こんにちは、ドクダミ淑子です。
川崎で、痛ましい事件がありました。
その当日にこんな記事がアップされました。
私はこの主張には、まったく賛成できないので、今回はこの話を書いていこうと思います。
今回書くのは、主にこの2点。
- 「社会」と「個人」という違和感
- 自分を大切にできないと、他人を大切にできない
社会ってなんだ？
まずは、この人が普段主張していることがよくわからないのです。
この人は、事あるごとに「社会のせいだ」「社会問題だ」と言います。
そういう文脈で彼の言う「社会」とは、現代の資本主義のことであり、富裕層が作り出す制度であり、大企業のことです。
常に虐げられている個人がいて、それを「社会」はあざ嗤う。
強者の理論で動く「社会」は、弱者を踏みにじり、弱者は不幸になる。
「社会」とは理不尽であり、「社会」は何もしてくれない。
と、だいたいこんな文脈で語るのに、今回は「社会が手を差しのべる」なんてことを言う。
ここで言う「社会」とは、「様々な人々の総体」なんですね。
社会とは？
社会と個人というのはどのように関わってくるのか？
この辺がうやむやなまま、何かしら問題があると「社会のせいだ」「個人は悪くない」「社会問題だ」と叫ぶ。
彼は、何かしらに文句を言いたい時に、言いたいことに合わせて、問題の原因を作り出し、これは「社会の問題だ」って言いたいだけの人なんですよね。
本当に、社会が悪いのか？
彼のスタンスは、徹底的に「個人は悪くない」「社会が悪い」です。
今回みたいに無差別殺人をするような人に対しても、これから殺人を犯そうとする人に対しても、です。
社会的弱者である（かどうかもわからない）「個人」を守るために、私立小学生や外交官を殺したことは、社会がそうさせたかのような発言。
この、徹底的に意志を持たない個人が社会に振り回され、支配され、バイトテロを起こし、殺人まで犯す・・・みたいな思考回路がわからないのです。
個人や、特に弱者を尊重し、「彼らは悪くない」と言い続ける先に出てくるのは、自分では何もできない、ただ社会に動かされるだけの存在なのです。
藤田氏が、個人は「社会」に簡単に流されると思うのは、最後の方のこの文章からも感じられます。
「死にたいなら人を巻き込まずに自分だけで死ぬべき」「死ぬなら迷惑かけずに死ね」というメッセージを受け取った犯人と同様の想いを持つ人物は、これらの言葉から何を受け取るだろうか。
やはり社会は何もしてくれないし、自分を責め続けるだけなのだろう、という想いを募らせるかもしれない。
その主張がいかに理不尽で一方的な理由であれ、そう思ってしまう人々の一部が凶行に及ぶことを阻止しなければならない。
そのためにも、社会はあなたを大事にしているし、何かができるかもしれない。社会はあなたの命を軽視していないし、死んでほしいと思っている人間など1人もいない、という強いメッセージを発していくべき時だと思う。
社会に何か言ってもらって、大切にしてもらえないと、凶行に及ぶ。
凶行に及ぶのは、社会のせい。
なんでこういうことを言うのか・・・？
大切なのは、自分で自分を大事にすることだと思う
私がこういう言説に疑問をいだくのは、社会に必要にされているとか、誰かに思われているから、自分を大事にできるかというのは、違うと思うからです。
人間は原則として、自分が大事にされていなければ、他者を大事に思いやることはできない。
社会全体でこれ以上、凶行が繰り返されないように、他者への言葉の発信や想いの伝え方に注意をいただきたい。
私はここにすごく違和感を感じました。
いくら社会とやらに認められても満たされることなんてない、社会から気にかけられるのではなく、自分で自分を愛せた時に満たされるのだ・・・と思うからです。
「社会」に何と言われようと、自分が幸せなら、それでいいし、「社会」から何か言われることで傷つくのは、自分に自信がないからではないでしょうか？
そして、そもそも「社会」は言葉を発しないと思うのです。
社会から何かを言われたと感じるのは、自分がそう言われているかもしれないと認識したからです。
他人がどうとか、社会がどうとか、関係なく、自分で自分を愛してあげる。
社会のせいにしないで、自分のことを自分でしっかり考える。
もちろん、セーフティーネットを使うことも大事だけど、それを探したり、選んだり、誰かに助けてほしいと声をあげるのは、自分自身。
「社会のせいにしない」世の中の方が、よくないですかね？
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