こんにちは、ドクダミ淑子です。
仕事中に、後輩へこんな話をしました。
「もしも今、お客様がウチのサービスを使ってくれなかったとしたら、どんなリスクがあるか?っていうのをちゃんと説明した方がいいよ」という話。
このままずっと人が入らなかったら、現場が疲弊していくだろう。
そしたら、体調を崩して休む人や辞める人も出てくるかもしれなくて、さらに現場が疲弊して・・・の悪循環になってしまう。
こんなことをお客様と話をして、「だったら、今のタイミングでお金を使ってでも募集しなければ!」と思ってもらおう。
・・・そんな話をしました。
私はこの話をしながら、改めて、営業の仕事も何かを売るための文章を書く時も、「リスクの説明」というのは大事だなと思いました。
ただ、この「リスクの説明」というのは上手くやらないと、ただの「脅迫」「脅し」になってしまう可能性もあるなとも思ったのです。
どうやって、「やらないことのリスク」を脅迫めかずにしっかり説明できるのかな?と考えた時に、2つのTVCMを思い出したのです。
「早く言ってよぉ」の名刺のCM
まず1つめは、法人向けクラウド名刺管理サービスを提供している、Sansan。
浅葉建設を落としたい会社と、実は浅葉建設のキーパーソンとちょっとしたつながりがあった若手社員がいて、「もしも名詞が共有されていたとしたらもっと違う展開だったのに」という内容が、いろんなパターンで表現されています。
「早く言ってよぉ」というセリフの可愛らしさと、コミカルさ、半沢直樹風の少しシリアスドラマをオマージュしたようなとても印象に残るCMです。
CM動画はこちら
「ジャ、イイデス~」の決済システムCM
次にリクルートの、AirペイのCM。
こちらはNo.1インスタグラマーや、デビッド・ジャガーが自分の店を訪れて、「カード使えますか?」という聞かれるシーンが流れます。
「うち現金だけなんですよ」
「ジャ、イイデス~」
そして去っていく一行。
それを見ながら店長のオダギリジョーは「エアペイ・・・」と商品名をつぶやくのです。
CM動画はこちら
両方とも自社のサービスを使わないことのリスクを説明しているのですが、どっちも「脅し」とか「脅迫」という感じはしません。
一体なぜなのでしょうか?
ありそうでありえないシチュエーションだから
2つのCMは両方とも、まずは「ありそうなシチュエーション」から始まります。
外国人が来店する飲食店とか、仕事で競合他社とのコンペで負けそうになってする作戦会議など、「ああ、こういうシーンわかるわ」というシーンです。
ただ、その次が「ありえない内容」なのです。
社長室でパターの練習をしている社長の持っているゴルフボールや、パサッと開いたセンスに、今、まさに落としたいと思って作戦会議をしている会社の社名が書かれているたり、世界的ロックスターのデビット・ジャガーが来店したりする。
・・・これは、めったにないシチュエーションですよね。
このあり得そうな現実感とあり得なさそうな虚構のバランスが絶妙だからこそ、リアルであるのに、リアルでないような雰囲気が生まれるのです。
遊び心がある
そしてこの2つのCMは、どちらも 細かいところに遊び心が隠れています。
大ヒットドラマ風の重々しい雰囲気をぶち壊すような「早く言ってよぉ」という松重豊さんの表情、「ジャイイデスゥ」と去ってくるりと振り返る姿や、行く先が「はい喜んで~」の適当な居酒屋・やす衛門という名前だったり・・・と細かいところで、ちょっとした遊び心がキラリと輝いています。
ちょっと面白く、「これが無かったら困るよね・・・でも、こんなことってあり得ないけどね」くらいの方が、リスクを説明してもスッと入ってくるのかもしれません。
実際に作ってみよう
では、私がイラっとしている「Googleアシスタント」がなかったら、どういうシーンで私が困るのか?を考えてみましょう。
Googleアシスタントは「ロシア語の翻訳もできまっせ~」とアピールしてきて、「いらんわ!」とツッコんでいたのですが・・・
もしもHYDEさんがロシア人だったらどうしましょうか?
ラルクリスマスの時はコサックダンスをしそうな帽子がめっちゃ似合っていたので、もしかしたらロシア人なのかもしれません。
HYDEさんがいるんですよ、私の目の前に。
サインをもらいたいんですけれども、「サインください」って言っても伝わらないんですね。
紙を渡しても、何を書いていいかわからず、ドラえもん描いちゃうの。
いや、それも欲しいんだけど、「サイン・・・サイン・・・」ってなる。
ああ、ロシア語が話せたら・・・
Googleアシスタントがあれば、こんな時も安心ですよ!
ロシア人ver.のHYDEさんからもサインがもらえます!!
・・・ってなったら、「すげー!」ってなるわな。
そういうことなのです。
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