんな言葉をたまに見かけます。
でも、私はそうは思わなくて。
女同士だからこそ、癒し合い、助け合えることもあるんじゃないか、と。
自分が職場で年長者ということもあるけれども、お互いを癒し合うという表現が近い職場であってほしいし、そうあるような雰囲気づくりをしています。
馴染みのサロンを探したいなと思う1冊
この本は、もう一つ素敵なことがあります。
エッセイの中で出てきたセラピストさんが、文庫本の解説をしてくれていること。
この関係性って、すごくない?
初めはただのお客様とセラピストの関係だったと思うんですよね。
それが、通常だと文筆家とか芸能人とかが多い印象の文庫本の解説をするまでの関係性になるってこと。
私は、整体やマッサージの文句ばかり書いていて、まだまだいい人に巡り合っていません。
(1回だけ凄い整体師に会ったけれども、遠方だったのと汗臭さがハンパなくて、2度目はなかった経験はある)
疲れたらこの店のこの人に癒してもらいたい!って思える人に出会えるように、マッサージジプシーの旅に出ようかな・・・と思う1冊でした。
こちらもどうぞ