こんにちは、ドクダミ淑子です。
先日、ある経営者の方と話をしていました。
その会社は、土日出勤必須の会社です。
最近顕著に応募数が減っていて、なかなか苦戦していました。
今まで、「土日休みではない会社は厳しくなっている」みたいな話をしても、「それはおかしい」「うちは繁忙期だからみんな出ている」「子供の運動会に有休?平日開催の授業参観に行けばいい」と返されていました。
ちなみに残業についても、「仕方ない」「お客様次第」という感じ。
とにかく、「生活の中心は仕事。家族?友達と会う?・・・それで仕事がおろそかになっては困る。俺の若い頃はなぁ・・・」みたいな返事ばかりだったんですよね。
こちらの話に出てきた社長ですね。
自分がバリバリ働いてきて、今もバリバリ働いているから、採用する人に同じレベルを求めてしまうのでしょう。
まぁ、その気持ちはわかる。
わかるんですけれども、時代は変わっているんですよね。
あと、経営者と従業員は、理想の働き方が違う。
その辺が埋まらないなぁ・・・と毎回悩んでいました。
しかし、今回の打ち合わせでは、違いました。
時代の波に気づいたきっかけ
「社長、やっぱり応募が伸びないのは・・・」
「わかってるよ。ウチは土日休みじゃなくて、残業があるからだよ」
「えっ・・・」
とうとう気づいたのか!?
しかし、あれだけ言っても聞かなかったのに、なぜ?
「この前、娘の話を聞いたんだよ」
詳しく話を聞いてみると、娘さんがいくつかの企業に内定をもらい、その選定理由を聞いたからということでした。
それが、「土日休みで、残業がなくて、転勤もないから、以上!」だったようなのです。
「今まで、自分の苦労話とかをたくさん聞かせて、社会に出る心構えを教えてきたつもりの娘がそんな考えだったから、ショックを受けた。でも、そういう時代なんだとわかった」
どうやら、社長さんは22歳の娘さんの言葉で、時代の波というものを理解したようです。
昭和のモーレツサラリーマンを襲うダブルパンチ
それだけではなかったそうです。
実は、その社長には社会人の息子さんもいたのですが、彼は就職1年目にして、退職代行を使って退職。
「なんで、相談してくれなかったんだ?」と言う社長に、息子さんはこう言ったそうです。
「父さんに言っても、根性が足りないとか3年頑張れとか、言われるだろうから、母さんと妹に相談して決めた」
そして、その事についても娘さんから諭されたようです。
「お父さんみたいな働き方を見て、私たちは自分らしくいられる働き方を考えるようになったんだよ」
うわぁ・・・ショックだろうなぁ。
社長の気持ちもわからなくもない私は、少し気の毒に思いました。
時代の流れに気づくきっかけがあるということ
とはいえ、時代の流れに気づくきっかけがあるってことは、良いことだなと思いました。
いつまでも「根性!努力!残業!」を貫くのではなく、時代の波に気づけるタイミングがあったんですね。
彼の場合、それは残念ながら営業担当の私ではなく息子さんでもなく、娘さんという存在。
やっぱり、子ども、とくに異性の「娘」に言われるって、大きいんでしょうね。
違う世代との「対話」は大切だよね
人の話をあまり聞かず、自分の考えが正しいと思いがちな社長には、娘さんがいたから軌道修正が出来そうです。
でも、もしも娘さんがいなかったら?
このおじさんにおいては、いつまでも「今の若者はやる気がなくてけしからん!」だったかもしれません。
別に、家族じゃなくても、「違う世代」の話を聞くことって、大切だと思うのです。
20代は、中年や高齢者と。
40代は、若者や先輩と。
・・・そうやって、異世代間の意見交換をすることで、自分のネジを時代に合わせて締め直すこと。
それはいくつになっても、意識していかないとな、と思いました。
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