ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

どうして人は「ワニくんの死」で怒るのか

f:id:dokudamiyoshiko:20200323225223j:plain


こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

「100日後に死ぬワニ」、予告通り死んでしまいましたね。

色々な人の想いを寄せつつ、予告通りに。

 

しかし、そこから「電通案件だ」「裏切られた」「ショック」みたいな声があり、色々と考えさせられました。

 

無料と有料の差、マネタイズについて、などなどを。

 

 

なぜ「裏切られた」と思うのか?

色々な意見を読んでみましたが、「裏切られた」と思う理由はざっくり2つあるようです。

 

1.突然、商売っ気を出してきたから

みんながTwitterで更新を楽しみにしていて、最終日にとうとう死んでしまった・・・の2時間後に復活し、しかも書籍化だの、いきものがかりとのコラボだのとガンガン攻めてくる。

結局、話題を集めて金儲けしたかっただけなの?

しかも、あの過労死の「電通」が絡んでいるんだって?

電通と言ったら日本の広告を牛耳っている大企業じゃないか!

けしからん!

 

 

2.「死」というテーマを粗末にしているように感じるから

「ワニくん、死なないで」と願いながら、カウントダウンが進み、とうとう死んでしまった。

「ワニくん・・・」

って、涙も乾かぬうちに、それですか!?

死とか、死者への弔いの心とか、喪に服すみたいなのはなく、あっさり生きかえってニコニコしてるって、死を軽く見すぎている。

けしからん!

 

 

3.死というテーマを商売に利用しているから

1と2のミックスですが、「死」という重いテーマを扱っているにも関わらず、それを「商売」「カネ」につなげて、今までの私たちの気持ちを踏みにじる・・・

けしからん!

 

 

「いい作品」だったから非難されているのではないか

ここまで書いていて、つくづく思うのですが、この「100日後に死ぬワニ」っていうのは、多くの人の心を奪う、良い作品だったのではないかと思いました。

正直な話、私は別にそこまで「けしからん!」と思わなかったんですよね。

 

「ワニ君、予告通り死んじゃったのか・・・そうか。」程度の入り込み具合だったから。

 

そんな中、「ワニ君が死んで悲しい」とか、死者への敬意をとか、喪に服したかったとか、そんな風に思わせる人が、一定数いたのです。

そんな熱い気持ちを持っているからこそ、裏切られたときの怒りも大きい。

 

 

マネタイズって難しい

今回の件で、「無料→有料」の移行、つまりマネタイズって、ちゃんとタイミングとかやり方とかを考えないと、逆効果になっちゃうんだなと思いました。

クリエイターが、ちゃんと良い仕事に対して対価を得るべきだと思う一方、「無料×ファン層」を「有料×ファン層」に進化させるのって、すごく難しいのだなと。

 

LINEスタンプのクリエーターとかは、無料スタンプ→有料スタンプ→グッズ販売・・・って上手く出来ているけどな。

「鬼滅の刃」だって、アニメ(無料)から映画(有料)も上手く行きそうだし。

 

今回は「死」というテーマ設定と、タイミングが悪かったというのが大きそうですが。

 

 たとえば、この「ドクダミ自由帳」は、読者の方は完全に無料で読めます。

それが突然、「ハイ、明日から有料マガジンね!月額たったの300円!」ってなったら、きっと払う人なんてほぼいないと思うんですよね。

タダだから、暇つぶしに読んでくれているものだから。

でも、きっと「怒り」にはならないし、「裏切られた」とも言われないと思うんですよね。

ただ、無言で「へー有料になったんだ。じゃあ別のブログ読もう」で、おしまい。

 

もしも私が、「転職相談受けます、無料で」とか言ってリストを集めて個人情報を集めた上で、「ハイ、来月から有料ね!」って言ったら、それは「怒り」「裏切り」に繋がるかもしれない。

転職希望者の私にかける「期待」とかを踏みにじったと思われても仕方ないだろう。

 

つまりは、微妙なさじ加減で、失敗なのか成功なのか、怒りなのか無関心なのかって変わってくる。

そして、作者や電通が思った以上に、「ワニくんの死」で心が動いた人がいた。

今回の騒動は、そんな感じだったのではないかと、思う。

 

 

感動した気持ちは、ウソじゃないから

「ヤラセの何がいけないのか?」という回でも書いたのですが、「だまされた」って言う人には、こう言いたい。

 

別に、ワニくんが「電通案件」であろうとも、ちょっと後味悪かったかもしれないけど、あなたは騙されたわけじゃないし、感動した気持ちは消えない。

「毎日気にしてた自分がバカみたい」ってことも、ない。

 

感動した気持ちは、決して無駄じゃないと思うのです。

 

 

こちらもどうぞ 

www.dokudamiyoshiko.com