こんにちは、ドクダミ淑子です。
1月から私の隣の席に来た先輩(38歳)が、私に突然こう言いました。
「ドクダミちゃん、これヤフーじゃないんだけど・・・」
私の会社では、個人パソコンと、違うシステムに繋がっている共有のパソコンがあります。
その共有パソコンのブラウザのトップページが、Yahoo!ではないのに戸惑っていたんですね。
戸惑っていたというか、「なんでヤフーじゃないの?何考えてるの?」くらい、ちょっと説教モードでした。
「これじゃ、検索できないじゃない。どういうつもりなの?」
どういうつもりって・・・?
「今まで、この端末で検索したことなかったの?」
IEでもChromeでも、右上に検索したい語句入れれば、インターネット検索できますけれども・・・?
説明するのが面倒だったので、「すみません、今すぐ入れますね」と言いながらYahoo!をブックマークバーに入れました。
あくまでも「お気に入り」の1つ、ホーム画面にはしません。
ホーム画面にする意味がないし、気が散るし・・・
「この、Y!ってボタンを押すと、Yahoo!になりますよ。」
せめてもの抵抗についてはあまり気にせず、「ありがとう」と言われ、その話は一件落着しました。
しかし、私の中ではムクムクとこんな考えが出てきました。
「もしやこの人、Yahoo!おじさんなのでは・・・?」
Yahoo!ニュースをくまなくチェック
この事件から気になって、私は隣の席の方の仕事ぶりを、たまにチラ見するようになりました。
そこで気づいたのが、始業前15分~始業後30分まで、だいたいYahoo!ニュースを見ているということです。
そして、そのニュースの内容を、そのまま読みながら、周りの人に「知ってますか?」と会話をけしかけます。
「知らない」と言われると、ここぞとばかり語り出します。
「実は、この話には裏があって・・・」「続きがあるんですよ・・・」
左隣にいる私は、「知ってる、それ知っている・・・」と思っているのですが、黙っています。
以前、聞かれたときに何度か「あ、こういう話ですよね」と言ってしまって嫌な顔をされたことがあるので、黙っていますし、彼もゴシップ好きの私には「知ってる?」と聞いてきません。
会議での話は、「イイ話10選」なんて記事から
さらに気づいてしまったのが、たまに彼は「イイ話10選」みたいなのを食い入るように読んでいるということです。
「リーマンショックの時代でも売れていた営業マンは、こんなことをしていたそうです。それは・・・」
今朝言っていたその話、「ほほう・・・」と感心していたその話、もしかしてネット記事の受け売り・・・?
ネットがあれば、いくらでも武装できる時代なのだ
このおじさんを見ていて、現代っていうのは、ネットがあれば、いくらでも武装できる時代なんだなと思いました。
何でも調べればわかるし、情報通にもなれるし、イイ話ができるし・・・。
たとえ中身が薄っぺらくても、会話テクニックがなくても、Yahoo!さえあればどうにかなる。
イイ時代っちゃぁ、良い時代ですよね。
Yahoo!おじさんについての違う感情が生まれる
この文章を書き始める時には、どちらかというとYahoo!おじさんについて、ちょっと否定的な文章を書こうと思いました。
でも、書いていくと、どうでしょう。
Yahoo!おじさんの健気なところ、たゆまぬ努力、時代についていこうという姿勢・・・そういうところについて、肯定したくなってきました。
むしろ、「かわいいじゃん、Yahoo!おじさん」とすら思ってきました。
なんでしょう、この優しい気持ち。
この時代に、話がつまらない人ってヤバくね?
このおじさんは、Yahoo!にどっぷりハマっていて少々面倒臭いけれども、話題を見つけて語る努力は評価したい。
仕事中にネットニュース見ているのは、いや、別のところでやれよって思うけれども。
電車の中で近くの人のスマホをチラ見していると、SmartNewsを見ているおじさんもたまに見かけます。
スマニューおじさんも、きっと積極的に情報収集しているのでしょう。
さて、こんなネットさえあれば話題なんてどうにでもなる時代なのに、話が面白くないって、逆にすごいなと思いました。
だいたいそういう人って、俺様の自慢話をするんですけどね。
彼らには、Yahoo!おじさんを見習えと言いたい、ドクダミなのでした。
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