ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

「ゾンビ・サファリパーク」は秀逸なタイトルなのかもしれない

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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

バチェラー目当てでなってしまった、Amazonプライム会員。

せっかくなので、プライムビデオをせっせと探しています。

 

そんな中、目についたものがありました。

 

『ゾンビ・サファリパーク』

 

・・・何だこれ?

 

 

内容は普通のゾンビ映画でした

評価の☆の数としては、悪くはないんですよ。

90分くらいだし・・・ととりあえず見てみました。

 

内容は、よくあるゾンビ映画でした。

悪くはない。

っていうか、むしろちゃんとゾンビ映画として、面白い。

「ゾンビ・サファリパーク」なんてタイトルにしては。

 

この映画、原題は「The Resort」っていうんですよ。

 

みんなが「リゾート」と呼んでいる、ゾンビがいる島がありまして、そこに主人公がやってくるんですね。

リゾートのスタッフが、「このリゾートは最新鋭のナントカカントカシステムで完璧に制御されているので100%安全です」みたいなことを言って安心しきった主人公たちは・・・

 

ここまで言ったらわかりますよね?

いや、むしろここまで言わなくてもわかりますよね?

お察しの通り、セキュリティは壊れ、ゾンビ暴走って話です。

最近のジュラシック・パーク(ジュラシック・ワールド?)とかと似たような流れ。

 

 

邦題を付ける会議を妄想してみる

ここで、原題『The Resort』に邦題を付ける会議を想像してみましょう。

 

「え~、これよりぃ~、『The Resort』の邦題について検討をしたいと思います」

 

「あの・・・そのままでいいんじゃないですか?最近の映画は邦題を付けないことも多いですし・・・」

わりと若い方の社員が、おずおずと言い出しました。 

 

「確かにそうだな」

彼の隣に座っている、彼の上司も賛成しているようです。

上司は最近他社からヘッドハンティングされて転職してきた、社歴は若いですが業界経験は長い人です。

 

「・・・他に意見のある方?」

「・・・」

「無いようなので、それでは原題のママで・・・」

 

バーン!

そこで机をたたいて、立ち上がる取締役。

かつて彼は社内で「伝説の邦題付け職人」と呼ばれていた、邦題を付けることに命を注ぐ人でした。

 

「そんなんで、許されると思っているのか、貴様らぁっ!!」

職人は、真っ赤になりながら、拳の震えを握ることでやっと抑えています。

「俺たちがぁ、邦題を付けないで、どうするんだ!それで仕事をしていると言えるのかぁ!?反対するものは、今ここでその理由を言えっ!」

 

「・・・」

「・・・」

「ええ、それでは、邦題を付ける方向性で進めましょう」

「フンッ」

取締役は、ドカッと音をたてて席につきました。

 

「ゾンビ・・・ですよね」

「そうです、ゾンビです」

「リゾート・・・リゾートアイランドですよね?」

「そうです、リゾートアイランドです」

「じゃあ・・・ゾンビ・アイランドなんて・・・」

 

取締役の顔色を窺いながら、発表をしていきます。

「ひねりが足らん!」

 

「ジュラ・・・いや、ゾンビ・パークって言うのは・・・」

「パクったの、分かりやすくないですか?」

「じゃあ、ゾンビ・ワールド」

「世界戦争は終わったんですよ、島の中だけです」

 

しばらく話を聞いていた取締役が、突然ひらめいたようでまた立ち上がりました。

注目する社員たち。

「サファリパーク・・・」

「サファリ・・・?」

「ゾンビ・サファリパークだっ!!」

「(えーっ!?)・・・」

 

「えー、では、ゾンビ・サファリパークで行こうと思います」

 

・・・以上、完全に妄想ですが、「有無を言わさぬ環境」で決めたんじゃないかと思うんですよね。

それか、「いいじゃん、面白いし、それで行っちゃえーウェーイ!」って勢いで決めたか。

サラリーマン達が真面目な顔しながら、リスクだのメリットだの、そういうのを考えて多数決を取って決めたとは、思えないんだよね。

 

 

ゾンビ・サファリパークの良いところ

さて、そんな「ゾンビ・サファリパーク」ですが、いいところも結構あると思うんですよね。

 

どんな映画か一発でわかる

「野生のゾンビが閉ざされた空間で放し飼いにされている」ということが、「ゾンビ・サファリパーク」というタイトルでわかるんですよね。

これは、原題の『The Resort』よりも格段に伝わりやすいです。

 

あらすじも大体わかる

ジュラシック的なパークと似た展開なんだろうなとわかる。

 

マイナスからのスタート

あまりにもダサいタイトルなので、「思ったよりもちゃんとしている」「思ったよりも面白い」という、「最初はマイナスだったけれどもプラス(またはゼロ)になった」という効果があります。

 

そもそも、「タイトルがダサくて見る気がしなくなる」以外は、わりとメリット感があるんですね。

 

さすが、天才的邦題付け職人の仕事ならではの細やかなしかけですね。

 

ただ単に、見た目のダサさだけではなく、言葉が生むイメージ・効果を計算しつくしたタイトル・・・私もブログのタイトルを付ける時には、参考にしようと思います。

 

 

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