ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

声を挙げられる社会での「私の主張が通って当然」という間違い

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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

#NoBagForMe という取り組みを知っていますか?

 

公式サイトによると、こんな趣旨でスタートした取り組みです。

 

#NoBagForMe プロジェクトは、女性が活躍する社会の時代の変化にあわせ、生理に対するこれまでの価値観を周囲の環境含め変化させることを目指して発足しました。

女性が生理用品を購入する時に、紙袋で包む理由は、世の中の人々が生理という現象に対して心のどこかで、「恥ずかしい」や「隠したい」と感じていることに起因するのではないかと捉えています。

そこでソフィは、女性の体に自然に起こる生理について、「気兼ねなく語れる世の中であってほしい」との願いを込めて、意見や情報交換を行える世の中の空気感の醸成を行うために、まずは紙袋で生理用品を隠す必要性を感じさせない、新しいパッケージのデザインを開発します。 

 

私は生理用品の「モレません!安心です!」「超絶怒涛の吸収力!なんなら宇宙レベルの吸収力!」「薄いのが自慢!」「脅威の30cm!!」と、やたらと主張する「THE★生理用品です」ってパッケージは好きではないし、生理用品をレジに持っていくときの何とも言えぬ気まずさはあまり見ていて楽しいものではないので、男性も女性も「生理」に気兼ねなく接することができるパッケージだったらと思いました。

 

だから、いいプロジェクトじゃないか!と思ったのですが、どうやらこのプロジェクトって、炎上していたみたいなんですね。

 

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炎上の理由はどういうものか?

プロジェクトについて、女性側から批判が起こったとありましたが、今わかる範囲で、その理由を調べてみました。

 

デザインが可愛すぎる

【A】【B】【C】と3種類のデザイン案があったのですが、【C】の猫柄について、こんな感じのコメントが付いていました。

  • 可愛すぎる、お菓子と間違える
  • 女はみんな猫ちゃんだったら可愛いと思っているのか?
  • 20代なら可愛いデザインだから受け入れられるけど、30代の私には可愛すぎて手に取りにくい
  • 全ての年代の人に受け入れられるデザインにしてほしい

 

私、30代だけど、猫ちゃんも可愛くていいなと思ったよ。 

なぜこういう人は、「可愛ければいいって思っているなんてバカにしている」とか怒ったり、「30代はこの柄は受け入れません!」とか決めつけちゃうんだろう?

 

 

生理をポジティブなものにしないでほしい

可愛すぎるという意見に、こういう側面のコメントもありました。

  • 生理をポジティブに捉える考え方が嫌だ
  • 生理は辛いものだ 

私はどちらかというと軽い方なので、あまり生理だからといって生活や仕事に支障をきたすことはありません。

でも重い人からすると、「辛くないよ~」「生理を楽しもう★」って言われるとイラっとする人もいるのでしょう。 

 

でも、それと、「パッケージがダサい」「レジに持っていきづらい」は関係ないんですよね?

そういう意見の人は、従来のパッケージでいいのかな?

シンプルな柄もあるから、それに投票するのはダメなのかしら?

それとも、生理の辛さがわかる、こういう柄の方が良いのかしら?


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生理用品を買っているのを見られると怖い思いをする

これは聞いたことがありませんでしたが、生理用品を買っていたのを見た変態から声をかけられたことがあったという意見もありました。

そういう目にあった人からすると、紙袋で包んでくれた方が心が落ち着くのは、わかります。

でも、それならばナプキンの絵ドーン!なパッケージよりも、生理用品とわからないようなパッケージで、念のため包んでもらうのがよいのではないか?と思ってしまう。

 

紙袋がないのは嫌だ
  • 私は袋が欲しいのに、押し付けられたくない
  • 恥じらいを持っていたいのに、袋がなくなると困る

 

#NoBagForMeプロジェクトが浸透しすぎて、紙袋が絶滅してしまったらと心配されている人もいました。

 

 

企業からこういう発信をするのは「押し付け」だ

一個人がこういう取り組みをするのは構わないが、企業がこういう発信をしてしまうと、世の中の紙袋に入れてほしい意見を受け入れない空気が醸成されてしまう・・・みたいな意見もありました。 

大企業としての責任を果たしてほしい・・・みたいな声。

 

でも、発起人の方のnoteを読んでみると、生理用品を作るための機械を買おうとなったら30億かかると言われて、 大企業に協力してほしいとアプローチしたっていう話もありました。

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反対意見はわかる、でも正しいとは限らない 

全部、わからなくはない理由です。

 

でも、逆に「袋なんていらないよね。」っていう意見だってあるのに、それを「私はそう思わない!ヤメロ!!」とだけ言うのは、議論を生まない、ただの「炎上」。

そもそも、企業からの「こういう風土を作っていきたい」という発信が、なぜ炎上してしまうのか?

 

個々が「私の生理の重さ」「私が考える生理感」「私が体験した生理用品の思い出」に固執しすぎていて、「だから私の意見が正しい」ってなってしまっていることだと思うのです。

 

反対意見を言うことは、悪いことではないし、むしろ議論があるのは良い事だと思います。

でも、反対意見を言う人のコメントを見ると、「議論の余地」を無くそうとするのです。

「とにかく止めてほしい」みたいな。

 

そこが問題で、いつまでも同じ場所に立ち続けてしまうのはもったいないことだなと思います。

 

なぜか、意見を発信する人は「私」を通り越して、「すべての女性はこう思っている」みたいな視点に立ってしまうことも、ちょっと気になる。 

 

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意見が言える社会だから、異なる意見も拒絶しないで行きたい

自分の意見をネット上で自由に発言できるのは、良い事だと思います。

でも、「私の意見はこれ!全部聞いてくれて当然!」は、ちょっと違う。

それは反対意見の人が「自由に発言する」ことを封じているから。

 

日本人は「議論」が苦手なんて言われますが、まさにこういうところにその苦手さが出ていて、どうしても「勝ち/負け」「正しい/誤り」「○/×」で決着をつけたがってしまう。

 

「生理」という人によって重さ軽さが異なるパーソナルなことだからこそ、「お互いのこと」を語り合う場が必要だと書いているのですが、それが実現したら、こういう暴走も無くなるのかなと思ったのでした。

 

 

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