こんにちは、ドクダミ淑子です。
たまに仕事をしていると、こんなお客様に会います。
「営業は、やればやるだけ稼げるんです!頑張れば、全くの業界未経験で、月100万円も可能ですよ」
「・・・そうなんですか? すごいですねぇ~! 仕事内容を詳しくお聞きしてもいいですか?」
<中略>
「だからさぁ、稼ぎたいって人、連れてきてくれない?」
「かしこまりました。ではお調べして改めてご連絡しますね」
受話器を置き、私はため息を吐きます。
そして、近くの席の営業の先輩に嘆くのです。
「個人宅を訪問して、太陽光発電とか浄水器を売る仕事で、頑張れば月収100万円って言われましたぁ・・・」
「その仕事、まだ世の中に存在しているの!?」
「何でまだあるんでしょうねぇ・・・?地方から最近こっちに進出してきたって言っていました」
月100万円を稼ぐということの意味
「月100万円を稼ぐ営業」
これだけ聞くと、儲かってますなぁと羨ましくなる方もいるかもしれません。
でも、月100万円を稼ぐということは、ざっくり言うとこういう話になるのです。
「お客様が払ったお金から、必要経費や会社の取り分などを引いても、なお100万円が残る」
これって、どうなのでしょうか?
もちろん、ものすごく売れっ子営業マンなので他の営業マンの5倍も10倍も売上を上げている場合もあります。
また、お客様が営業に100万円渡してもいいくらいの価値を、商品・サービスに感じてくれているというケースもあるでしょう。
でも、未経験入社でも頑張れば誰でも月100万円稼ぐことができるぜ!という営業会社が売っているものは、ドクダミ調べでは99%が、お客様に価値を返すことができない、ボッタクリ商品なんですよね・・・。
お金を稼ぐことは、悪いことではない
こういう話を聞くと、お金を稼ぐ=悪だと言っていると思われるかもしれません。
でも、そういうことではありません。
「価値のないものを高く売りつけることが問題だ」というだけなのです。
そして、それを1人でやっているならまだしも、集団でやろうとするところも腹が立ちます。
集団=会社でやると、「会社の取り分」がさらにお客様に加算されるからです。
そのしわ寄せはどこに行くかというと、大抵の場合は、お客様です。
ボッタクリ会社を避ける方法
さて、そんなボッタクリの会社と、どうやってお付き合いするか?
私は人を不幸にすることはしたくないですし、目の前の自分の営業成績のために魂を売ったりしません。
だからこそ10年以上人材業界にいることができていると思っています。
そして、こういう会社とお付き合いすると、間違いなく自分の精神が擦り減り、消耗します。
ですので、お付き合いはしない方向で、向こうからお断りするような流れに持っていきます。
では、どうやってお断りしてもらうかというと、いくつかの方法があります。
1つは、こちらも高い値段をふっかける方法です。
「月100万円稼ぐ人を採用するためには、最低でも1人あたり500万円が必要ですね」
こんなことを言うとどう返ってくるかというと、「高い」です。
半年分の給料払ったら、稼げる営業マンが採用できるかもしれないのに?
まぁ、大体こういう会社で実際に月100万円に到達できるのは、100人に1人で、あとは大体すぐ辞めちゃうんでしょうね・・・
この方法で90%は、向こうからお断りされます。
中には、「5万円くらいで採用できると思った。ボッタクリだ」なんて怒りをぶつけてくる猛者もいます。
もう、何がなんだか、意味がわからなくなります。
他の方法は・・・企業秘密です。
「頑張ったら誰でも月100万円」の会社に応募するときは
残念ながら、私のようにお断りの方向にもっていかない営業マンもいます。
目の前の営業成績が欲しかったり、そもそもこういう会社の怪しさを理解できていない若造だったりするからです。
ですので、世の中には残念ながら、「頑張ったら誰でも月100万円稼げるぜ!」という募集は存在しつづけています。
もしかしたら中には、本当にホワイトな商品・サービスで月100万円まで到達する会社もあるかもしれません。
滅多にないけど。
「頑張れば月100万円」かつ、ホワイトな会社を探す場合は、扱う商品・サービスを事前調査や面接等でしっかりと確認することをオススメします。
- お客様に値段以上の価値を提供できているのか?
- 自分だったらその商品を買いたいのか?
- 自分の家族や大切な人にそれをすすめられるのか?
- 「頑張れば」とは、どのくらい頑張ればいいのか?
よっぽど倫理感が崩壊している無神経人間じゃないと、ボッタクリの会社で働き続けることは難しいと思います。
「頑張れば頑張った分だけ稼げる!」「頑張れば月100万円も可能!」こんな案件に食いつく前に、まずは冷静に考えてみることをオススメします。
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