こんにちは、ドクダミ淑子です。
先日、書店に行ってベストセラーコーナーをチラ見したときの話です。
『頭に来てもアホとは戦うな!』という、攻撃的かつ激しい主張の本のタイトルに目が行きました。
そして、その隣に、「まんがでわかる」という同じタイトルの本があったのです。
|
ま、まんがで、わかる・・・?????
マンガじゃないと理解できないのは、アホじゃないの・・・?
私の頭がクエスチョンマークだらけになったのは、この本のターゲットである、非・アホな人に対して、「アホとは戦うなー!」と言っているのにも関わらず、その主張自体がマンガになっているところでした。
最近、話が全然通じない人が多くなっているよねー
そういう人って、Twitterの140文字でさえ、解読できなくなっているんだよねー
んで、文章の意図を読み間違えながら、ものすごい勢いで批判してくるよねー
しかも、その批判コメントも日本語として意味不明だよねー
アホだよねー
だから、ビジネス書もマンガにしてあげたら、少しはわかってもらえるかもねー
・・・と言うのが、ビジネス書のマンガ版だと思っていたのですが、どうやらそれは違うのだろうか?
なぜマンガになっているかというと・・・アホでも読めるようにとマンガにしているんじゃないの?
アホに対して「アホとは戦うな」って、日本人なのに反日運動しているとか、そういう感じ?
アホ界の中でも、ヒエラルキーみたいなのがあって、アホ中のアホと、頭良い寄りのアポとか、そういうのがあるの?
頭良い寄りのアホが「まんがでわかる」を読んで、まんがで理解できないアホ中のアホを馬鹿にするの?
アホとはどんな人なのか?
こんな感じで、私はアホという言葉について思考を行ったり来たりさせていたのですが、どうやら、この本で定義する「アホ」と、私が想像していた「アホ」は異なるようです。
公式サイトによると、アホというのは「あなたの時間・エネルギー・タイミングを奪う、不愉快で理不尽な人」とのことです。
具体的にはこの4タイプが挙げられています。
- いきなり「おまえは……」と絡んでくるアホ、ストーカー型
- ウソやデマを流し、陰湿ないじめを企むアホ、工作員型
- 権力をかさに理不尽なアホ、パワハラ型
- 指示されたことしかしないアホ、キリギリス型
へぇ、単に性格がゆがんでいて面倒臭い人って感じなのね。
読解力とか、物事に対する理解力とかは関係ないのね。
というか、これって攻撃的なタイトルにするために「アホ」って言っているだけなのね。
たしかに、『面倒な人を華麗にスルーするためのタイプ別攻略法』とかよりも、キャッチ―でわかりやすいもんね。
今のビジネス書って、売れるようにするために、いろいろ工夫しているのね。
文字文化が退廃しているのだろうかと心配になる
さて、冒頭でどさくさに紛れて「文章が読解できない人」を思いっきりディスっていますが、私は本当に心配なのです。
なぜ心配かというと、仕事で後輩を指導しながら、文章がちゃんと読めない人、書き手の意図が理解できない人って結構多いことを、日々感じているからです。
後輩とお客様のメールでのやりとりを見ながら、こんな話をしています。
「お客様は、なぜこんなことが起こったのか原因を教えてくださいって言っているのに、対応策だけ書いてもアンサーにはならないよ?」
「この内容って、お客様はお怒りだと思うんだけど、あなたはそう感じない?」
後輩の答えは、「あ、そういうことなんですね」「そう言われてみればそうですね」「今気づきました」・・・という感じ。
私が文字人間だから、文字が読めない後輩をアホだと思ってしまうだけなのだろうか?
それとも時代が、文字という文明の利器を滅ぼそうとしているのか・・・
こちらもどうぞ